あるクリスマス、ぼうやのもとにプレゼントとして
やってきたぬいぐるみのビロードうさぎが、
"本物”になる夢をみます。
「ビロードうさぎ」
マージェリィ・ウィリアムズ/文 ウィリアム・ニコルソン・絵
いしいももこ/訳 童話館出版
このうさぎのぬいぐるみは、ぼうやの持っている
おもちゃたちと一緒に暮らしながらも、ぜんまいもなく、
動くわけでもない自分のことを
「たいへんつまらない、見ばえのしないものなのだ」
と思い込んでいます。
でもそんなうさぎに、話をして聞かせるのが、
ずっと昔からの子ども部屋の住人である馬。
馬は長いこといて、機械じかけのおもちゃが
どんなにいばっていても、やがて捨てられていくのを
目の当たりにしていたので、“本物になる”ということが
どういうことなのかを、うさぎに話して聞かせます。
とてもながいあいだ、しんからかわいがってもらったら・・・
ほんとうのものになる
心からかわいがってもらった末に、ほんとうの馬になった
木馬のことをうらやましく思いつつ・・・
うさぎは、自分の外見が傷まないで、その願いが
かなえられたらいいのに・・・と思います。
でもある日、些細なきっかけからぼうやにとても
かわいがられるようになり、共に遊び、共に寝て
ぼうやにとっての”ほんものの”うさぎになります。
幸せな日々、幸せな時間。
しかし不本意な突然の別れによって、うさぎは捨てられ、
身も心もぼろぼろに・・・。
そこに起こった奇跡が、胸をうちます。
子ども部屋の妖精の素敵な魔法によって、
今度こそ「ほんもの」のうさぎになるのです。
このおはなしを読むと、うさぎの気持ちが切なくて
たまらなくなります。
最後にぼうやにあれ?と思ってもらっただけで、
幸せだったのだろうか。多分そうなんだろうな。
でも、本当はもっとちゃんと気づいて欲しかったの
ではないかしら・・・ いろいろ考えてしまいます。
強く強く望んで、最後にかなえられた願い。
クリスマス時期に読み返したいおはなしです。
石井桃子さんが、50年の時を経て新訳で再び出された
この大判は、絵も染み入るように心に残ります。
岩波の子どもの本版「スザンナのお人形/ビロードうさぎ」
として出ていた頃から好きなおはなしで、
手元にあったにもかかわらず、やはりこの大判を
求めてしまいました。紙ざわりも紙の色もいいんですよ♪
石井桃子さん、来年3月で100歳になられるとか・・・。
ファンとしては、ますますのご活躍が本当にうれしいです。
(百まいのドレスも気になります←「百まいのきもの」
改訳版)
そして・・・もうひとつうれしいこと。
次の記事に書きますね♪
やってきたぬいぐるみのビロードうさぎが、
"本物”になる夢をみます。
「ビロードうさぎ」
マージェリィ・ウィリアムズ/文 ウィリアム・ニコルソン・絵
いしいももこ/訳 童話館出版
このうさぎのぬいぐるみは、ぼうやの持っている
おもちゃたちと一緒に暮らしながらも、ぜんまいもなく、
動くわけでもない自分のことを
「たいへんつまらない、見ばえのしないものなのだ」
と思い込んでいます。
でもそんなうさぎに、話をして聞かせるのが、
ずっと昔からの子ども部屋の住人である馬。
馬は長いこといて、機械じかけのおもちゃが
どんなにいばっていても、やがて捨てられていくのを
目の当たりにしていたので、“本物になる”ということが
どういうことなのかを、うさぎに話して聞かせます。
とてもながいあいだ、しんからかわいがってもらったら・・・
ほんとうのものになる
心からかわいがってもらった末に、ほんとうの馬になった
木馬のことをうらやましく思いつつ・・・
うさぎは、自分の外見が傷まないで、その願いが
かなえられたらいいのに・・・と思います。
でもある日、些細なきっかけからぼうやにとても
かわいがられるようになり、共に遊び、共に寝て
ぼうやにとっての”ほんものの”うさぎになります。
幸せな日々、幸せな時間。
しかし不本意な突然の別れによって、うさぎは捨てられ、
身も心もぼろぼろに・・・。
そこに起こった奇跡が、胸をうちます。
子ども部屋の妖精の素敵な魔法によって、
今度こそ「ほんもの」のうさぎになるのです。
このおはなしを読むと、うさぎの気持ちが切なくて
たまらなくなります。
最後にぼうやにあれ?と思ってもらっただけで、
幸せだったのだろうか。多分そうなんだろうな。
でも、本当はもっとちゃんと気づいて欲しかったの
ではないかしら・・・ いろいろ考えてしまいます。
強く強く望んで、最後にかなえられた願い。
クリスマス時期に読み返したいおはなしです。
石井桃子さんが、50年の時を経て新訳で再び出された
この大判は、絵も染み入るように心に残ります。
岩波の子どもの本版「スザンナのお人形/ビロードうさぎ」
として出ていた頃から好きなおはなしで、
手元にあったにもかかわらず、やはりこの大判を
求めてしまいました。紙ざわりも紙の色もいいんですよ♪
石井桃子さん、来年3月で100歳になられるとか・・・。
ファンとしては、ますますのご活躍が本当にうれしいです。
(百まいのドレスも気になります←「百まいのきもの」
改訳版)
そして・・・もうひとつうれしいこと。
次の記事に書きますね♪
「スザンナのお人形」の方もスザンナのお話は読んだのですが、肝心のビロードうさぎのお話はなぜか読んでいませんでした。(このスザンナもかなり強情な女の子で・・・(^_^;))
フラニーさんの感想を読んで早く読みたくなってきたけど、貸し出し中だったような・・・。
「百まいのドレス」も今度入れます。(^^♪
石井桃子さん、すごくご長寿ですね♪
男性の児童文学者が相次いで亡くなられる中、もっと頑張っていただきたいですね。
確か来年銀座の教文館で催しがあるんですよね。
とても行けないけど・・・。(T_T)
先日はコメントありがとうございます。
私も早速遊びにきちゃいました。
このビロードうさぎの絵本すごくステキですね
ご紹介の記事を読むと小さな子ども向けというよりも
大人向け・・・な感じでしょうか
私もその感動を味わってみたいなーと思いました。
石井桃子さんって恥ずかしながら知らなかったのですが
100歳ですか?!すばらしい!
生涯現役を貫いていらっしゃるのでしょうね。
ではでは また来ますね。
もう江戸時代に近いような・・・。
文明開化の音がする(^^)
戦中戦後を生き抜いて、100年の人生経験がすばらしい翻訳の糧になってるのでしょうね。
その時代に英語ができたのだから、モガというかハイカラな女性だったんでしょうね。
こちらの絵本、とってもすてき!
フラニーさんが涙しそうな絵本、胸をうちそうです。
(きっとこういう話もワタシは弱いと思う)
ヴィタントニオ←ルクのようなサプライズはもう起きないとおもわれます・・・。
ワタシも財を溜めないと・・・。ヘソクリ、ヘソクリ。
そうそう、フラニーさんの目標(?)としている「いじわるばあさん」が亡くなりましたね。
いじわるばあさんの名が風化しないように、私たちが後を継いでいきましょうね。
うれしかったこと。たのしみです(^^)
何か脈略もないコメントだわ・・・。
現役で頑張っていらっしゃったので、
そんなに歳を重ねてみえるとは知りませんでした。
実は、ちょうど私も石井桃子さん翻訳の絵本
『グレイ・ラビットのおはなし』を読んでいるところでした♪
ウサギが主人公のお話が好きでいらっしゃるのかしらね?
うさこちゃんも、そうだよね^^
あ~、また読んでみたい絵本が増えちゃいました。
この絵本も探して読んでみます。ありがとう。
ぬいぐるみで、後ろ足が動かないことを、野うさぎたちに悟られたくないビロードうさぎなんです。
うぅ・・・切ない。
スザンナのお人形と2つのお話で一冊という体裁は、やっぱりもったいないですよね~。
そう、スザンナがあんまりな子ですし・・・
図書室のこの絵本が貸し出し中になっているのは、なんかだうれしいです!
今時期残っていたら、ちょっとさみしいですもの~。
ひろのしんさん、返却の狭間に、ぜひぜひ読んで見てください
来年の催しというのは、教文館なんですか。ニシシ・・・
ありがとうございます♪
行けたらいいなの催しですね。本当にますますご活躍いただきたいです!
この絵本、わたしの書き方がうまくないせいで、大人向けのようにとれてしまうかもしれないですが、本当は、自分に大事にしているお人形がある子なら誰でも、胸に響くものがある絵本(・・・といっていいのかな)なのですよー。
絵本ナビをさきほど見てみたら、何度も愛読しているお子さんの話が載っていて、まさにわたしの感じた疑問と同じことを思っている!と感激してしまいました。
石井桃子さん、きっとどこかで出会われているのではないかな。
うさこちゃんとか、ピーター・ラビットとかくまのプーさんとか”ちいさいおうち”とか、みんないしいさん訳でびっくりですよね。
わたしもまた遊びに行かせてもらいますね!
福音館文庫に石井さんの自伝「幼ものがたり」があって、これを読んでいたら、幼少時代に育った家のまどりや、兄弟関係、翻訳モノとの出会いとか日々のお話がたっぷりのっていて、それが古希を過ぎてどんどん思い出されてきたというのに、驚いてしまいました。
次々はしから忘れていくわたしとは、雲泥の差だわ~・・・
こちら、いつか読んでみてね、きっとうっちゃんの心をつかむと思います!
ビタントニオのサプライズはなしですかぁ・・・残念!
ネットで割引されていたりするから、がんばり甲斐もありますね♪
いじわるばあさん、知らなかったですよー。
日々漫画を読んで、ネタ仕込みして精進しなくちゃいけませんね!
岸田今日子さんも亡くなったんですね。さみしいなぁ・・・。
でもほんとうに精力的なお仕事ぶりで、「野うさぎのフルー」シリーズも、全巻出ましたもんね。
改訳も積極的にされているし、さすがです。
ずいぶんわたしも、知らないうちに、いしいさん訳の絵本たちにはお世話になっていると思います。
グレイラビット、わたしも好きです!
あのヘアとスキレルの横柄な態度と、グレイラビットの健気な働きぶりの微妙なバランスが、とっても好き♪
わたしなら怒っちゃいそうなのに、グレイラビットは怒らないんですよね。
>ウサギが主人公のお話が好きでいらっしゃるのかしらね?
フフ、ほんとうですね。そうなのかな。
”ビロード”で、しかも”うさぎ”ってところが、私には反則なくらいきゅんって来ますよ。
私は、子供の頃、何度か引っ越ししていて(近所ばっかりですが)
そのたび、いろんなものが捨てられたり、失ったりしました。
片や、ウチのダンナは、赤ちゃんの頃からのぬいぐるみとか、電車や車のおもちゃだとか、ほとんどそのまま持ってるんです。
なんとベビーベッドまで!
そのベビーベッドでウチの"K"は寝ていますし(そろそろ窮屈そうなんだけど...)もちろんぬいぐるみやおもちゃ達も、それで"K"は遊んでます。
ダンナの”そのコ達”は、”ほんもの”になれたってコトなのかなー?なんて、
フラニーさんのレビュー読んでて思いましたよ。
”ビロード”と”うさぎ”の組み合わせ、絶妙ですよね、わたしもその組み合わせしかありえない気がします。
(うさぎもの、わたしも好きなおはなし多いんです)
だんなさんの物持ちのよさはすばらしいですね!
同じベビーベッドでKちゃんが寝ているなんて、ちょっと感慨深いですよ。
それに思い入れの強いぬいぐるみが残っているなんて、お義母さんもすごいですね!
うちの上の人もいまだに枕元に鎮座させて一緒におやすみしてるんですよー。
きっといくつかはどこまでも持っていくだろうと思います。
だんなさんからkちゃんへ受け継がれたぬいぐるみやおもちゃたちは、ほんものになったにちがいないですね!