ベッティナ・スティーテンクロン作 セーラー出版
なんだか気分はずっと「庭」
今日は、題もそのものずばり『庭』です。
文字のまったくない、文字なし絵本。
これこそ、絵をぞんぶんに楽しみたい。
見返しからもうおはなしははじまっていて、
うしろの見返しまで、
このおうちの一日が、庭を軸にして、定点観測的に
描かれています。
砂場があって、実のなっている大きな木があって、
ベンチがあって、畑があって、木からはブランコが
さがっていて・・・。
およそそんな庭があったら・・・の夢がすべて
ここにあるようで、うらやましいほどの庭なのです。
あかちゃん、おねえちゃん、おばあさん、おじいさん
少しだけ出てくるおにいちゃん?やおかあさん、
動物や虫、花、近所の人。
パステルで描きこまれているそれぞれを追ってみたり
もどったり。
パラパラめくりながら、この絵本の時間の中を
フワフワ漂ってみるのが好きです。
時間や天気とともにかわる庭の色合いが、美しくて
つい見とれてしまって。
そして気づくと、すごく時間がたっている・・・。
あぁ、わたしもいつか、こんな庭のあるおうちに、
住んでみたいなァ。