あくる日から、俺は、これまでにないほど仕事に精を出した。雇い人たちが休みの日も畑に出た。弟が乗馬を楽しんでいても見向きもしなかった。もちろん歌や踊りなんてもってのほかだ。どこから誰にどう見られても、否、人目に付かない時でさえも、まったく落ち度のない、そんな生活を徹底した。朝、誰よりも早く畑に出て、昼には、クタクタになった身を押して仕事を続け、夕方、もうこれ以上はできない、それでも体を打ち叩いて、誰もいない畑で独り働き続け、夜、放心状態で家路についた。
夜、俺は、その日、自分がした労働をお金に換算して記録した。それから、自分が食べたもの、身につけているもの、使っているもの、与えられている場所、その他、父から受けているものすべてをお金に換算して記録した。
そして、ため息が出るのだった。
「今日も、労働が不足している。明日は、もっと働かなければ。そうでなければ、受けているものと収支が合わない。まして、自分がここにいる価値を認めてもらうには、もっともっと働かなければ。」
(つづく)
夜、俺は、その日、自分がした労働をお金に換算して記録した。それから、自分が食べたもの、身につけているもの、使っているもの、与えられている場所、その他、父から受けているものすべてをお金に換算して記録した。
そして、ため息が出るのだった。
「今日も、労働が不足している。明日は、もっと働かなければ。そうでなければ、受けているものと収支が合わない。まして、自分がここにいる価値を認めてもらうには、もっともっと働かなければ。」
(つづく)