ある朝、太郎は目を覚ますと、自分が薄い透明の膜で覆われていることに気がついた。
どんなに引っぱっても破れないし、はがそうとしても体から取れない。
「お母さん、なんか僕、変じゃない?」
「別に」
「何かついてない?」
「顔によだれがついているわよ。
早く顔を洗ってきて、ご飯にしなさい。学校遅刻するわよ」
お母さんには、この膜がぜんぜん見えないようだ。
膜を通してだが、食事は普通にできる。
(つづく)
どんなに引っぱっても破れないし、はがそうとしても体から取れない。
「お母さん、なんか僕、変じゃない?」
「別に」
「何かついてない?」
「顔によだれがついているわよ。
早く顔を洗ってきて、ご飯にしなさい。学校遅刻するわよ」
お母さんには、この膜がぜんぜん見えないようだ。
膜を通してだが、食事は普通にできる。
(つづく)