さて、そのぶどう園に、小さなリンゴの木がありました。そのリンゴの木は、ぶどうの木の枝の下に、ひっそりと立っていました。そのぶどうの木は、まるで兄が小さい弟を守るように、小さなリンゴの木といっしょに立っていました。
リンゴの木 「にいさん、僕も見つかって、切り倒されてしまうよ。」
ぶどうの木 「だいじょうぶだよ。にいさんが守ってあげるから。こうして、にいさんの枝の中にいれば、みつからないよ。」
リンゴの木 「でも、主人は、とても徹底した人だから、見つかってしまうよ。」
ぶどうの木 「見つかっても、おまえの美味しそうな実を見れば、あの厳しい主人もきっと気持ちを変えるよ。」
リンゴの木 「だめだよ。だって、僕よりも、もっともっと立派な桃の木も、切り倒されたもの。」
ぶどうの木 「じゃあ、にいさんの実を全部、おまえにつけてやるよ。ぶどうの実がついているを見れば、主人は、おまえのことを切り倒したりしないよ。」
リンゴの木 「だめだよ。だって、僕よりも、もっともっと立派な枝振りをした梨の木も、たくさんぶどうの木をつけても、切り倒されたもの。」
ぶどうの木 「こわがらないで。にいさんが守ってあげるから。」
(つづく)
リンゴの木 「にいさん、僕も見つかって、切り倒されてしまうよ。」
ぶどうの木 「だいじょうぶだよ。にいさんが守ってあげるから。こうして、にいさんの枝の中にいれば、みつからないよ。」
リンゴの木 「でも、主人は、とても徹底した人だから、見つかってしまうよ。」
ぶどうの木 「見つかっても、おまえの美味しそうな実を見れば、あの厳しい主人もきっと気持ちを変えるよ。」
リンゴの木 「だめだよ。だって、僕よりも、もっともっと立派な桃の木も、切り倒されたもの。」
ぶどうの木 「じゃあ、にいさんの実を全部、おまえにつけてやるよ。ぶどうの実がついているを見れば、主人は、おまえのことを切り倒したりしないよ。」
リンゴの木 「だめだよ。だって、僕よりも、もっともっと立派な枝振りをした梨の木も、たくさんぶどうの木をつけても、切り倒されたもの。」
ぶどうの木 「こわがらないで。にいさんが守ってあげるから。」
(つづく)