バスケ青春の詩

平成25年12月22日をもって33年9か月ほど勤務した仕事を定年退職をしました。これを機会にまた想いを綴ります。

人間力を養う

2012-03-29 03:01:42 | やっぱりミニバス!
平成24年3月29日 木曜日
 
「人間力を養う」


人間力という言葉は辞書にはありません。

人間力の礎(イシズエ)は知識ではありません。

多くの失敗と稀(マレ)な成功の体験が、人間を、存在感が滲(シ)み出る人物に練り上げていくのだと思います。


その人物は、知識、技能、教養、人間関係を作り維持する力、行動力、徳性といったものが、

餅のように、たたき練り上げられて…

酒のように発酵し、熟成し、結晶して滲み出るのでしょう。

このような人間力を養うには何が必要なのでしょうか?


まず、その根っ子になくてはならないのは、『憤(フン)』の一字だと言います。

物事に出会い、人に出会い、発憤し、感激し、自分の目指す自分に向かって行く…

その想いを人間力の根っ子として持っていることです。


次に大事なのは『志(ココロザシ)』だと言います。

『志』とは、忘れられつつある言葉ですね。

それは『夢』と言ってもいいかもしれません。

いかなる志、夢を持っているか。

それを実現させようとする あきらめない心の強さ、

しかし、あきらめるしかない状態になった時に、

絶望の想いから、再び歩き出すことのできる力…

そんな力を、一途に何かを求める人は持っているようです。

それは年令にかかわることがなく…、


少年や少女が持っている熱き情熱です。

老いれば老いるほど、経験すれば するほどに、馴れてしまうから…

年をとっても その情熱を持ち続ける、心の若さです。

年をとるにつれ、強欲になる、生きることに執着する。

少年や少女は、生きることに執着はしていません。

遺(ノコ)された時間はタップリとあることを無意識に知っているからです。

それが『若さ』です。

年をとると、遺された時間を感じてきます。

だから生きることに執着し、いかに生きるかを考えなくなっていく…

少年や少女は、いかに生きるかを考えることはありませんが、

何かに一途に向かっていく情熱こそが、いかに生きるかを体現していると思います。


練り上げられた人物は、少年や少女のような一途に向かう情熱を持ち続けていると思います。

それが人間力の原動力、エネルギーでしょう。

何でもいい、ひとつでもいい、たとえば…

ミニバスのコーチをして子供達の心を耕し、育むことに情熱を掛けること。

子供達によって、その人物は練られていくのでしょう。

出会った子供達、その子供達の言葉、その子供達の想いが自分を成長させてくれる。

そんな体験ができることに心から感謝します。

そして人間力を練り上げるのに大事なひとつは…

受容できる心だと思います。

信念を持ちながらも、しなやかに、相手を認める心です。

ぶれない心でありながら…、

素直な心、柔軟な心であること。


心に、『憤』があり、『夢』を持ち、それに一途に向かう『情熱』がある。

そして、信念を持ちながらも『受容』する心であること。

そんな心を持つことは難しいことだと思います。

しかし、そんな心を持ちたいと思います。

まず、そのように思うことから始めることです。

それが、人間力を養うことだと思うのです。