バスケ青春の詩

平成25年12月22日をもって33年9か月ほど勤務した仕事を定年退職をしました。これを機会にまた想いを綴ります。

ラストメッセージ

2011-11-25 00:29:14 | やっぱりミニバス!
平成23年11月25日 金曜日
 
「ラストメッセージ」


中学、高校、大学の学生スポーツでは、最上級生が引退する試合が必ずあります。

その試合で負けることで…

もしくは、勝って全国の頂点に立って引退します。

勝って引退する最上級生は全国の数ある学校チームのうち1校だけです。

そのチーム以外はすべて最上級生は負けて引退します。

その時に顧問、もしくは監督という指導者はラストメッセージを最上級生とその後を次ぐ後輩達に伝えるでしょう。

それは、負けた結果のことよりも、

最上級生達が、それまでに懸けてきた熱意と努力に対する心からのねぎらいの言葉と…

次を受け継ぐ現役生に対しては、最上級生に対する感謝の想いをひとりづつ伝えさせること、

そして、先輩の想いをしっかりと受け継ぐ覚悟を伝えるのでしょう。

それが、毎年繰り返される先輩と後輩の絆を繋ぐ儀式であり…

それを執り行うのが顧問であり監督でありコーチだと思います。

学生スポーツにとって一番大事なラストメッセージです。

そのラストメッセージで…

ある大学女子バスケチームの監督は、次のように語ったといいます。

『お前達 下級生は引退する最上級生の前で不甲斐ない試合をして負けた。

最上級生に申し訳ないと思わないのか!?』

試合に負けた責任は、すべて指導者にあるという常識を、この監督はわかっていない…

また、何故 最上級生を主体としたチームを造ることをしなかったのか?

下級生を主体としたチームを作ったのは、その監督であり、

負けたことで引退することに対するねぎらいも感謝の言葉さえなく、

負けた試合の結果を、下級生の不甲斐ないプレーにあるという…

4人しかいない最上級生達…

そのひとりが、このラストメッセージを鼻白んで聞き、

思ったことは…

『4年間、こんな監督のもとで自分はプレーしてきたんだ…』

私は、たかがミニバスのコーチ、されどミニバスのコーチとして…

こんなメッセージをラストメッセージにする者は学生スポーツの指導者の風上にも置けないし、

指導者としていることが間違いだと確信しています。

学生スポーツの指導者としての資格とは、

選手達の心を育むことを行うことに全身全霊を懸けることが出来ることだと思っています。

そのためには、選手達を導く教育者であることです。

そういう私は、まだ教育者足り得ていません。

そうでありたいと、求め続けています。

少なくとも、ここに書いたラストメッセージを平気で言える者にはなりたくはありません。

スポーツに対するモチベーションを断ち切る最悪の者です。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

追伸…以下のメッセージはツィッターからひろった ある大学バスケチームを引退した最上級生からのメッセージです。

このように語ることができる選手を育てることが監督の責任だと思います。


『昨日を以ってバスケ部を引退しました。

四年間で本当にたくさんの経験をさせていただいたバスケ部に感謝しています。

また、この部で共に戦ってきた先輩方、後輩にも本当に感謝しています。

そして四年間もの長い間苦楽を共にしてきた14人の同期のみんな本当にありがとう。』