毎年この時期になると、小田原の友人からミカンが届きます。
友人といっても八十歳を超えている方です。
酒匂川へアユ釣りに行った河原で知り合いました。
それ以来、十五年くらいの付き合いになります。
自宅での宴会に幾度もご招待にあずかりました。
ある歳の暮れ、ミカン狩りをするので来ないかということで、経験がない僕は喜んで参加しました。
「裏の山だからすぐだよ」 ということで足取りも軽く山道を登って行きます。
その道がだんだん細くなって、人一人分の幅しかなくなります。
勾配もきつくなってきました。
ちょっと油断すれば崖から転げ落ちます。
麓から歩くこと、およそ三十分、オレンジ色の花が咲いているように見えるミカンの木々が見えてきました。
十二月なのにもう汗でびしょびしょです。
夏の暑い日差しの中、今来た道を上り下りして、木々の管理をするということは大変な作業だと思います。
後継ぎのいないミカン農家から畑をそのまま借りたそうです。
会うときまって 「いつまでやれるかわからない」 と口癖のように言うのですが、こうして毎年送ってくれるのです。
その貴重なミカンを一粒ずついただきながら、その友人が山道を登る姿や、アユ釣りのしぐさを思い浮かべるのです。
いつまでも若く頑張ってください。
僕も頑張ります。
友人といっても八十歳を超えている方です。
酒匂川へアユ釣りに行った河原で知り合いました。
それ以来、十五年くらいの付き合いになります。
自宅での宴会に幾度もご招待にあずかりました。
ある歳の暮れ、ミカン狩りをするので来ないかということで、経験がない僕は喜んで参加しました。
「裏の山だからすぐだよ」 ということで足取りも軽く山道を登って行きます。
その道がだんだん細くなって、人一人分の幅しかなくなります。
勾配もきつくなってきました。
ちょっと油断すれば崖から転げ落ちます。
麓から歩くこと、およそ三十分、オレンジ色の花が咲いているように見えるミカンの木々が見えてきました。
十二月なのにもう汗でびしょびしょです。
夏の暑い日差しの中、今来た道を上り下りして、木々の管理をするということは大変な作業だと思います。
後継ぎのいないミカン農家から畑をそのまま借りたそうです。
会うときまって 「いつまでやれるかわからない」 と口癖のように言うのですが、こうして毎年送ってくれるのです。
その貴重なミカンを一粒ずついただきながら、その友人が山道を登る姿や、アユ釣りのしぐさを思い浮かべるのです。
いつまでも若く頑張ってください。
僕も頑張ります。