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彷徨者のネット小説レビュー

ネット小説サイト「Arcadia」や「ハーメルン」をメインに、あちこちで見かけたネット小説をレビューするブログです。

ようこそ

 このブログの管理人、彷徨人です。名前の通り、あちこちのサイトをさ迷っています。ネット小説に限れば『Arcadia』と『小説家になろう』がメインになります。
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 これまでレビューした作品のリストです。→五十音順リスト

フェイトちゃんがんばる

2011-11-06 18:00:00 | 魔法少女リリカルなのは

原作名:魔法少女リリカルなのは
作者:むだーい
最終更新日:2011年4月17日
評価:B
サイト:Arcadia
    http://www.mai-net.net/bbs/sst/sst.php?act=dump&cate=toraha&all=16181&n

[あらすじ]
 フェイト・テスタロッサ、9歳です。プレシア母さんに使いに出され、管理外世界にやってきました。
 お使いの内容? 忘れました。後でアルフに聞いてきてもらおう。
 え、バルディシュが覚えている? ジュエルシード? ああ、河原に落ちている青っぽい碁石の事。え、違う? 数字が書いてある? ホームセンターなら売っているかな?
 ……色々と頭の中が残念で電波な魔法少女、フェイト・テスタロッサの異世界冒険活劇が始ま……らない。

[文章]
 フェイト視点の一人称。フェイト不在の時は、別キャラからの一人称。
 誤字脱字は見かけなかったと思う。フェイトのモノローグと、噛み合わない会話のノリツッコミで話が進み、情景描写はとても少ない。好みにさえ合致すれば、勢いで読み切れる。
 ただ、『ドラゴンクエストダイの大冒険』始めた作品のネタも登場するので、リリカルなのは原作も含めて多少の知識がないと、読んでも空振りするかもしれない。

[総評]
 天然電波少女フェイトがジュエルシードを探しに海鳴市を訪れ、任務そっちのけでマイペースに日常を過ごすシュール系ギャグ。
 幸か不幸か、フェイトと知り合ってしまったアリサとはやてにとっては、おそらく不幸だろう。フェイトの電波に振り回され、常識が色々と破壊されていきながらも、相方としての成長が著しい。すずかは見事なスルースキルを身に付け、なのはは……あれ?
 テスタロッサ家でまともなのはアルフだけ。プレシアも電波系だし、バルディシュも何かおかしい。常識人の苦労が偲ばれる。ジュエルシードを探す理由も……それはここでは語るまい。
 相手にすべき電波が単純に二倍に増えた管理局には、同情と笑いが込み上げるしかない。
 物語はA’s編後の十年が経過し、StS編の触りに入った所でエター状態。機動六課が設立されたばかりなので、この作品はA’s編で完結し、後はクロス的な外伝としても問題はない気がする。
 表の主人公フェイトの暴走と、裏の主人公オリキャラ花子のさり気ない活躍に目の離せない一作。


怠惰な操り少女

2011-11-05 18:00:00 | 魔法少女リリカルなのは

原作名:魔法少女リリカルなのは
作者:KYO
最終更新日:完結済
評価:A
サイト:Arcadia
    http://www.mai-net.net/bbs/sst/sst.php?act=dump&cate=toraha&all=19565&n

[あらすじ]
 松田杏(まつだ・あんず)はとても怠け者な小学三年生。朝起きて着替えるのが面倒、歯を磨いて朝食を摂るのも面倒。そのレベルの怠け者。
 その怠け者ぶりを強力にサポートするのが、杏の特殊能力。無機物や強い意志を持たない生物の声を聞いて、操る能力。服に着替えさせてもらい、調理器具に朝食と弁当を作ってもらい、靴に学校まで運んでもらう。授業内容はシャーペンにノートに書き取ってもらう徹底ぶり。
 そんな堕落した生活を満喫していた杏だが、更に堕落した生活を手に入れる機会に出会う。
 それは学校帰りに拾った青い小石。小石の話を聞いてみれば、何でも願いを叶えるファンタジーな代物だった。
 が、その石を狙う金髪ツインテールの少女が登場。
 己が理想、怠惰生活のため、杏が奔走する……かもしれない物語。

[文章]
 主人公視点の一人称。良い意味で独特な風味のある文章のため、気になる人は気にするだろうが、個人的にはツボにはまった。勢いとノリの良さに、情景描写が少ないのは気にならない。

[総評]
 リリカルなのは3作をギャグで再構成。
 転生や憑依、逆行の類ではないオリ主。特殊能力以外は怠け者な、普通の小学生でなのはのクラスメート。勿論、原作知識なんてものはない。『とらいあんぐるハート』のキャラと設定も入ってくるが、違和感は少ない。もっともこの主人公の前では、多少の違和感は霞んでしまう。
 便利すぎる主人公の能力の前に、ジュエルシードだろうと闇の書だろうと、管理局や次元世界、果てはアルハザードだろうが振り回される。本人が怠け者で、自分が怠ける以外に積極性を発揮せずにいたのは、良かったのか悪かったのか。
 そんな主人公の影響から、なのは・フェイト・はやて3人の人生の方向がかなり変化。それなりに幸せな結末だろう、うん。はやて、生きろ……。
 主人公が欲望に忠実に、マイペースに事を運んでいる裏で、必死になって事件解決に奔走する管理局の空振りぶりに、涙を浮かべて笑うしかない一作。


俺の名は高町なのは。職業、魔王。

2011-10-25 18:00:00 | 魔法少女リリカルなのは

原作名: 魔法少女リリカルなのは
作者:かんかんかん
最終更新日:完結済
評価:A
サイト:Arcadia
    http://www.mai-net.net/bbs/sst/sst.php?act=dump&cate=toraha&all=4464&n

[あらすじ]
 高町なのは、時空管理局武装隊二等空尉。過剰攻撃、命令違反の常習犯で、始末書・営倉上等の中隊長。二つ名は『魔王』。補記、13歳。
 次元間密輸組織を過剰攻撃で殲滅し、その始末書を書いているところへ、教導隊への異動命令が言い渡される。ようは体の良い厄介払い。
 しかしそこで、なのはは偶然にも意外な人物と運命的な出会いを果たす。
 レジアス・ゲイズ。現実に打ち砕かれ、何度となく理想を踏みにじられ、それでも諦めない不屈の意志を宿した男。
 レジアス相手に魔法万能説を否定し、質量兵器有用説の演説をかましたなのはに、またしても異動命令。長官直属の地上犯罪低減プロジェクトの一員として、レジアスから名指しで指名された次第。
 こうしてなのはとレジアスの、管理局改革がゆっくりとだが始まった。

[文章]
 なのは視点の一人称。登場しないシーンでは三人称。例外的に幕間では、スポットの当たった人物の一人称となっている。
 誤字脱字は修正済みのため無いに等しい。
 文章自体硬い感じだが、それが物語の雰囲気とマッチしていて良い。個人的には好みのタイプ。

[総評]
 シリアスに『なのはシリーズ』を再構成。
 かなり殺伐とした人生を送った陰陽師の男が、なのはに転生。歴史にある陰陽師ではなく、超能力や魔法の類を操るファンタジー系陰陽師。
 ジュエルシードの事件で管理局に目を付けられ、平穏な生活は送れないと早々に諦めたなのはは、事件後に管理局に入局。管理局の若年者育成のずさんさ、非魔法世界出身者への基礎教育の到らなさに憤慨しながら、自分の立ち位置を模索し続け奮闘する。
 その過程で、いくつかのデバイスの開発に協力し、専門家の伝手を手に入れ、かつデバイスの有効性を実感した局員からの評価も悪くはなく。フェイトやはやても微妙に変化が。
 原作時のなんちゃって教導ではなく、教導官しているなのはを見られるのは珍しい。
 独自設定と独自解釈が苦手な人には薦められないけれど、たまにはシリアス物を読みたい人には薦めたい作品。


オリ主憑依原作知識なし

2011-10-24 18:00:00 | 魔法少女リリカルなのは

原作名:魔法少女リリカルなのは
作者:鮟肝
最終更新日:完結済
評価:B
サイト:Arcadia
    http://www.mai-net.net/bbs/sst/sst.php?act=dump&cate=all&all=12642&n

[あらすじ]
 死神の部下に誤って命を刈り取られ、あえなく昇天。かと思いきや、お詫びにと人生やり直しの5択を与えられる。
 選んだのは、平和そうに見えて結構デンジャラスな世界で強武力。宇宙人が現れたり地球滅亡の危機が訪れたりするが、最悪の事態は回避されるらしい。
 そして転生。というよりは憑依。
 新しい肉体になって気が付いたのが、今の自分は家なき子。肉体の名前と年齢だけでは、家には帰れません。
 公園で野宿もやむなしと考えていたところで、車椅子で難儀している少女、八神はやてと接近遭遇。彼女を家まで送り、そのままヒモ生活に。
 地球規模の事件二つに掠る程度に巻き込まれつつ、はやてとイチャイチャしたり、ノリツッコミでまったりする物語。

[文章]
 主人公視点の一人称固定。
 主人公自身、精神的に落ち着いているため、バカげたテンションで暴走しないので、安心して読めた。
 基本はギャグなのだけど、ツッコミで相方を殴る行為や、テンションの高い真性が高笑いするシーンはない。ただ数話において、某巨大掲示板を模したシーンが登場する。その時にはネットスラングも出てくるので、そういう手合いが苦手な人は注意が必要。

[総評]
 タイトルだけで興味を持たれるか、敬遠されるかのどちらかが決まるだろう。
 読んだ一人からすれば、オリ主+憑依物に抵抗が少ないならお薦めしたい一作。なのは二次では魔導師ランクSオーバーがテンプレの中、Aランク陸戦のみと能力に縛りがあるのも、物語を破綻させずに完結できた理由の一つではないかと思う。
 ジュエルシードの時は、掠る程度になのは達とエンカウントする一般人。闇の書の時は、何も知らないうちに事件が解決。StS編でもほぼ常時単独行動をしているので、主役級とはメインの流れの中で重ならない。そのためにオリジナルの流れが多く、原作を知らなくても問題なく通読できる。
 日常生活や開発や訓練の中、戦闘と言うスパイスの入る日常系?
 どこの誰かは知らないけれど、どこの誰かは知っている『シャチさん』の物語。


魔法少女リリカルなのは A's ~ちょっとだけ、やさぐれフェイトさん~

2011-10-22 18:00:00 | 魔法少女リリカルなのは

原作名:魔法少女リリカルなのはA’s
作者:熊雑草
最終更新日:完結済
評価:B
サイト:Arcadia
    http://www.mai-net.net/bbs/sst/sst.php?act=dump&cate=tiraura&all=26407&n

[あらすじ]
 ジュエルシードの事件から約半年後。
 母プレシアと妹アリシアの三人で海鳴市へ引っ越し、新生活を満喫していたフェイトに、新たな敵が現れた。赤と桃の二人の魔導師。
 なのはと共に強力な結界の中に囚われ、襲撃者相手に善戦するも追い詰められてしまう。
 そして遂に、赤い魔導師の鉄槌型のデバイスに頭を打ち砕かれ、血にまみれ倒れ伏すフェイト。
 「……よくもやってくれたな。ただで帰れると思うなよ」
 呆然自失の三人の前に、半年ぶりにやさぐれが復活する。
 やさぐれた運命(フェイト)に翻弄される守護騎士達の明日はどっちだ。

[文章]
 前話と同様、改行と空改行の多さ、風景描写の乏しさ、会話の多さが気になった。勢いで読ませる話なので、説明文を挟むとテンポが悪くなるのもあるのだろう。
 けれどもう少し文章は入れてほしかった。

[総評]
 『魔法少女リリカルなのは ~ちょっとだけ、やさぐれフェイトさん~』の続編。前話と同様ギャグで全てを引っ掻き回してくれる。
 今回の犠牲者は、言わずと知れた守護騎士の面々。ヴィータはスルースキルを身に付け、シグナムは理性をがりがり削って替わりにツッコミ属性を手に入れ、シャマルは弄られキャラに。はやてと一匹と他一名は、まあ、ぼちぼち。
 原作での『闇の書』事件は、二次小説で色々と円満な解決を見ている。この話も例外ではなく、リインフォースの救済が成っている。
 が、その手段は、読んで吹き出したと同時に、「この手があったか!」と意表を衝かれたのも事実。
 ギャグの中にしんみりがあり、それをまたギャグでぶち壊す。
 前作が気に入った人なら、これも楽しめるだろう一作。