原作名:魔法少女リリカルなのは
作者:やみなべ
最終更新日:2011年8月25日 2012年1月2日
評価:B
サイト:Arcadia
http://www.mai-net.net/bbs/sst/sst.php?act=dump&cate=toraha&all=4610&n
[あらすじ]
聖杯戦争から10年。
いつか見た赤い剣の丘で、衛宮士郎は瀕死の体だった。その背中には、いつも一緒にいてくれた遠坂凛。そして二人は息を引き取り……。
……日本の衛宮邸で復活する。側には桜。
今の肉体は、二人が死んだ時に魂を移すため、あらかじめ用意していた人形との事。
しかし一度は死んだ身。いつまでもうろうろしていれば、また追われる羽目になるのは明白。そこで選んだ方法は、平行世界への逃亡。
かなりの無茶と幸運頼りの逃避行は、何とか成功。代償は、小学生低学年程度までに縮んだ肉体。
新天地が海鳴市という名前すら知らないまま、二人は生活拠点を築くために活動を開始する。
[文章]
各キャラの視点移動による一人称。三人称でも十分キャラを描き分けられるだろう力量があり、三人称の方が安定した文章にもなるはずなのに、一人称の視点移動に拘っているのが残念。
[総評]
UBWルート後の凛と士郎が、海鳴市に転移。
話数が多く、各話の文字数も多いので読み応えがある。ただ、話が進むにつれ各話の文章量が増え、独自設定の長い説明が挟まってくる。人によっては退屈してしまうかも。
Fate系のキャラが異世界に行くと、魔術の秘匿意識が急激に薄れる二次小説を山と見かけ、その度にとても残念な気持ちになる。しかしこの作品では、徹底して秘匿を貫いている。その姿勢には好感度アップ。
概ね『リリカルなのは』原作準拠でストーリーが進み、管理局アンチは弱め。魔術の秘匿を優先しているため、管理局とはなるべく距離を置いておこうと言うスタンス。
ジュエルシードの「願いを叶える」を『聖杯』と掛け合わせた考察や、管理局側の士郎の投影した宝具の考察など、非戦闘でのエピソードは良く練ってあり、読んでいて面白い。反面、戦闘シーンが冗長気味な印象があり、こちらの魅力は乏しい。
作品では、A’s編と事後処理が終わり、StS編までの長い10年の始まり。作者氏曰く、実生活の多忙と構想の練り直しと言う事で、更新は停止中。復帰を待ち侘びている。
原作名:魔法少女リリカルなのは
作者:GAHI!?
最終更新日:2011年11月26日 2012年11月10日
評価:B
サイト:Arcadia
http://www.mai-net.net/bbs/sst/sst.php?act=dump&cate=all&all=8608&n
[あらすじ]
気がついたに見知らぬ部屋の白い天井。一見、どこかの病室。起き上がり鏡を見れば、幼い頃の自分の姿。
混乱しているところで入室したのは、行き倒れていた自分を保護し、病院に運んでくれた恩人、高町士郎。
色々と会話を重ねるうちに判明したのは、自分が今いるのは、いわゆる平行世界。元の世界のように、殺伐としていない平和を享受する世界。
高町氏に名前を問われ、返した答えは「ソル・バッドガイ」
なぜか若返り、海鳴市に漂着したソルが高町家に居候し、なのはの子育てをする話?
[文章]
シリーズ開始時は、キャラの視点移動による一人称。最近はキャラが増えた事もあり、三人称による記述が増えている。個人的には最近の書き方の方に好感が持てる。
一人称だった頃は心情描写が多かったけれど、最近の話は会話文が多く、情景描写が少ない感じ。誤字脱字は少なめ。
[総評]
『ギルティギア』と『リリカルなのは』のクロス物。良くも悪くも全キャラの性格が改変されているので、名前と設定を借りたオリジナルとして読むのが無難。
主人公最強、原作キャラ魔改造、ハーレム要素あり。ただし女性陣の執拗なアプローチを実力込みで撃退しているので、ハーレムとするのは厳しいかも。
主人公のソルの性格は傲岸不遜でぶっきらぼう。知識と知能はずば抜けているけれど、気に入らなければ力ずくでぶっ飛ばし、照れ隠しでもぶっ飛ばす暴力主義者。おまけに口も汚い。でもなぜかヒロイン勢には惚れられている謎仕様。こう書くと、凡百の神様転生チートオリ主とそう変わらない。
上記3点を受け入れられるなら、話数と文章量はかなりになるので読み応えはある。
敬遠する要素を並べてしまったが、読み始めると妙な味わいがあり、つい次々と読み進めてしまう。若い頃に散々悪さをしてきた不良が、子供の出来た途端に真人間になり、定職に就き、子育ても真面目に取り組む。その奮闘記を読んでいる感じが手頃か。事実、StS編の子供達相手には「お父さん」をしている訳で。
殺伐とした性格の主人公で戦闘シーンは多い。魔法や法力の理論の説明もそれなりに濃く読みでがある。それでも、子育てで右往左往するエピソードの方が面白い。そんな作品。
原作名:魔法少女リリカルなのは
作者:埴輪
最終更新日:2011年11月26日 完結済
評価:C
サイト:Arcadia
http://www.mai-net.net/bbs/sst/sst.php?act=dump&cate=all&all=18616&n
[あらすじ]
バイトで遺跡発掘の最中に転落。気がつけば見知らぬ土地で、携帯は圏外。二十歳だった青年は、何の因果か小学生程度の年齢に若返り。
訳の分からない事ばかりで混乱しつつも街中に出、空腹もあり飛んでいたカラスを仕留めようとしたところへ、謎の砲撃の直撃。これまた訳の分からないまま気絶。
次に気がつけばどこかの家の布団の中。高町家。
なし崩し的に高町家にご厄介になり、戸籍のねつ造や学校の手配などもしてもらい、とんとん拍子に聖祥学園小等部に編入。ついでに、なのはがジュエルシードを探すのを手伝う羽目にもなり。
魔力はないけれど、体術と気功法という特殊技術を持った主人公。なのはとフェイトを鍛えたり、ミッドチルダの常識外の思考で管理局を煙に巻いたりと、原作知識なしに色々と引っかき回す話。
[文章]
三人称。会話文の多いエピソードがあれば、心情描写の多いエピソードもあり。平均して会話文が多い印象。もう少し情景描写がほしいところ。
時々見かける誤字脱字は、他のネット小説と較べても少ない方だろう。
[総評]
タグで『オリ主最強』とあるが、『ハーレム物(ヒロイン4枠)』と『男の娘(本人の容姿が美女・美少女、服装と性格はちゃんと男)』、『原作キャラ魔改造』も追加しておく。
再構成と銘打っていても、中身はオリジナルと思って読んだ方が良い。主人公介入で原作から乖離し、StS編に到っては良い意味で原作管理局の見る影なし。
面白いエピソードは面白い。脳髄三提督の退場話や、ティアナの凡人節からの立ち直り話は、つい笑ってしまった。聖王教会が筋肉フェチの集団設定は、何かの伏線か?
しかし途中のエピソードで挫けかける時がままある。無印編で主人公が鬱状態になった時はともかく、A’s編で主人公が専用デバイスを入手したエピソードでは、後の数話が読めなくなるダメージを受けた。
現在、救助したヴィヴィオがなのは達に懐いてしばらくしての日常話。デバイス達はデバイス達で、新規加入のアギト相手に何やかや。前話で新しい敵キャラも登場し、これから苛烈な戦いになる予感がひしひしと迫る中でのまったり。
途中でこちらの気合を折られないよう希望しつつ、週末の更新を待ち構える一作。
原作名:魔法少女リリカルなのは
作者:ゼニア
最終更新日:2011年11月15日
評価:F
サイト:にじファン
http://ncode.syosetu.com/n0830y/
[あらすじ]
目を覚ませば、何もない真っ白な空間。
そこへ現れる白ローブの老人、自称『最高神』。下級神の一柱が間違えて殺してしまったので、銀髪オッドアイ固定で異世界転生させる事になったそう。
せめて銀髪オッドアイは止めてくれとの懇願は無視され、強制的にランダム転生。
神から適当なチート能力を与えられた主人公が、嫌だ嫌だ言いながら自分の能力で暴れる物語。
[文章]
主人公視点の一人称。たまに別人視点からの一人称。
擬音の使用と種類は少ないのだが、同じ擬音の反復が多い。つまり語彙が少なく、表現のバリエーションに乏しいと言う事。
各場面の描写も短く、その内容もパターン化している。一話平均1千6百文字の中で、情景が何も思い浮かばないまま、場面が二転三転するせわしなさは正直鬱陶しい。
総じて、ADVゲームの絵抜きテキストを読まされている印象。
[総評]
酷い。この一言に尽きる。
タイトルの地雷臭だけでなく、中身は輪をかけた地雷。かなりの悪食を自負していたつもりだが、それでも食あたりを起こすレベルの危険物。
そんな主人公の物事に対する姿勢は、思い付きとその場の勢いで対処するだけ。思慮や分別、計画性等はどこかに置き忘れている。物事が上手くいっているように見えるのは、周りの原作キャラが同様におバカで、ご都合主義に流されているお陰。
また、瞬間移動を覚えてからの場面変更の描写が、『ピシュン』で始まり十行程の会話の後『シュン』で終了。そんな描写が一話内で三回も四回も続き、なおかつ数話において読まされたため、心が折れた。
先日の『転生して喜んでたけど原作キャラに出会って絶望した。…けど割と平凡に生きてます』とネタが被っているのも問題。あくまでドラゴンボールのネタ被りで、盗作ではないのだが、既視感が拭えない。かめはめ波や瞬間移動を披露した時の原作キャラ勢の反応が、両作品で「凄い凄い」と同じだったのが気持ち悪い。
日間ランキングで上位に位置しているところから、それなりに支持層がいるのは分かる。
しかし個人としては回避を推奨する。
原作名:魔法少女リリカルなのは
作者:ルルイ
最終更新日:2011年11月1日 2012年12月19日
評価:D
サイト:にじファン ハーメルン
http://ncode.syosetu.com/n0339v/
http://syosetu.org/Novel/5206/
[あらすじ]
なぜか何もない白い空間にいる。自分はつい先程まで、病院のベッドで死の床にあったはず。そして目の前には、輪郭のはっきりしない人型をした何か。
問おう、あなたが神か?
その通り。その人型は神で、最近流行の特典付き転生をさせると言う話。
転生先はリリカルなのはの平行世界。
もらったのはサイヤ人の能力と、努力すれば取り敢えずは何でも習得できる才能。気だろうと魔力だろうと可能と言うチート。
失念していたのは、アニメのデフォルメされた二次元と、実在人物の三次元では、容姿が異なる事。
三次元のなのはを見て絶望し、あっさりと原作介入に興味をなくした主人公が、能力開発に専念する話。
[文章]
主人公視点の一人称。能力開発時の思考以外では会話文が多く、その会話にしても上滑り感が酷い。タイトルに『い抜き』『ら抜き』言葉を使っている位なので、全体の文章力についてはお察し。
[総評]
転生時の特典で『努力すれば割とどうにかなる程度の能力』をもらった主人公が、転生先の海鳴市で色々と能力を開発していく話。
プロローグの神との対話時点のテンションで、ブラウザバックしたい衝動に駆られた。
文章のスタイルと主人公の性格に耐えられるなら、第三話辺りからどうにか読めるようになる。あくまで読めるように目が慣れるだけで、文章力が上がっている訳ではない。
作中では、ジブリなどの他作品や声優ネタも絡めてくるので、元ネタの分かる人は楽しく読めるだろう。その分、ネタが分からない人は置いていかれてしまう。
楽しめる人になら楽しめるのだろうけど、残念ながら当方には受け付けられなかった作品。