ダンベル(鉄亜鈴:てつあれい)というのは、主に腕の筋トレに使う道具ですネ。
そんな重いモノが実際の空に浮かぶワケがないので、
記事タイトルに違和感を覚えた方も多いと思います。
実はそういう名前の天体がありまして、今回はそれをご紹介という訳です。
こんな恰好のモノです↓
【M27】
キヤノンEOS Kiss Digital X + 口径18cm写真撮影用反射望遠鏡
ISO800 F2.8 総露出時間40分(4分×10コマ加算合成) トリミング
[7月20日 山梨県甲州市嵯峨塩裂石林道にて撮影]
※画像をクリックすると、大きい画像が別ウィンドウで開きます。
これが "Dumbbell Nebula"(亜鈴星雲)というニックネームを持つ天体で、
はくちょう座の南に隣接する「こぎつね座」の中にあります。
上の写真のとおり、真ん中が少しくびれていて、端っこが広がったイメージで、
言われてみれば確かにダンベルに似ているような印象です。
望遠鏡を使って実際に覗くと、中心部の明るい部分が目立っていて、
ダンベルというより地図の銀行マーク(分銅)のように見えるんですヨ。
あるいはリンゴを丸かじりして残った芯の部分のようにも見えたりします。
残念ながら写真のような色までは分かりませんけどね。
ところで、水素ガス主体のHⅡ領域と呼ばれる星雲は赤一辺倒の色合いですが、
この星雲は写真でわかるとおり、赤色と青緑色が混在してます。
その理由は、いろんな元素のガスが混ざった状態になっているからなんです。
で、赤色は水素または窒素が、青緑色はヘリウムや酸素がそれぞれ発しているんですヨ。
質量のあまり大きくないごく一般的な恒星が死を迎えた際に、
このような星雲が形成されると考えられています。
こういう天体を「惑星状星雲」と呼んでいて、これも輝線星雲の一種です。
我々の太陽も数十億年後には大きく膨らんで地球などの惑星を飲み込んだ後、
最終的にはこのような天体に姿を変えて一生を終えるとみられています。
遥か遠い将来、人類はそうなる前に別な恒星系に移住したりするんでしょうかねぇ。
いや、その前に自然破壊か核戦争で自滅するかな?
ディープインパクト等の不可抗力で滅亡という可能性もゼロではないですし・・・
そういった事態の方が遥かに早くやってくるんでしょうね、多分。
コメント
あなたのブログにコメント投稿されたものです。
- キラリ [2009年8月4日 11:24]
- おはようございます★
いろんな未来が想像できてしまいますね。
こんな空をずっとみていますと、自分て何だろうって思ってしまそうです・・・ - fornax8 [2009年8月4日 18:57]
- キラリさん、こんにちは。いつもコメントありがとうございます。
宇宙って広さもさることながら、時間のスケールも壮大ですネ。
人間なんてちっぽけな存在で、その一生もほんの一瞬にしか
過ぎないんだなぁーって、無常感を抱いてしまいます。
その一方で、有限だからこそ、貴重なこと、大切にしなければ
ならないこと、楽しめること、感動できること、面白いこと、
頑張れること・・・が沢山あるような気もします。
なんて言うと、ちょっとキザですかねぇ?