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Starlight Terrace

オリジナル写真で綴る夜空と夜景がメインのブログ

Sh2-284

2024-04-04 11:58:18 | シャープレス天体アルバム

【Sh2-284】
 赤経:06h45m02s 赤緯:+00゚13' 51"
 星座:いっかくじゅう座
 視直径:80'
 他カタログNo.:LBN983
 ニックネーム:微笑む猫星雲(Smiling Cat nebula)
 南中日時(@東京):11月13日03時,12月29日00時,2月12日21時 ※あくまで目安です。


 撮影日時:2024/04/01 20:04
 撮影地:静岡県西伊豆町
 撮影機材:キヤノンEOS Ra+タカハシε-180EDC,STARRY NIGHTフィルター使用,1.6倍クロップ,
             タカハシEM-200Temma2M赤道儀,ペンシルボーグ+QHY5LⅡM+StellaShot2により恒星ガイド
 撮影条件:ISO1600,露出5分×16コマ
 画像処理:Digital Photo Professional4にて現像,ステライメージVer.8,Photoshop2024にて処理
             トリミングあり
 メモ:いっかくじゅう座の中央部にある比較的大きなHⅡ領域です。ESO(ヨーロッパ南天天文台)では
    この散光星雲を "Smiling Cat nebula" (「微笑む猫星雲」) と呼んでいるようですが、上の写真
    くらいの拡大率レベルでは猫の姿は連想できず、上から見たヒトの大臼歯のように見えます。
    有名な「ばら星雲」が近くにあるせいか、あまり注目されない天体ですが、データ上の視直径
    は満月2つ分以上のサイズがあり、意外と立派な星雲です。HⅡ領域の星雲であるため、眼視
    観測は厳しく、口径40~50cm級の大望遠鏡にハイコントラストフィルターを使わないと確認が
    難しいようです。写真写りは悪くない方で、天の川の中にあることもあって背景には数多くの
    星が写り、賑やかなイメージになります。北側には青色系の淡い広がりも微かながら確認でき、
    反射星雲か電離酸素リッチな輝線星雲が存在しているとみられます。

 星図:


 AstroArts社ステラナビゲータにて作成


Sh2-274

2024-03-29 00:07:33 | シャープレス天体アルバム

【Sh2-274】
 赤経:07h29m06s 赤緯:+13゚15' 43"
 星座:ふたご座
 視直径:8'
 他カタログNo.:Abell 21,PK 205+14.1
 ニックネーム:メデューサ星雲(Medusa nebula)
 南中日時(@東京):11月24日03時,1月9日00時,2月23日21時 ※あくまで目安です。


 撮影日時:2024/03/13 20:28
 撮影地:静岡県西伊豆町
 撮影機材:キヤノンEOS Ra+タカハシε-180EDC,STARRY NIGHTフィルター使用,1.6倍クロップ,
             タカハシEM-200Temma2M赤道儀,ペンシルボーグ+QHY5LⅡM+StellaShot2により恒星ガイド
 撮影条件:ISO1600,露出5分×15コマ
 画像処理:Digital Photo Professional4にて現像,ステライメージVer.8,Photoshop2024にて処理
             トリミングあり
 メモ:ふたご座の南部、こいぬ座との境界近くにある小さな惑星状星雲です。半月形に広がっていて
    写真では複数の赤い弧状フィラメントと共に緑掛かった部分も見られ、超新星残骸のような姿
    にも見えます。この星雲はギリシャ神話に出てくる女怪物の名前を取って「メデューサ星雲」
    と呼ばれていますが、これは星雲に見られるフィラメント構造を蛇でできたメデューサの頭髪
    に見立てたことによるようです。小口径望遠鏡で眼視確認するのは無理ですが、口径40~50cm
    クラスの大きめの望遠鏡に電離酸素の発する輝線に合わせたOⅢフィルターを使用して覗くと、
    人の耳のような姿に見えるらしいです。写真撮影ではそこそこ明るく捉えられるものの視直径
    が小さいので、詳細な内部構造を描出するには長焦点の光学系が必要です。超新星残骸のよう
    に緑と赤の成分が混在した感じの星雲なので、電離酸素が発する緑色のOⅢ光と、電離水素が
    発する赤色のHα光の両方を限定的に透過するデュアルバンドパスフィルターを併用した方が
    より良好なコントラストで写せると思われます。

 星図:


 AstroArts社ステラナビゲータにて作成


Sh2-311

2024-03-05 11:35:20 | シャープレス天体アルバム

【Sh2-311】
 赤経:07h52m20s 赤緯:-26゚26' 28"
 星座:とも座
 視直径:45'
 他カタログNo.:NGC2467,LBN1065+1066+1067
 ニックネーム:マンドリル星雲(Mandrill nebula),ドクロマーク星雲(Skull and Crossbones nebula)
 南中日時(@東京):11月30日03時,1月15日00時,3月1日21時 ※あくまで目安です。


 撮影日時:2024/01/11 23:26
 撮影地:静岡県東伊豆町
 撮影機材:キヤノンEOS Ra+タカハシε-180EDC,StarScapeフィルター使用,1.6倍クロップ,
             タカハシEM-200Temma2M赤道儀,ペンシルボーグ+QHY5LⅡM+StellaShot2により恒星ガイド
 撮影条件:ISO1600,露出5分×18コマ
 画像処理:Digital Photo Professional4にて現像,ステライメージVer.8,Photoshop2024にて処理
             トリミングあり
 メモ:冬の夜空で南天低くに見える「とも座」の北部にある比較的大きな散光星雲です。別カタログ
    ではこの位置に登録されている天体としてNGC2467があり、それは星雲と重なっている散開星団
    込みで星団+星雲として認識されているようです(星団のみがNGC2467と扱われたりもします)。
    独特の形態から「マンドリル星雲」の愛称があり、その他にドクロ(マーク)星雲という名称で
    呼ばれることもあります。口径数cmクラスの望遠鏡を使って眼視で見ても星団しか確認できず、
    星雲をしっかり見るには口径20cm以上が必要でしょう。写真撮影では比較的明るく捉えること
    ができますが、南中高度があまり高くならないので光害の影響があると淡い部分まで描出する
    のが難しいです。なお、電離酸素が発する緑色のOⅢ輝線の強いエリアが北東部にあり、電離
    水素が発する赤色のHα光が強いメインエリアと一緒にコントラスト良く撮るには、両輝線を
    限定的に透過するデュアルバンドパスフィルターの使用が望ましいと思われます。

 星図:


 AstroArts社ステラナビゲータにて作成


Sh2-106

2024-02-04 17:52:01 | シャープレス天体アルバム

【Sh2-106】
 赤経:20h27m27s 赤緯:+37゚23' 49"
 星座:はくちょう座
 視直径:3'
 他カタログNo.:-
 ニックネーム:スノーエンジェル星雲(The Celestial Snow Angel nebula)
 南中日時(@東京):6月9日03時,7月25日00時,9月8日21時 ※あくまで目安です。


 撮影日時:2023/09/12 22:27
 撮影地:静岡県東伊豆町
 撮影機材:キヤノンEOS Ra+タカハシε-180EDC,StarScapeフィルター使用,
             タカハシEM-200Temma2M赤道儀,ペンシルボーグ+QHY5LⅡM+StellaShot2により恒星ガイド
 撮影条件:ISO1600,露出5分×12コマ
 画像処理:Digital Photo Professional4にて現像,ステライメージVer.8,Photoshop2024にて処理
             トリミングあり
 メモ:はくちょう座を形作る大きな十字の星の並び(「北十字」とも呼ばれる)の真ん中の星に当たる
    「サドル」から南南東へ3度ほど離れたところにある非常に小さなHⅡ領域です。惑星状星雲に
    ありがちな双極構造を持っていて、中央にくびれのある形態をしていますが、実体は星形成の
    場であるとされています。「スノーエンジェル星雲」という愛称が付いており、ハッブル宇宙
    望遠鏡が撮影したクローズアップ画像を見ると、そのように名付けられた理由も頷けますが、
    上の写真のように拡大率不足のイメージでは「こけし」を連想させる形態にしか見えません。
    小さくて淡いため、大口径の望遠鏡を使っても眼視確認は困難とみられ、見えたとしても南側
    の明るい部分だけでしょう。撮影対象としても不人気な天体ですが、長焦点の光学系で狙うと
    面白いかもしれません。

 星図:


 AstroArts社ステラナビゲータにて作成


Sh2-104

2024-01-11 00:00:10 | シャープレス天体アルバム

【Sh2-104】
 赤経:20h17m45s 赤緯:+36゚44' 40"
 星座:はくちょう座
 視直径:7'
 他カタログNo.:LBN195,DWB 14
 ニックネーム:-
 南中日時(@東京):6月7日03時,7月23日00時,9月6日21時 ※あくまで目安です。


 撮影日時:2023/09/12 22:27
 撮影地:静岡県東伊豆町
 撮影機材:キヤノンEOS Ra+タカハシε-180EDC,StarScapeフィルター使用,
             タカハシEM-200Temma2M赤道儀,ペンシルボーグ+QHY5LⅡM+StellaShot2により恒星ガイド
 撮影条件:ISO1600,露出5分×12コマ
 画像処理:Digital Photo Professional4にて現像,ステライメージVer.8,Photoshop2024にて処理
             トリミングあり
 メモ:はくちょう座を形作る大きな十字の星の並び(「北十字」とも呼ばれる)の真ん中の星に当たる
    「サドル」から南南西へ3.5度ほど離れたところにある小さなHⅡ領域です。非常に淡いため、
    眼視観測の対象にはならず、撮影対象としてもあまり狙われることのないマイナーな天体です。
    ほぼ円形の姿で形態的な特徴は無く、愛称などは特に付いていないようです。星雲のすぐ南に
    銀緯0度の線が通っていて、天の川の真っ只中に位置しているせいか、写真ではたくさんの星が
    散らばっているとともに微かな星雲と暗黒帯が入り組んだエリアにあることが確認できます。

 星図:


 AstroArts社ステラナビゲータにて作成


Sh2-170,171

2023-12-05 20:05:01 | シャープレス天体アルバム

【Sh2-170,171】
 赤経: 00h01m42s(Sh2-170), 00h04m40s(Sh2-171)
 赤緯:+67゚09' 24"(Sh2-170),+64゚37' 24"(Sh2-171)
 星座:カシオペヤ座(Sh2-170),ケフェウス座(Sh2-171)
 視直径:20'(Sh2-170),180'(Sh2-171)
 他カタログNo.:LBN577(Sh2-170),NGC7822/LBN589/Ced214(Sh2-171)
 ニックネーム:クエスチョンマーク星雲 ※Sh2-170とSh2-171を合わせた形での名称
 南中日時(@東京):8月3日03時,9月18日00時,11月1日21時 ※あくまで目安です。


 撮影日時:2023/10/16 23:24
 撮影地:静岡県東伊豆町
 撮影機材:キヤノンEOS Ra+タカハシFSQ-85EDP+レデューサーCR0.73×,F3.8,StarScapeフィルター使用,
             タカハシEM-200Temma2M赤道儀,ペンシルボーグ+QHY5LⅡM+StellaShot2により恒星ガイド
 撮影条件:ISO1600,露出5分×16コマ
 画像処理:Digital Photo Professional4にて現像,ステライメージVer.8,Photoshop2024にて処理
             若干トリミングあり
 メモ:カシオペヤ座とケフェウス座の境界線を挟んで南北に並んでいる散光星雲です。上の画像上で
    下の方に写っている丸い星雲がSh2-170、上の方に写っている大きな星雲がSh2-171です。両者
    を合わせて何となく "?" の形に見えることから「クエスチョンマーク星雲」の愛称があります。
    満月の6倍もの広がりを持つ巨大なSh2-171はNGCカタログ番号も付いていますが、いわゆるHⅡ
    領域の赤い散光星雲としては全天で最も北に位置しており、日本では小笠原諸島や八重山諸島
    といった南方でも水平線下に沈まない天体です。空が極めて暗く、地平高度が高い好条件下で
    口径40~50cmクラスの大きな望遠鏡を使うとSh2-171の明るい部分が眼視で微かに見えるとの話
    もありますが、一般的には眼視観望向きの天体ではなく、写真撮影向きの星雲とされています。
    愛称どおりの"?" の形をフレーミングするには、フルサイズ換算で150~350mm程度の光学系が
    ちょうど良いと思われます。

 星図:


 AstroArts社ステラナビゲータにて作成


Sh2-240

2023-11-12 14:58:22 | シャープレス天体アルバム

【Sh2-240】
 赤経:05h41m00s 赤緯:+28゚06' 14"
 星座:ぎょしゃ座/おうし座
 視直径:180'
 他カタログNo.:Simeis147
 ニックネーム:スパゲッティ星雲(Spaghetti Nebula)
 南中日時(@東京):10月28日03時,12月13日00時,1月27日21時 ※あくまで目安です。


 撮影日時:2023/10/16 00:38
 撮影地:山梨県山梨市
 撮影機材:キヤノンEOS Ra+タカハシFSQ-85EDP+レデューサーCR0.73×,F3.8,アイダスNBZフィルター使用,
             タカハシEM-200Temma2M赤道儀,ペンシルボーグ+QHY5LⅡM+StellaShot2により恒星ガイド
 撮影条件:ISO8000,露出5分×25コマ
 画像処理:Digital Photo Professional4にて現像,ステライメージVer.8,Photoshop2024にて処理
             若干トリミングあり
 メモ:ぎょしゃ座とおうし座の境界線上にある巨大な超新星残骸です。見掛けのサイズは満月の実に
    6倍にもなりますが、極めて淡いので、大口径望遠鏡を使っても眼視ではほぼ確認不可能です。
    概ね円形に広がった姿と見事なフィラメント構造は写真に撮って初めて確認でき、その独特の
    形態から「スパゲッティ星雲」の愛称があります。全体像を捉えるなら焦点距離300~350mm
    程度の光学系がベストでしょう。但し、難物とされる被写体であり、電離水素が発するHα光と
    電離酸素が発するOⅢ光の両輝線を限定的に透過するデュアルバンドパスフィルターを使用して
    なるべく多い露光量で撮影枚数を稼ぎ、多数枚コンポジットした上で強力な画像処理を施して
    やらないとコントラスト良く描出するのが困難な天体です。

 星図:


 AstroArts社ステラナビゲータにて作成


Sh2-129

2023-10-21 00:18:21 | シャープレス天体アルバム

【Sh2-129】
 赤経:21h11m45s 赤緯:+59゚57'41"
 星座:ケフェウス座
 視直径:140'
 他カタログNo.:-
 ニックネーム:空飛ぶコウモリ星雲(Flying Bat nebula)
 南中日時(@東京):6月20日03時,8月5日00時,9月19日21時 ※あくまで目安です。


 撮影日時:2023/10/15 19:56
 撮影地:山梨県山梨市
 撮影機材:キヤノンEOS Ra+タカハシFSQ-85EDP+レデューサーCR0.73×,F3.8,アイダスNBZフィルター使用,
             タカハシEM-200Temma2M赤道儀,ペンシルボーグ+QHY5LⅡM+StellaShot2により恒星ガイド
 撮影条件:ISO3200,露出12分×20コマ
 画像処理:Digital Photo Professional4にて現像,ステライメージVer.8,Photoshop2024にて処理
             若干トリミングあり
 メモ:ケフェウス座にある大型の散光星雲です。淡い部分まで含めると、すぐ東に存在するIC1396
    (Sh2-131)星雲と同等レベルの広がりがあって、35mm判フルサイズフォーマットのデジタル
    カメラで全体像を捉えるなら300~400mm程度の焦点距離の光学系がちょうどよいでしょう。
    海外では空を飛翔するコウモリに見立てて "Flying Bat nebula" と呼ばれています。星雲全体
    の輪郭は斜めから見た「そら豆」のようなイメージにも見えます。上の画像で中心から少し
    左下に写っている青色星の周りにイカの形をした青い星雲が潜んでおり(上の画像では残念
    ながら微かにしか写っていません)、それを描出するには電離酸素が発するOⅢ光を限定的に
    透過する特殊フィルターを使う必要があるようです。口径40cm以上の大きな望遠鏡を使えば
    星雲の最も明るい部分が眼視で確認できるみたいですが、全体的に淡いので観望対象として
    楽しめるような天体ではありません。

 星図:


 AstroArts社ステラナビゲータにて作成


Sh2-3

2023-10-13 07:21:08 | シャープレス天体アルバム

【Sh2-3】
 赤経:17h13m45s 赤緯:-38゚30' 11"
 星座:さそり座
 視直径:12'
 他カタログNo.:RCW 120
 ニックネーム:グリーンリング星雲(Green Ring Nebula)
 南中日時(@東京):4月22日03時,6月7日00時,7月22日21時 ※あくまで目安です。


 撮影日時:2023/06/19 22:56
 撮影地:新潟県魚沼市
 撮影機材:キヤノンEOS Ra+タカハシε-180EDC,アイダスNBZフィルター使用,
             タカハシEM-200Temma2M赤道儀,ペンシルボーグ+QHY5LⅡM+StellaShot2により恒星ガイド
 撮影条件:ISO3200,露出7分×12コマ
 画像処理:Digital Photo Professional4にて現像,ステライメージVer.8,PhotoshopCS3にて処理
             トリミングあり
 メモ:さそり座南部の尻尾付近にあるコンパクトな散光星雲です。データ上のサイズは満月の視半径
    以下と小さく、日本では南中高度が低いこともあり、眼視観望はもちろん撮影の対象としても
    あまり注目されることのない天体です。撮影では光害の影響を受けやすいですが、HⅡ領域で
    あるためHα輝線の波長に合わせたバンドパスフィルターを用いることで割と濃く描出すること
    ができます。上の写真のとおり、赤い星雲のエリアはウチワサボテンのような形に見えますが、
    NASAの赤外線宇宙望遠鏡スピッツァーによる波長8μmの赤外光を緑色に割り当てたカラー合成
    画像から、星雲の外周部にイチジクの果実のような形をしたリング状の構造が見出され、その
    美しいイメージを元に "Green Ring Nebula" の名称で呼ばれることがあります。

 星図:


 AstroArts社ステラナビゲータにて作成


Sh2-103

2023-09-16 00:01:02 | シャープレス天体アルバム

【Sh2-103】
 赤経:20h50m32s 赤緯:+30゚55' 25"
 星座:はくちょう座
 視直径:210'
 他カタログNo.:NGC6992,NGC6995,NGC6974,NGC6979,NGC6960 ※いずれも一部
 ニックネーム:網状星雲(Veil nebula),巻雲星雲(Cirrus nebula),シグナス・ループ(Cygnus loop),
        コウモリ星雲(Bat nebula:NGC6995) ※東側の一部,
        ピッカリングの三角形(Pickering's Triangle) ※北西側の一部,
        魔女のほうき星雲(Witch's Broom nebula:NGC6960) ※西側の一部,
 南中日時(@東京):6月16日03時,8月1日00時,9月15日21時 ※あくまで目安です。


 撮影日時:2023/07/17 21:27
 撮影地:静岡県東伊豆町
 撮影機材:キヤノンEOS Ra+タカハシFSQ-85EDP+レデューサーCR0.73×,F3.8,アイダスNBZフィルター使用,
             タカハシEM-200Temma2M赤道儀,ペンシルボーグ+QHY5LⅡM+StellaShot2により恒星ガイド
 撮影条件:ISO3200,露出8分×16コマ
 画像処理:Digital Photo Professional4にて現像,ステライメージVer.8,PhotoshopCS3にて処理
             若干トリミングあり
 メモ:はくちょう座の東側の翼付近にある有名な超新星残骸です。データ上の視直径は満月の7倍も
    あり、球殻状に大きく広がっています。フィラメント状の構造を持っているのが特徴で「網状
    星雲」の名称でよく知られています。日本では天頂近くまで昇り詰めるため観測がしやすく、
    高標高地で空気の澄んだ空の下では口径5cmの双眼鏡でも存在確認できます。また、好条件下
    で口径40~50cm級の大きめの望遠鏡+OⅢフィルター(電離酸素が特異的に発する光を選択的
    に透過するフィルター)を使って眼視観望すると、ニックネームどおりの網状構造がしっかりと
    確認でき、神秘的な姿を楽しむことができます。写真写りも良好で、存在だけなら広角レンズ
    でも捉えることが可能です。電離水素が発するHα光と電離酸素が発するOⅢ光の両方を透過
    するデュアルバンドパスフィルターを用いると、上の写真のように非常に高いコントラストで
    鮮やかな色合いを示し、中心部や南側の淡い部分まで描出することができます。なお、全体像
    を撮影するなら35mm判フルサイズ換算で200~300mm程度の望遠レンズが最適であり、特徴的
    な形態から名付けられている各エリアをクローズアップで狙う場合は、800mm以上の焦点距離
    の望遠鏡が望ましいです。

 星図:


 AstroArts社ステラナビゲータにて作成