野の花 庭の花

野の花や山の花は心を慰めてくれます。庭園に咲き誇る花は心をはなやかにしてくれます。

柔らかな赤紫を帯びた白い花が美しいセッコク(高尾の花 42)

2020年07月30日 10時47分16秒 | 

コロナで出遅れたが、今年もどうにか間に合ったセッコクの花。柔らかな赤紫を帯びた白い花をみないと春が終わらない。高尾山のケーブル駅の近くで。日本に古くからあるランで、デンドロビウムの交配種を作るのに活用されている。

(2020-06 高尾山) 

 

昨年の記事はこちらから。

高いところで風にそよぐ石斛の花

 

セッコク(石斛、学名:Dendrobium moniliforme)は、単子葉植物ラン科の植物。日本の中部以南に分布する。岩の上や大木に着生する着生植物である。

茎は細長く、堅く、始めは緑色を帯び、通常は後に黒紫色になる。多数の節があり、節ごとに出る葉の基部の鞘に包まれる。一年目の茎には節ごとに葉がある。葉は細い楕円形で、厚くやや堅く、つやがある。葉は年の終わりには葉鞘との間で脱落する。新しい芽は古い茎の基部から横に顔を出す。また、茎の先の方から新しい芽が伸び、その根元から根を生じる形で新しい個体ができることもある。

大きさが十分であれば、葉のなくなった茎は、次の年に花を咲かせる。花は、茎の先端に近い数節から出る。各節からは、短い花茎が出て、そこから数個の花を咲かせる。花は赤紫がかった白の花弁で、よい香りがする。唇弁以外の五弁は、いずれも同じくらいの大きさの卵状楕円形、先端はややとがる。唇弁は外見は他の花弁と似たような形で、ただし蕊柱との間の奥の方にくぼみが入り込み、短い距を作る。側弁の基部が下側の外でこれにつながっている。

花が咲いた後も茎は数年間生き残り、場合によっては大きな株になる。

名称及び利用
セッコクは漢字では石斛で、本来は中国産の近似種(D. crispulum、D. Kwantungenseなど)に当てられた名称であり、健胃、強壮作用などがあり、漢方薬として用いられる (現在は、細葉石斛D. hancockiiなども使われる。) 。

日本名は、そのまま音読みにしたセキコクが使われる場合もあるが、セッコクを使う場合のほうがはるかに多い。セッコクはセキコクが詰まったものと思われる。また、薬用にされることから記紀神話の医療神である少彦名命(すくなひこなのみこと)にちなみ、少彦薬根(すくなひこなのくすね)の古名も持つ。

シノブ玉やイワヒバの鉢植え、庭木につけるなどの形で栽培される。 また、野生で発見される葉変わり品などを選別・命名する形で江戸時代より古典園芸植物としても栽培された歴史があり、現在も栽培されている品種が多い。東洋ランとしての名称は、長生蘭(ちょうせいらん)である。主として葉変わり、姿や模様の変化を楽しむ、いわゆる柄物が主体であったが、昭和の終わりころより花変わりにも関心が集まるようになり、花物の品種も登録されている。同様に古典植物として栽培される着生ランのフウラン(富貴蘭)と異なり、株分けや、古い茎を切り離してミズゴケの中で腋芽の発芽を促す「矢伏せ」により、株の増殖は容易である。

ただし、このような栽培のための採集によって、野外の個体数は激減し、大株を見ることはほとんどなくなっている。昭和50年代までは神社の境内の木に大株が見られることもあったが、現在ではそのようなものはすべて取り尽くされた。幸いに、繁殖力の弱いものではないので、採集熱が冷めるにつれ、次第に回復の気配があるようである。

同属の熱帯産の種には、洋ランのデンドロビウムとして栽培されるものが多く含まれ、セッコクもデンドロビウムの園芸品種のうち、矮性品種作出の交配親のひとつとなっている。


珍しい子持ち咲きのヤマアジサイ「胡蝶の舞」(アジサイシリーズ 20-45)

2020年07月30日 09時48分58秒 | 

花弁の付け根に小花のつく子持ち咲きのヤマアジサイ「胡蝶の舞」。八重の薄い青の剣弁がガク咲きする。大き目でユニークな花が目を引く。

(2020-06 神奈川県 箱根) 

 

ヤマアジサイ「胡蝶の舞」

ヤマアジサイ・コチョウノマイ(胡蝶の舞) アジサイ科 アジサイ(ハイドランジア)属 Hydrangea macrophylla serrata 'Kochono-Mai'

極薄青色で八重のガク咲き。花弁の付け根に小花をもつ子持ち咲き。両性花は装飾花が開花した時には退化して無くなる。兵庫産。

 

ヤマアジサイ・シリーズ

「日高新錦山」(アジサイシリーズ 20-01)
「日向の青てまり」(アジサイシリーズ 20-02)
「瀬戸の月」(アジサイシリーズ 20-03)
「クレナイ」(アジサイシリーズ 20-04)
「天龍碧」(アジサイシリーズ 20-05)
「楊貴妃」(アジサイシリーズ 20-06)
「別子手鞠」(アジサイシリーズ 20-07)
「久住小でまり」(アジサイシリーズ 20-08)
「九重の花吹雪」(アジサイシリーズ 20-09)
「土佐涼風」(アジサイシリーズ 20-10)
「小甘茶」(アジサイシリーズ 20-11)
「満天星」(アジサイシリーズ 20-12)
「海峡」(アジサイシリーズ 20-13)
「嶺の妖精」(アジサイシリーズ 20-14)
「濃紫」(アジサイシリーズ 20-15)
「土佐のまほろば」(アジサイシリーズ 20-16)
「富士の滝」(アジサイシリーズ 20-17)
「舞子」(アジサイシリーズ 20-18)
「アジアン・ビューティー」(アジサイシリーズ 20-19)
「藍姫」(アジサイシリーズ 20-20)
「笹の舞」(アジサイシリーズ 20-21)
「広瀬の華」(アジサイシリーズ 20-22)
「さくら姫」(アジサイシリーズ 20-23)
「紫式部」(アジサイシリーズ 20-24)
「石鎚の光」(アジサイシリーズ 20-25)
「坊ヶ鶴の華」(アジサイシリーズ 20-26)
「桃色ヤマアジサイ」(アジサイシリーズ 20-27)
「伊予獅子手毬」(アジサイシリーズ 20-28)
「津江の小手まり 」(アジサイシリーズ 20-29)
「白鳥」(アジサイシリーズ 20-30)
「トカラの空」(アジサイシリーズ 20-31)
「脱藩の暁」(アジサイシリーズ 20-32)
「赤軸久住の花火」(アジサイシリーズ 20-33)
「豊後ナデシコ」(アジサイシリーズ 20-34)
「日向の紅神楽」(アジサイシリーズ 20-35)
「桃華」(アジサイシリーズ 20-36)
「倉木てまり」(アジサイシリーズ 20-37)
「鹿野の華」(アジサイシリーズ 20-38)
「土佐童」(アジサイシリーズ 20-39)
「千姫」(アジサイシリーズ 20-40)
「清澄沢」(アジサイシリーズ 20-41)
「深山八重紫」(アジサイシリーズ 20-42)
「三河千鳥」(アジサイシリーズ 20-43)
「伊予の星屑」(アジサイシリーズ 20-44)

 


長く垂れる花茎に黄色の花がつくラン「セロジネ・トメントサ」(蘭シリーズ 20-84)

2020年07月30日 09時02分11秒 | 

長く垂れる花茎に黄色の花がつくラン「セロジネ・トメントサ」。マレーシアなどの東南アジアの高地に自生する。リップのこげ茶がアクセントになっている。

(2020-06 東京都 神代植物公園)

セロジネ・トメントサ

Coel.massangeana(=tomentosa)【セロジネ マッサンギアナ(=トメントサ)】
自生地:マレーシア、スマトラ島、ジャワ島、ボルネオ(やや高地)

【洋蘭原種】
東南アジアのやや高地に自生する下垂性のセロジネです。
性質は強健で、栽培しやすい品種です。セパル、ぺタルはやや黄色味を帯び、リップはこげ茶色地に、先端部分に黄色を彩ります。
花径は、6~8cmで、長く下垂する花茎(40cm前後)に多数(10~15輪)花を付けます。

通り名として流通している(Coel.マッサンギアナ)をメインに記載しましたが、現在ではCoel.tomentosa(トメントサ)が正式な名前です。

蘭シリーズ・リスト

「エピデンドラム・プリティーレディーミスミ」(蘭シリーズ 20-01)
「スリーピング ルナグラード 」(蘭シリーズ 20-02)
「シンビジウム・アリス・ルナ」(蘭シリーズ 20-03)
「オンキディウム・アンプリアツム」(蘭シリーズ 20-04)
「エピデンドラム 'スター・バレー'」(蘭シリーズ 20-05)
「デンドロビウム・スペルバウンド・ミュー」(蘭シリーズ 20-06)
「シンビジューム・スウィートワイン」(蘭シリーズ 20-07)
「カトリアンセ  ジュエル・ボックス シェヘラザード」(蘭シリーズ 20-08)
「カトレヤ・ウェンディーズ・バレンタイン」(蘭シリーズ 20-09)
「カトレア・コッキネア」(蘭シリーズ 20-10)
「デンドロビウム・フォーミディブル」(蘭シリーズ 20-11)
「ファレノプシス・サクラコ・ファレノ」(蘭シリーズ 20-12)
「ファレノプシス・シレリアナ」(蘭シリーズ 20-13)
「ファレノプシス・メモリア・アン・フェジェン」(蘭シリーズ 20-14)
「ファレノプシス・リトル・メリー・チェリー・ソング」(蘭シリーズ 20-15)
「ファレノプシス・シルク・オレンジ」(蘭シリーズ 20-16)
「ドリテノプシス・シティーガール モリタNo.2」(蘭シリーズ 20-17)
「ファレノプシス・ビーチアナ」(蘭シリーズ 20-18)
「ドリテノプシス・リビングストンズ・ジェム」(蘭シリーズ 20-19)
「ファレノプシス・オトヒメ」(蘭シリーズ 20-20)
「ファレノプシス・ゴールデン・エンペラー "スイート"」(蘭シリーズ 20-21)
「ホンコンシュスラン」(蘭シリーズ 20-22)
「エピデンドラム・コスモ・ドリームカラー アスカ」(蘭シリーズ 20-23)
「エピデンドラム・カショクサイサイ」(蘭シリーズ 20-24)
「デンドロビウム・アオヤマ」(蘭シリーズ 20-25)
「デンドロビウム・ラウシー・ビカラー」(蘭シリーズ 20-26)
「オンシジウム・トゥインクル」(蘭シリーズ 20-27)
「デンドロビウム・ロイ・トクナガ」(蘭シリーズ 20-28)
「マキシラリア・ポルフィロステレ」(蘭シリーズ 20-29)
「デンドロビウム・カシオペ」(蘭シリーズ 20-30)
「デンドロビウム・キンギアナム」 (蘭シリーズ 20-31)
「オドンティオダ・ラブリー・アップル」 (蘭シリーズ 20-32)
「クロウエシア・グレイスダン 'Chadds Ford' 」 (蘭シリーズ 20-33)
「オンシディオダ・チャールズワーシー」(蘭シリーズ 20-34)
「ワルツェウィツェラ・メリオン」(蘭シリーズ 20-35)
「デンロビウム・エンジェルベイビー グリーン愛」(蘭シリーズ 20-36)
「デンドロビウム・ファレノプシス・サクラ」(蘭シリーズ 20-37)
「リカステ・ナガイ・インターナショナル」(蘭シリーズ 20-38)
「リカステ・ワイルドファイア・タカツ」(蘭シリーズ 20-39)
「デンドロビウム・イエローチンサイ・マジカルカラー」(蘭シリーズ 20-40)
「デンドロビウム・タイ・ジャスミン」(蘭シリーズ 20-41)
「デンドロビウム・スノーフレーク・オトメ」(蘭シリーズ 20-42)
「デンドロビウム・チンサイ」(蘭シリーズ 20-43)
「スパトグロッティス・ゼブリナ 」(蘭シリーズ 20-44)
「オンシジウム・マカリイ・ゴトー」(蘭シリーズ 20-45)
「デンドロビウム・ミレニウム・グリーン」(蘭シリーズ 20-46)
「セロジネ・スペシオサ」(蘭シリーズ 20-47)
「オンシディオダ・モーニングメドレー・サクラ」(蘭シリーズ 20-48)
「セロジネ フラクシダ ’ラッキーボーイ’」(蘭シリーズ 20-49)
「オンシジウム・スプレンディダム」(蘭シリーズ 20-50)
「セロジネ・クリスタータ」(蘭シリーズ 20-51)
「ミルトニア・バート・フィールド ドロレス」(蘭シリーズ 20-52)
「デンドロビウム・アンドリー・ミラー」(蘭シリーズ 20-53)
「ミルタシア アズテック エバグラデス グリーン」(蘭シリーズ 20-54)
「デンドロビウム・シノノメ」(蘭シリーズ 20-55)
「パフィオペディルム・ハリシアヌム」(蘭シリーズ 20-56)
「フラグミペディウム・シリミイ」(蘭シリーズ 20-57)
「パフィオペディルム・ロビンフッド」(蘭シリーズ 20-58)
「シンビジウム・ラッキー・レインボー・サントラピーヌ」(蘭シリーズ 20-59)
「パフィオペディルム・インシグネ」(蘭シリーズ 20-60)
「パフィオペディルム・リアーナム」(蘭シリーズ 20-61)
「パフィオペディルム・ビロスム」(蘭シリーズ 20-62)
「デンドロビウム・フレデリックシアナム」(蘭シリーズ 20-63)
「リカステ・チタインパルス」(蘭シリーズ 20-64)
「デンドロビウム・ユキダルマ・クイーン」(蘭シリーズ 20-65)
「ビフレナリア・アウレオフルバ」(蘭シリーズ 20-66)
「オンシジウム・ハリソニアナム」(蘭シリーズ 20-67)
「デンドロビウム・モニリフォルメ」(蘭シリーズ 20-68)
「シルホペタルム・スケアテアヌム」(蘭シリーズ 20-69)
「デンドロビウム・リンドレイ」(蘭シリーズ 20-70)
「アングレカム・ディディエリ」(蘭シリーズ 20-71)
「ネオフィネティ・ファルカータ(フウラン)」(蘭シリーズ 20-72)
「ブラッシア・ベルコーサ」(蘭シリーズ 20-73)
「ツニア・ブライメリアナ」
(蘭シリーズ 20-74)

「アングロア・クロウェシ」(蘭シリーズ 20-75)
「デンドロビウム・ガットン・サンレイ」(蘭シリーズ 20-76)
「ポタンギス・ダクティロセラス」(蘭シリーズ 20-77)
「デンドロビウム・クスバートソニー 」(蘭シリーズ 20-78)
「デンドロビウム・レボラタム」(蘭シリーズ 20-79)
「デンドロビウム雪娘」(蘭シリーズ 20-80)
「デンドロビウム・デンシフロレム」(蘭シリーズ 20-81)
「ブルボフィルム・アルファキアヌム」(蘭シリーズ 20-82)
「プレウロタリス・マルタエ」(蘭シリーズ 20-83)


白の花弁をピンクの縁取りが飾る覆輪のバラ「夕霧」(春薔薇シリーズ20-029)

2020年07月30日 08時23分24秒 | 

白の花弁をピンクの縁取りが飾る覆輪のバラ「夕霧」。半剣弁高芯咲きの優しい雰囲気の大輪のバラだ。鈴木 省三の作出によるもの。開花が進むにつれて覆輪のピンクが濃くなる。

(2020-06 東京都 神代植物公園) 

 

バラ「夕霧」

【夕霧 (ゆうぎり):データ】
和名 夕霧
英名 Yugiri
系統 HT
作出者 鈴木 省三 (京成バラ園芸)
作出年度 1987
作出国 日本
紹介文 花色は白色とピンクの覆輪。
はかな気な雰囲気で、不思議な魅力のあるバラです。

交配親:Pristine × 聖火
四季咲き性。花径:13cm。半剣弁高芯咲き。樹形:w120cm×h.150cm。照り葉。微香性。

 

春バラシリーズ
「エリナ」(春薔薇シリーズ20-001)
「ピース」(春薔薇シリーズ20-002)
「パパメイアン」(春薔薇シリーズ20-003)
「ダブル・ディライト」(春薔薇シリーズ20-004)
「ドゥフトボルケ」(春薔薇シリーズ20-005)
「グラハム・トーマス」(春薔薇シリーズ20-006)
「サリー・ホームズ」(春薔薇シリーズ20-007)
「アイスバーグ」(春薔薇シリーズ20-008)
「パスカリ」(春薔薇シリーズ20-009)
「イングリッド・バークマン」(春薔薇シリーズ20-010)
「クイーン・エリザベス」(春薔薇シリーズ20-011)
「シルバ」(春薔薇シリーズ20-012)
「ヘレン・トローベル」(春薔薇シリーズ20-013)
「クリスティアン・ディオール」(春薔薇シリーズ20-014)
「フィデリオ」(春薔薇シリーズ20-015)
「ブルー・リバー」(春薔薇シリーズ20-016)
「モンタナ」(春薔薇シリーズ20-017)
「モナリザ」(春薔薇シリーズ20-018)
「アンソニー・メイヤン」(春薔薇シリーズ20-019)
「ソリドール」(春薔薇シリーズ20-020)
「ファルツァー・ゴールド」(春薔薇シリーズ20-021)
「ホワイトクリスマス」(春薔薇シリーズ20-022)
「北斗」(春薔薇シリーズ20-023)
「シカゴ・ピース」(春薔薇シリーズ20-024)
朝雲」(春薔薇シリーズ20-025)
「マジョレット」(春薔薇シリーズ20-026)
「ハーモニー」(春薔薇シリーズ20-027)
「イザベル・デ・オルティッツ」(春薔薇シリーズ20-028)