ペーパードリーム

夢見る頃はとうに過ぎ去り、幸せの記憶だけが掌に残る。
見果てぬ夢を追ってどこまで彷徨えるだろう。

初春大歌舞伎

2010-01-24 14:43:53 | 美を巡る
100115
初春大歌舞伎・夜の部を観る。

「春の寿」
中村雀右衛門丈、体調不良のため初日より休演。
この日も代役、魁春丈。
19日には出演されたらしいが、
卒寿の人間国宝をこの先果たして見られるのでしょうか。

「菅原伝授手習鑑」
お正月らしい、“ザ・歌舞伎”的演目。
桜丸の中村芝翫丈、梅王丸の中村吉右衛門丈、松王丸の松本幸四郎丈、
時平の中村富十郎丈、と、もう絶対安心錦絵みたいな舞台だ。

「京鹿子娘道成寺」
中村勘三郎丈のかわいらしい白拍子花子。
踊り、うますぎ。
衣裳の早代わりも当然だがお見事で、
長時間よくぞ観客の目を釘付けにさせてくれるもの。
最後、押戻しの大館左馬五郎・市川團十郎丈。
迫力満点で、いやー、これも歌舞伎だ! というところか。

「与話情浮名横櫛」
見染と源氏店の一番わかりやすいシーンを
市川染五郎丈の与三郎と中村福助丈のお富で。
毎回書いているようだが、染五郎丈はほんと、上手になったと思う。
昔の孝夫丈を見ているような気がするのは私だけ?
福助丈はもう少ししっとり感があってもいいんじゃないの、と
いつものことながら思うのだが、まあいつものことですから。(笑)
和泉屋多左衛門に贔屓の中村歌六丈、
蝙蝠安の坂東彌十郎丈が存在感のある脇を固める。

久々に、いい場面だけ復習しました感の強い新春大歌舞伎だったが
ここで見られるのもあと数回ともなれば、
こうした名場面こそ眼福だわ、と幸せな気持ちになる。


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