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旧える天まるのブログ
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『リモート・ボナール』人物のいる静物

2020-08-19 19:17:34 | DQX リモート・ボナール

≪クロード・テラスの家族・ボナール≫

「?」

(LINE)遅くないか?

「あれ、電話してみようか」

(電話)はい。

(電話)今、どこ?

(電話)会社。昨日この時間になるって言ったじゃん。あと10分ぐらいでおわるから

(電話)あゝごめん、ごめん。

「ん?、もう2時間過ぎてる。LINEだけしておくか…」

(LINE)どうかした?

「もう…」

「ただいま」

「おかえり」

「昨日、言ったじゃん」

「それが、2時間も遅れるわけ?」

「あれからいろいろあったの!」

「あと10分って聞いたあとだから、その後にでも帰ってくるかと思ってた。でも、1時間たっても、連絡ないし、こっちは「仕事中なんだな」と思った。だから、あとは電話入れるのはよしておこうと思ったよ。でも、二時間過ぎても来ないから、LINEだけで「どうかした?」だけ、入れておいたのに「昨日、言ったじゃん」だけがきみの説明?」

「思いのほか、手間取ったの」

「じゃーさ、まず、順を追ってそこから言わないとさ、そのほかにボクに言うことないか?」

「ごめん…」

「ボクはそれが欲しかった。なんでボクだけ先に「ごめん、ごめん」言った切りなんだって、正直、ムカムカした。まだ子供同士なんだよ、ボクらは。それだけで済まされないことだってあるんじゃないか?」

「ごめん、その後にちゃんと理由も言わないとイケなかった。」

「手間取ったんだね。おつかれさま。心配したよ。シャワー浴びたら?」

「うん…」

「マイナンバーカードの申請書が届いたわ」

「証明写真とか役所に提出してから一ヵ月かかったね」

「そこでまた役所に行って、今度はパスワードとかいろいろ登録するんだって」

「パスワード?。あゝそれでいろいろとトラブルがあったね」

「忘れないようにしないと」

「給付金とかがあった場合、銀行とかにも紐づけするようになるんだよね?」

「まだ決まってないけど…」

「情報漏れたら大変だからさ、責任の所在はっきりしようよ」

「どうやって?」

「郵便局の暗証番号と一緒でいいんじゃないか」

「なんで!」

「情報が漏れて悪用されたら、どこ経由かわかるじゃん」

「で、いいの?」

「知らない。被害が最小限にとは思ってる。下手にネットに使ってる暗唱番号にしたりさ、忘れたり、そういったことで自己責任で押し付けられたらいやじゃん。いずれ金融機関と紐づけするんなら、悪用された場合のことも考えておかないと」

「総務省からのマイナポイント、わたしのスマホからじゃ出来なかった」

「コンビニからもできるようだ」

「できた」

「一回目は苦戦したなー意味がぜんぜんわかんなかった」

「騙されないようにしておかないとね。おつかれさま」

「本屋さんに寄ってくる」

「いってらっしゃい」

 

≪人物のいる静物・ボナール≫

『リモート・ボナール』画家とモデル

 


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『リモート・ボナール』カメラマン

2020-08-12 18:19:35 | DQX リモート・ボナール

<カメラマン>

「なに見てるの?」

「動画ライブ配信。アーカイブのだけど」

わこつ、わこつ、わこつ

今日は、屋上からの配信です

「この人BANなったんだよ」

「BAN?」

「あはは、まあ大変だよね」

街はまだロックダウン中です。BANはあけましたけど…

≪パティ二ヨール通り・ボナール≫

カメラをここに置いてっと

「水風船でヨーヨー?」

「そうみたいさ」

「それだけ?」

「BANになったのってどれ?」

「ちょっとまって」

わこつ、わこつ、初見さんいらっしゃい、わこつ

花火大会で盛り上がろうぜ!

リリリリリー!!!!!

あ!やばいどうしよう!スプリンクラーが!

消防車まできた!!!!

「あらら!」

「これでBANさ」

「で、なにを考えてたわけ?」

「カメラマンさ」

「カメラマン?」

「こないだのドラマ見たでしょ、夜10時からの」

「うん」

「あれ見て思ったんだ、ボクら自撮りでいいのかと」

「なんで?」

「これでも俳優業さ、依頼があればそれを演じる」

「まあ、あなたは受け身な人だからね」

「さっきの動画のひと、ボクら知ってるじゃん」

「哲学教えてる人だったわね」

「仕事ないんだろうな‥だから、あんなことしてるんだよ」

「コロモちゃんの追っかけだったね、そういえば。コロモちゃんもなにしてるんだろうね?」

「コンタクトとってカメラマンを頼めないかなー」

「向こうから、こっちの様子を映してもらうってこと?」

「うん。リモートで。そして、ボクときみとでこの部屋で演技をするのさ」

「まあ、自撮りとは違うくなるわね…」

「ボナールは、ルノワールの影響もうけてるのさ。ルノワールは貧困から脱出しようとしてたときに、ナダールという写真家と親交をもったようなんだ」

「へぇー。で、あなたも影響をうけようっていうこと?」

「まあ…」

「コロナちゃんのことなら妹に訊いてみようか。ママと今暮らしてるから、繋げられる?」

「ああ、だいじょうぶ。アカウントは聞いてる」

「あなたコソコソなんかやってないでしょうね?」

「きみに聞いてから、そうしようと思ってたよ」

「コソコソと?」

「きみのママにご挨拶」

「ヤキモチの『ヤ』がでそうになったでしょ?」

「いいや」

「じゃ、ご挨拶しましょ」

「はい」

「もうじき出ると思う」

「やあ、ひさしぶりー」

「あゝおねえさんもいたの」

「ちょっとまった!あなたその下、なにも着てないでしょ?」

「うん」

「ちょ!はやく着替えて!それとママ呼んできて!」

「ッたく、いいじゃない、プライベートなんだし…」

「よくない!よくない!」

「ボストさん元気?」

「やあー」

「もう、はやく!着替えてちょうだい!」

「あなた?ここのちっちゃいカメラお願い。着替えるから」

「ちっちゃい言うな!」

「もう…」

「あ、ママ、こっち見て?」

「おかあさん、ここを見てください」

「あら!」

「モニターから見えますでしょ」

「ママ、元気?」

「ご無沙汰してます」

「あら、まあ、こっちに来ないの?」

「ママ、今行けないのわかってる?」

「じゃーん、ママのお世話は私たちがするから」

「うつさないでよコロナ。でさ、コロナでコロモちゃんって言うのも悪いんだけど、コロモちゃんと連絡とれる?」

「うん。待機中だけど、とれるわ」

「リモートできそう?」

「リモートって、これ?」

「そう」

「何度か中継で話してるわ」

「だったらよかった。詳細はメールで送るわ。ママがずっとフリーズしてるから、あとでまたかけ直すね。ママ?」

「呼んでるよ」

「はい」

「あとでまた顔見せてねー」

「お大事に」

「こちらそこ…」

「姉さんまたあとで繋ぐわ。あなた?ちっちゃいカメラよろしくね」

「ちっちゃい言うな!」

「ふう…」

「おつかれさま」

「なんか冷や冷やしちゃった」

「コロモちゃんかー」

「あの時は大変だったわー。知ってる?ベーコさん」

「グラビアの?」

「共演する話があったのに、あなたまでねぇ…動けなくなって」

≪フォーンとニンフ・ボナール≫

「今は作家なんでしょ」

「うん。あ、そうだ、ツイッター見た?」

「なんの?」

「これ今、話題らしいわ」

「悔しみノート」

≪書きものをする女・ボナール≫

「映像だけじゃなくて、音で表現するドラマも今度あるみたい」

「8月16日。ラジオドラマか、何時からって書いてないなー」

「予定ってなってるから、そのうちじゃない」

「そういえば、副音声付きの映画もあるみたいだ」

「監督業も大変ねー」

『リモート・ボナール』人物のいる静物

 


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『リモート・ボナール』マティス

2020-08-08 00:19:27 | DQX リモート・ボナール

 

<マティス>

「何読んでるの?」

「ん?」

「マティスの本のある静物」

「マティス?」

「キャスティングを考えてたんだ」

「キャスティング?」

「マティスを登場させたいなーと思って」

「でも、ボナールの師匠は…たしかゴーギャンでしょ?」

「それは遡って確かめて描ければいいかなと」

「マティスはどう決めるの?」

「まだ模索中…でも、ちょっとツイッターを見て?」

「メールマガジンでリモート飲み会があるみたいなんだ」

「え!8月8日土曜日、夜9時からって!行って見なさいよ!」

「う、うん」

「脚本も少し習ったら?」

「え!訊けないよ」

「でも、台本も自前なんでしょ?」

「ねぇ?ドラマもあるみたい」

「ああ、このひと・・・8月10日夜10時からか」

「観ておいたほうがいいわ」

『リモート・ボナール』カメラマン


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『リモート・ボナール』見物

2020-08-02 17:23:03 | DQX リモート・ボナール

「動画配信ってどんなことやってるの?」

「いやーみたことないんだよね・・・」

「ツイッターでなんか宣伝してなかった?」

「インスタライブは観たことあるんだけど、それ以外観てないや」

「勉強しなさいよ!もっと」

「きみにも言いたいけど、素直に聞くよ」

 

 

「これがいいんじゃない?」

「植物ベランダー書いた人だね」

『リモート・ボナール』マティス

 


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『DQXリモート・ボナール』序

2020-07-26 11:36:25 | DQX リモート・ボナール

 

<リモート・ボナール序>

「困っただっちゃ、旅に出られないだっちゃ」

「勝手に出ていっちゃだめよ」

「コロナ渦がまだ終息しないだっち、第2派もきてるだっちよ」

「でも、TOTOキャンペーンが始まっただっちゃ」

「とおトゥーじゃないだっちGOトゥーだっち」

「なんかとも歩けば棒にあたるってね。早いもんで昨日、宿泊したお客さん、今朝、領収書が必要とか言ってたわ。でも、手続きが難しそうだって」

「それでもだっち、キャンペーンが見切り発射で来るだっち」

「こっちは医療体制万全なの?」

「レーン村に診療所が1件だっち、そっちの宿屋はだっち、症状の疑いがあったら隔離施設に使うようにするだっち」

「今のところなんとか無事に過ごせてるけどね」

「おいら旅に出たいだっちゃ」

「帰ってこれない旅になっちゃうわよ」

「このあたりの住人には、ちょいTOで買い物券とお食事券を商工会から経費をだしてもらっただっち」

「あとは医療体制ね、心配なのは。フルニエさん、食事は各お部屋で食べてもらってる?」

「各部屋に弁当作って食べてもらってるだっちゃ」

「今のところ、こっそり外出してるお客さんはいないみたいだっちよ」

「夜出歩く可能性もあるからね」

「ステージは出来ないだっちゃか?」

「うーん、できても、2週間前くらい以前から稽古やらリハーサルやらで、みなさんに合宿していただいて体調の具合みないとね・・・」

「そういうことが可能な興行主さんがいたらいいだっち」

「そう言えばポストさん、復帰できたのにね。コロナ渦になってまた自宅生活だね」

「国からは一回ポッキリの給付保障だっちから、なにかやらないと苦しいだっち」

「ドラマ出ればいいだっちゃ」

「そのドラマにも出れないのよ。わかる?ここ以外の人々も何もできない状態なの」

「ゴンベイは荷物届けにくるだっちゃ」

「限られてるの、仕事ができる人たち。とくにステージに立つ人や役者さんとか、エンタメ関係の人たちは、簡単にはいかないの」

「ブラタモリもダメだっちゃか?」

「ブラタモリはあなたがやりたいんでしょ?」

「だれもいない場所でだっち、ひとりカメラ持って撮るのはできるだっちかな・・・」

「おいら、それやるだっちゃ!ひとりブラタモリに行くだっちゃ」

「ダメ!!」

「怖いだっちゃ」

「大丈夫?」

「うーん、もうちょい」

「スカイプはこれでよしっと」

「動画配信だけじゃないの?」

「リモート中継もできるように、打ち合わせとかもあるし」

「で、スカイプ?」

「うん」

「よし!できた」

「おお!!」

「つか、炒め物ばっかしてるじゃん。雨でも降ってるかと思うくらいザーザーしてたね」

「で、なにを始めるわけ?」

「ここでドラマ撮る」

「ひとりで?」

「きみと、役者は多い方がいいでしょ?」

「でも、たったふたりだよ?」

「ほかに誰かいたら頼む、そのためにスカイプも用意したからさ」

「妹は無理無理。わかるでしょ?脱ぐよあの人、全課よ?全課好きよ。マスクはつけるけど・・・」

「あーそうだったか・・・マスク必要だった」

「家の中じゃマスクは別にいいでしょ。ところでどんなドラマにするか、決めてる?」

「まだ」

「やっぱりね」

「やっぱり・・・・パリを舞台にしよう」

「あの、ふざけてるの?」

「機械を準備するので精一杯でさ、今から考え始めるとこ…」

「で、言葉尻で思いついたまま?」

「画家ってどうだろう?」

「画家とままじゃ、ずいぶんと飛躍したねー。まま、って言った瞬間、あ、やば、おっぱいとか言ってきそうと思った」

「絵は見てたんだ」

「何の?」

「いろいろと昔の画家の絵を本で」

「で、誰が印象的だったの?」

「印象?印象って、みんな凄いなーって」

「凄いに決まってるでしょ。つか、印象派とか知ってる?」

「覚えてない」

「わたしがピンときたのはボナール。ボナール・・・誰だっけ、とにかくボナール。はい、ボナールでいきましょう」

「ッたく、気が短いな、じゃ、ルクス君に台本頼もうか?」

「むこうはむこうでやることあるでしょ?鍛冶の仕事は、今忙しんじゃない?」

「台本も自前?」

「できてなんぼでしょ。見切り発射よ。もうなんだろね、すっかりコロナ渦にまかれてるね、わたしたち…」

「やるっきゃないか」

『リモート・ボナール』見物

 


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