ハンカチとティッシュペーパーを持ち歩くのは、最低限のエチケットのように言われてきましたが、最近は駅などの公共機関含め、どこのトイレにもトイレットペーパーは常備されており、ハンカチはともかく、ティッシュを外で使う機会が減った気がします。心なしか、最近は街でもポケットティッシュを配っていませんね。
それでも鼻風邪をひいてしまえば、話は別。新年早々ひいてしまい、外出先のコンビニでポケットティッシュを買ったのですが、目についたのが「鼻セレブ」です。
「それ使うと、ほかは使えなくなるよ」と言ったのは、同行していた友人。私も存在は知っていましたし、試供品でいただいたことがあったのですが、使う機会がないまま、どこかにしまい込んだままです。結局、試しに2個セット100円弱のそれを買い使ったのですが、確かに鼻をかむ目的のときは、これに限るというほど、普及品のティッシュとは質が違います。かみすぎて乾燥して赤くなり、皮がめくれるなんていう無様な姿になることもないまま、いつの間にか風邪も終了し、もう鼻風邪をひいていたことなど忘れてしまいました。
それでも高級ティッシュの良さは忘れられず、5箱○○○円のボックスティッシュ以外に、鼻専用の高級ボックスティッシュを常備するようになりました。一度踏み入れたら、引き返せない禁断の世界です。こういうものを作るのは、日本のメーカーは本当にうまいと思います。紙おむつにしろ、ナプキンにしろ、日本の紙製品の評価が高いのもうなずけます。
製紙業というのは本来、内需の中の内需で、輸出入や海外進出には向かない産業なのですが、紙加工品分野では十分な競争力を持っています。
もう一つ、女子的禁断の日用品、Made in Japanがベストと思うのは、化粧筆です。とくに熊野筆に手を出したら最後、後戻りはできません。私もある機会に1本いただいたのをきっかけに、その肌触り、色がつく頃合い、使い心地から離れられず、熊野筆では比較的安価なものを1本ずつ買い足し、今では一式持っています。言うまでもなく、熊野は筆の産地で、元は書道の筆の製造から化粧筆を始め、日本の隠れた(今は隠れていないですが)名品として、外国人観光客にも人気が高いようです。一時、海外セレブ御用達といった、PR展開の効果もあったと思いますが、本当に長く使える良品です。
ふだん、何気なく何も考えずに使っているものの質が高いということは、日常生活の幸福感に繋がります。こういうものに知恵を絞って作り出せるのは平和で、心豊かな国である一つの証左でもあると思います。