ensemble マーケティングの視点

日常生活と趣味を綴る個人的散文です。タイトルに反し、仕事に関する話は書きません。

なごやめし

2013-10-14 13:12:54 | まち歩き

ご当地グルメブームは、いまや定着した感がある。さまざまな関連テレビ番組やメディアの特集の後押しや自治体挙げてのPR、ネットですぐに店を検索できる利便性から手軽なレジャーの一つになっている。

「名物に旨いものなし」は今は昔。供給側も工夫を凝らし、リピーターを呼び込めるレベルの「旨いもの」も珍しくない。ただここまで全国に広がると、勝ち組、負け組が出てくるのは世の常。知名度が上がらないまま、経済効果を呼び込めなかったり、あるいは一時のブームで消え去ったり。

名古屋グルメは、その個性ですっかり知名度が高まり、今では定着しているといっていいかもしれない。もっともあんかけスパも、味噌煮込み系料理も、小倉トーストも、賛否両論あるのは間違いない。おいしくないと痛烈に批判する人の存在が、そのものの知名度を引き上げることはよくある話で、そういう意味でも名古屋は成功しているまちの一つかもしれない。

ちょうど連休に名古屋を経由して、岐阜に行ったので、行きはきしめんを食べ、翌日の帰りはひつまぶしを考えていた。ところが時間があったので栄まで足を延ばしたのはいいが、ひつまぶしの店がどこも長蛇の列。食べたことがないわけではないので、断念した。晴天の日曜の昼下がりだったこともあり、また地域を挙げての「なごやめし博覧会」が功を奏しているのか、ほかの関連グルメの店の行列も結構なものだった。

それにしても、みんないったいどこから来ているのか?

観光地のイメージはなく、私もプライベートであらためて街を歩いたのは初めて。実際問題、国内外の遠方から観光客を呼び込むには、東西の一大観光エリアや富士山に挟まれ、難しいロケーションや立ち位置には違いない。気軽な食提案で、まずは立ち寄ってもらう、出張帰りに楽しんでもらうような施策は有効で、私もまんまと乗っかったのかもしれない。

そういえば、平日の夕方など駅周辺の手羽先の店あたりでは、いかにも出張帰り風のビジネスマンが時間を気にしながら飲んでいる。

ご当地グルメの発展は、そのまちのなりわいと密接であることだけは間違いなさそう。


後出しじゃんけん

2013-10-12 09:56:58 | まち歩き
仕事で小田急沿線に行った帰り、乗換駅の代々木上原の改札をくぐった。銀行に寄りたかっただけだが、ランチとパソコンチェックを兼ねて、店に入りたいと思ったが、適当な店がない。駅前はそもそも住宅街なので店が少なく、ランチどきは過ぎている。となると、頼りになるのは、鉄道会社がさかんに開発している駅ナカや高架利用型の飲食街だったりする。ところがファストフード系チェーン、立ちそば、牛丼、カレースタンドのお決まりラインナップ。でもこれも仕方ないかと思う。東急、小田急などの私鉄沿線は開発が早く、前例を参考にできなかった。特に上原は早い段階で高架だったのでよけいだろう。

その点、最近まで素っ気なかった東京メトロががんばっている。表参道は比較的早かったが、ブランドイメージの高さに合わせたスタイリッシュなテナントを揃えたフードコートを導入した。便利な場所でもあり、駅周辺に簡単にランチをとれる店が少ないので、今でも混み合っている。そしてもっとランチ難民が多い永田町駅にも、少しインテリジェンスなイメージをとりいれた内装のフードコートが8月にオープンした。モバイル利用者用に電源も用意。最近地下鉄構内の電波状況が良くなっているので、時間にちょうどいい。

二番煎じや後出しじゃんけんでも、より進化したり前例より個性を出そうとしてくれる分には、選択肢が増えてうれしい。よく「企画の仕事」というと、いつも新しいことを考えて大変ではないかと思われることがあるが、そんなことはない。新しいアイデアなどそうそう無限にあるものではなく、ましてや実現可能なものは少ない。

世の中にある多くのものは、二番煎じや定番品である。


iphone効果

2013-10-06 10:46:08 | まち歩き

昨日、所用と所用の合間にビックカメラ有楽町店に買い物に立ち寄った。

普段から混雑しているが、特に昨日は携帯電話売り場が大盛況。ソフトバンクが販促イベントをしていたのもあるが、docomoのカウンターもすごい順番待ちの数だった。iphone効果なのは間違いないだろう。私も自分の目当ての買い物とは別に、半年くらい前に買い替えたXperiaのWiFi利用について聞きたいことがあったが、そんなものdocomoショップに行ってくれと言われるのは目に見えたので遠慮した。

私は結構スマホ初期からのユーザーで、キャリア乗り換えが面倒くさく、今も初期もXperiaを使い、半年前に2台目に替えた。正直、スマホは特にLTEになってから通話料が高いし、docomo自体、長年契約していても価格優位性はまったく感じない。唯一メリットは、仕事で使うので、通話相手にdocomoユーザーが圧倒的に多く、docomo同士の通話料が定額制なことくらいだ。それでも1カ月の請求額は、以前の通信形式の時よりはるかに高い。

ipadを使っているなら、いっそガラケーに乗り換えるのはどうですか、とipadを買った時に言われたが、さすがに3年間スマホだと、今度はいまさらガラケーを使いこなせるか自信がない(もともとあのキー入力は苦手だった)。

と思いながら、なんとなくXperiaユーザーで、別にとりわけ愛用者でもAndroid信者でもないが、そこまで皆がiphoneに群がる理由もよくわからない。スマホを十分に使いこなせていないからかもしれないが、身近なiphoneユーザーが語るレベルの機能やアプリは、Androidでもあるし、そもそもipadで使える。

でもipadを使って思うのは、確かにデザイン性は違う。本当に微妙なところだけれど、美しい、洗練された温かみがあるというのは、アップルの世界観ならでは。結局ここに尽きるのか?

もしそうだとしたら、結局は機能ではなく、デザインとブランドの力。機能性追求に余念がない日本のメーカーにしてみれば、身も蓋もないけれど、そんな気がする。

世の中にはデジタルを使っているのかどうかは別にして、まだまだ心はアナログ人間が多いというか、人間が人間である以上、心までデジタル化はしないわけだから。

iPhone 5c 32GB ピンク/PINK   docomo/ドコモ iPhone 5c 32GB ピンク/PINK   docomo/ドコモ
価格:(税込)
発売日:

バッグインサイズ

2013-10-05 12:48:18 | アート・文化

10月1日だったと思うが、ipadで見ている日経新聞を開くと、MJ等もダウンロードできるようになっていた。同じ日、新聞に小学館のファッション誌9誌の電子版スタートの広告も。

ご多聞にもれず、ファッション誌をほとんど買わなくなって久しい。内容云々の前にあの重く大きいものをうちに持って帰ってきて、ゆっくり見る時間が想像できない。かといって、持ち歩くのはもっと嫌だ。ある時から、会社員の需要を意識したのか、バッグインサイズというリサイズ版が出て買ってはみたが、1冊きり。ついにそれもバッグに入れることはなかった。

一般的なファッション誌は、内容も仕様も、ターゲットが見えにくくなっている。一時の付録流行りが今も続いているのかどうかわからないが、ある時期拡販には貢献しても、継続性はどうなのだろうかと思っていた。むろん大判の従来型のファッション誌も、付録雑誌も、一定の需要はあり、読者層も存在すると思う。子育てから手が離れ、比較的裕福な主婦層は、都市部に住んでいなければ、普段は街歩きではなく、雑誌で楽しむのかもしれない。

でも小学館が出しているファッション誌は、それより下の世代や、働く女性を読者層に据えるものが多い。Domani、Oggiなどはその典型。比較的今も人気がある定番ファッション誌を出す小学館が電子版にも踏みきったことで、少しは光明が見えるだろうか。

さっそく最新号をダウンロードしてみたが、ほかの雑誌同様、結局バッグに入る(持ち歩ける)というメリット以外は、あまり感じない。まあ、印刷物がそのままタブレットで読めるだけなので、それ以上何を望む?という気もするが。

↓ 電子版は600円

Domani (ドマーニ) 2013年 11月号 [雑誌] Domani (ドマーニ) 2013年 11月号 [雑誌]
価格:¥ 730(税込)
発売日:2013-10-01