最近はハンバーガーを食べることはほとんどないのだが、先日来なんとなくテレビをつけていると「表参道のクォーターパウンダーに行列」というニュースが聞くとはなしに聞こえてきていた。最初は米国で人気の、というような触れ込みだったので「そういう店があるんだ」くらいの印象だったが、どうも行列の様子をテレビで観ていると、もともとマクドナルドのあった場所のようだし(正確には現場を見ていないので不明)、マックだろうと思っていたら、案の定マクドナルドでしたという後追いのリリースがされた。
さらに今日、昼前にパンを買おうと、外に出たら近くのマックのバナーの写真が「クォーターパウンダー」に。思わず1個買ってみた。結局表参道の行列は、新商品投入の大掛かりなプロモーションだったということだが、客単価の引き上げ、マックの味やバリエーションに逃げていた客の引き戻しには今のところ十分成功しているように思う。メガマックもそれなりにアピール効果はあったが、実際に買うとなるとかなり躊躇するのが実際。それでも結構売れたらしいが、通年商品にするには、現実的なニーズにはそぐわなかったのかもしれない。
その意味でもクォーターパウンダーは、確かに何かセットで食べさせるにはボリュームがありすぎるが、単品ならそんなに苦労せずに完食できる。確かにマックの標準より、ハンバーグ部分のジューシー感、うまみは勝るような気もする。
とはいうものの、端からマックの顧客層とは言えない私の立場では、リピーターとなるほどかというとどうだろう?KUA’AINAのように高級ではないので、比較的日常的にマックを利用している人にとっては、いい選択肢ができたのかもしれない。でも佐世保バーガーを食べた時のようなオリジナルな新鮮さはない。やはり味は、舌で感じる味覚だけでなく、商品そのものを見た感じや食べる場所の雰囲気など、総合して捉えられるものだからだろう。
今、佐世保バーガーに限らず、各地でご当地B級グルメとしてオリジナルハンバーガーを開発し、売ろうとする動きがあるようだ。やや古いネットニュース記事にもあったが、にもかかわらず消費者意識の調査ではハンバーガーを食べる頻度は「変わらない」という意見が多く、「増えた」とする意見は1割に満たないようだ。ハンバーガーに望むことの意見に「野菜の量を多く」というものが多いように、もはやファストフードも栄養バランスや健康イメージを求められるよう。もっともそう答えたのは、従来のハンバーガーヘビーユーザーではないのかもしれない。
いずれにしても、ハンバーガーの話題はメジャー・マイナー入り乱れ、賑やかであることは確か。やっぱり時節柄、500円前後の外食にプチ贅沢が求められているということなのだろうか。マックとしても以前のように100円バーガーで話題をふりまくよりは、今の時代あらゆる意味で正しい選択だったかもしれない。