退職後の第二の人生ではなく、来年早々に日本語版リリースが発表されているオンラインゲームのこと。これは文字通り、現実に近い仮想世界がネット上で展開され、事業開発などビジネスができる(詳しくはこちらから*)。通常仮想通貨は換金できないが、現金化できるため、ゲームに参加することで稼ぐ人もいる。アフェリエイトやドロップシッピングとは意味性が異なる生産手段であり、私は古い人間なのか、すっとそのロジックに入っていけない。
以前このブログでもとり上げた子どもにビジネス体験をさせるテーマパーク「キッザニア」に少しだけ近い発想かもしれない。仮想世界にも現実の企業が出店し、広告・販促の拠点とする。「キッザニア」は入場料がリアル通貨で必要だが、こちらは無料だとすれば流通する資金や事業者の利益は、企業のスポンサードで賄うのだろう。現在IBM、サンマイクロシステムズ、ホテルチェーンなどが進出し、日本語版には当然国内企業も参加することになる。既に世界で200万人近く参加し、日本人も多いという。
ところで私はゲーム機を今は持っていないが、今年の年末商戦は妙に気になった。任天堂のDS Liteくらい買ってみようかと思ったけれども、3月には発売されていたものにかかわらず、今でもそう簡単に手に入るものではない。WiiやPS3は言うに及ばず、常に売り出すと行列ができている。ゲームがさかんなのは日本だけではない。アメリカも欧州も先進国における、ソニーとX-BOX(マイクロソフト)、ニンテンドーの影響は大きい。
いま、ICTやバーチャルの世界を否定することはもはやナンセンスだとは思う。でも富める国の大人の文化や子どもの遊びがいわゆるコンピュータゲームやインターネットに席巻されることには少し抵抗を感じる。
自分のために過ごす時間を持てることは素晴らしい。その時間にゲームをしようが、マンガを読もうが、映画を観ようが、本を読もうが、それは個人の自由であって、人に迷惑をかけるわけではない。本人にとっても、本を読んで過ごした人の方が、ゲームをして過ごした人より、大成するかどうかなんてわからない。ただ、自分のために過ごす時間を持て余して、もう一つの人生を仮想世界で過ごすのだとしたら、ちょっともったいないような気もする。いずれにしても、ブログやSNSの世界はバーチャルといってもコミュニケーション、オンラインゲームはある種競技の世界。ここまではリアルな日記やコミュニケーション、ゲームの延長線上という理解もできるが、「セカンドライフ」は現実の人生の延長線上で理解可能なのだろうか。そもそも参加するのかな、私。結構難しいらしいので、技術的に無理かもしれない。