遅ればせながら有楽町イトシアに。最近オープンスポットのリサーチがいつも出遅れ気味だけれど、それでも1ヶ月くらいは込み合っている。職務で見に来ました風スーツのオジサンたちもまだいるし、それに交じって必ず出没しているのが買物をせずに、通路が狭いだの、買いたいものがないだの、施設を批評している物見遊山風年配の主婦数人のお友だち同士。新丸ビルにも東京ミッドタウンでも遭遇した。別に悪いとは言わない。そういう楽しみ方(?)をする消費者が今は大勢いるということだ。
そもそもマルイに年配者の買いたいものはない。私にもない。だから新宿三丁目の新しいマルイもバルト9以外見向きもしていなかったのだけど、そこは有楽町(≒銀座)。品揃えがややオトナ。若いOLブランドという最低限のトーンは外していないのだけど、品揃えに落ち着きがある。INDIVIとかNATURAL BEAUTYとか、私も時々買っているブランドもシックなラインナップを揃えて出店している。
有楽町エリアになかった食品は、地下のレストラン街だか、食品フロアだかわからないゾーンでどうにか補っている。ここに例のクリスピー・クリーム・ドーナツも入っているわけだが、新宿の行列に比べるとかなり短いような気がした(今、新宿がどれくらいか、最近通らないので知らないが)。ちなみに同じフロアにナチュラルハウス(オーガニックスーパー)も入っているが、ここをデパ地下代わりに考えると心許ない。
全容が見える前には、有楽町のマルイはシティタイプか、ファミリータイプになるかと予想する向きもあった。食関連があることで趣が異なるように見えるが、食はイトシアがやっているようなので、あくまでマルイとしてはシティを有楽町立地に合わせつつ踏襲したといったところかも知れない。
マルイを百貨店と捉えるかどうかは別として、他の百貨店は囲みのあるブランドインショップ型の展開にするか、平場の自社編集型売場づくりにするかと、時代のトレンドや経営環境に応じた揺らぎが見られるが、マルイはどこに出ても、いつ出てもマルイ。赤いカードがエポスカードに名前は変わっても、カードビジネスを核に若い人のライフスタイルに切り込むという戦略は健在のよう。
ところで意外な驚きは何げに有楽町の地下がつながっていることだ。JR有楽町駅からイトシアへ、イトシアから地下鉄銀座駅へと。もちろんずっと工事していたのだろうが、地上を通っている限り、はっきり気づかなかった。それともう一つシネカノン有楽町2丁目がイトシア内にオープンしていた。駅をはさんでわりと良質な映画を上映するシネカノンが2館あるのはちょっとうれしい。