国際結婚の現実 NZ編

日本の文化が独特すぎるのか!英語文化との違いに笑い、悩む日本人妻のひとりごと。

自由と孤独

2013-08-04 12:21:58 | 親戚
これは、一般的キウイ女性の生き方を鑑みる話であって,決して個人攻撃ではない。

なぜなら,私はこの人を一概に批判し、嫌いになれないからである。

彼女は、若い頃から営巣意識が強かったという。親の意見を受け入れ、20歳の誕生日を待って結婚した。2人の子どもをもうけ、10年ほど前に離婚した。

それからは、別の男性と出合って、結婚の形は取らないが、彼女の家に招き入れ、一緒に住んだりもしている。

その間、思春期だった子供たちは、親権をとった彼女の所にいたものの、親子関係がうまくいかなくなって、息子は父親の元へ行ったり、娘とはぎこちない関係が続いている。

息子は、最近母親と一緒に住み始めたのであるが、母親には彼氏がおり、そちらとの二重生活になっている。

息子は、その彼氏がどうしても受け入れられないからである。



女は母親以前に女であるという哲学を持った人が多いこの国で、彼女はそれを通しているために、子供というものとの関係が希薄に見える。

それは、西洋社会の,個人主義、子供を自立させるための方法なのかもしれないが、大学卒業まで親にベッタリ世話になる日本人には、かなり驚きの世界ではある。

20歳を過ぎた彼女の息子が、最近、不安強迫症になってしまった。

1年ほど前から、抗鬱剤を飲んでいたが、最近一人で居られない、パニック障害が出るという事で、仕事もやめてしまった。

彼女は、実は、最近、現在の彼氏と一緒に、数ヶ月のヨーロッパ旅行を申し込んだ所だった。

客観的に見て、これが息子の病気の引き金になった物と思われる。

20歳を越えた人間が、と思わなくもないが、彼は、両親の離婚以来,大きな傷を負い、親の愛情を求めながらも、社会に適応すべく耐えていたに違いない。

今回彼女は、母親である事を選んだ。

ヨーロッパ旅行を中止し、息子の元に居る事にした。

ちょうどそのとき、離婚した前夫が、この近くでひとつきほど仕事があるので、その間の宿が必要という事で、彼女は、息子がいる自分の家に寝泊まりするよう勧めた。
昼は彼女が世話をするから、夜は前夫が世話をするという事になった。

離婚した相手と同じ屋根の下で会うという事も、NZではよく聞くことなのである。

しかし、彼女は、前夫と同じ家で寝るのは控えたいという事で、私どもの家に泊まりに来る事もある。

大変複雑な話だが、実際、こういった話はここだけではない。離婚率50%のキウイの女性には本当によく聞く事だ。

さて,その彼女は、今、彼氏はいるものの、やはりシングルなのである。

男性の友人が多く、彼氏に限らずいつも数人がまわりにいて、家族の集まりにも呼ぶので、見ている方が、混乱する。

それを見た旦那は言う。自分の姉ながら、この女性はいったい何を考えているんだ?と。

血のつながりがある者だけが、感じる嫌悪感なのかもしれない。実際、彼女の娘はそれが原因で離れていった。

モラルの点から見て、そりゃいい事ではないと私も思う。

しかし、私は、最近、そんな彼女を見ていて,思うのだ。

50過ぎのシングルの女性。これから、どうやって食べていく?税金を払っていく?(キウイ女性に旺盛な)性欲を満たしていく?

彼女は、去年の誕生日にこんなメールを旦那に送って来た。

自分の誕生日の朝に目が覚めたら、私、一人だったのよ。と。



彼女は、花畑を飛び回る蝶になるのを選んだのだ。

蜜を与えてくれる人ならだれでも頼らなければ、命が絶たれる。それの何が悪いのか。

自分が50代で独り身だったら、そういう人生を送らないと断言できるのか。

キウイ女性は、そんな本能がとても強いのだと思う。

自由と孤独はまさに表裏一体なのだ。