核がなくならない7つの理由 (新潮新書) | |
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新潮社 |
2011/8/15
山本七平が、敗戦間際の日本は理論でなく、空気が支配していたというようなことを書いている。理屈ではなく、場の雰囲気。
この本を読むと、雰囲気に支配されるのは日本人だけの特徴ではないような気がしてくる。
その雰囲気というのが核への絶対的な期待感。
普通に考えれば、核兵器なんて実際に使ったら事実上世界が滅ぶようなものだし、作るのも維持するのも大変。
それでも、あるときは「大国の証」として、あるときは「外交カード」として、あるときは「抑止力」というよくわからないものに対して、核は必要なものになってしまっている。
そのあたりの説明をとてもわかりやすく書いてくれている。
ところで、本文中にあった「汚い爆弾」。
核爆発は起きないけど、放射性物質をまとめて爆弾に詰めて攻撃するんだと。おぞましい。
それも核兵器だとしたら、原発の廃棄物がたくさんある日本は立派な核兵器大国だと思う。
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