2024/9/16
・田嶋陽子さんと言えば、昔「ビートたけしのTVタックル」で、惚けたことを言う男たちを叱り飛ばすパワフルなおばさんというイメージ。
・人気番組だったし、良くも悪くもフェミニストの象徴的な存在になっていたと思う。
・今の感覚だと人権問題をエンタメとして消費するのは色々ありそうだけど、当時は世間に笑い飛ばしながら伝えていくしかないと自覚的に矢面に立っていたそうだ。たしかに居場所を作らないと話にならない。
・おかげでフェミニスト=怖いおばさんみたいなイメージができた一方で、対談相手のアルテイシアさんのように田嶋さんの言動に人生を救われた女性も増える。
・功罪で言えば明らかに功のほうが大きい。というか、罪の部分って彼女自身の罪ではなく、受け手である男性側の意識の問題。
・その後、テレビ自体を見なくなったけど、80代になっても相変わらず元気そうでよかった。
・どんな社会運動でも、世の中を変えるためには何世代にも渡って継続的にやらなければいけないことが多いけど、田嶋さんのような初期の先駆者が、この対談を通じてその成果を体感できたのは珍しく、すばらしいことだと感じた。
・とは言え、〈ヘルジャパン〉は続く。
・現役世代のアルテイシアさんのことは初めて知ったけど、短いフレーズで本質をとらえる表現が巧み。
・<セクハラ・パワハラのセパ両リーグみたいな職場>とか、<あなたは交通事故の被害者に向かって“でも当たり屋もいるよね”と言うのか?>とか。
・<フェミニストが憎んでいるのは男性ではなく、性差別や性暴力であり、その構造やそれに加担する人たち><「クオータ制にすると優秀じゃない女性が増える」と言う人がいるけど、実際は無能な男性を除外すること>という表現も簡潔でわかりやすい。
・男子女子が参加する運動会の競技の話から<真のラスボスは誰か>につなげるのも上手い。
・加えて婚活アプリの利用のコツも話も興味深い。魑魅魍魎は夜に活動する。
・田嶋さんの<「私」を主語にするってとても大事><男社会に過剰に適応しているのは利益があるから>など、書き出すと上げるとキリがない。
・今は生活に追われて政治まで頭の回りにくい世の中だからこそ、それでも声をあげられるパワフルな人たちは社会全体で守らなきゃいけないと思う。
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