VHSで見る。たまたま疲れていたので、前半はほぼ寝てしまい、ちゃんと見たのが40分くらい。それで感想だなんてまじめな人には怒られそうだけど、「それでも面白かった」んだからしょうがない。
舞台はとある大学の研究室。 猿を人間に進化させようという「ネアンデルタール計画」の研究を主にしているが、別にSFっぽい話ではない。 命への価値観の見本市。
細菌を必ず全滅させてしまう大学生から予期せぬ妊娠をしてしまった大学院生まで、それぞれ異なる「命との付き合い方」があり、その違いを楽しむ芝居。細菌、植物、ラット、ニホンザル、チンパンジー、ボノボ、人間の子供…いろんな命との付き合いを眺めることができる。
ニホンザルはダメだけどチンパンジーなら成功するかも…なんて研究者が言っているのは、さりげない分、こわい。
「命は大切である」というのは当たり前だけど、「命の大切さには差がある」という、みんなが思っていてもなかなか口に出せない真実を芝居にして語っているように思える。
描き方にもずいぶん工夫をしている そういえば、既存の国旗の「描き方」を工夫しただけで、美術史に残る作品を製作した画家もいる。
「バルカン動物園」に限らず、平田オリザの芝居は距離感の芝居。さりげない会話の中に時々「飛び込んでくる」セリフがある。うまいアウトボクサーの試合運びを見るような感じ。「さわる」「つかむ」ではなんともなくても「なでる」だと心地よいという感じ。
価値観の違いとその描き方を眺める芝居なので、話の展開には面白みはない。
特に「オチのある話」に慣れてしまっている自分には、あのラストの絵は衝撃的だった。
おそらくネタバレによる弊害はないと思われるので書いてしまうが、予期せぬ妊娠をしてしまった女性は、一人で最後にポテトチップスをただ黙々と食べる。食べ終わると研究室を出て行く。それで終わり。こんなシュールな終わり方はない。
深読みすれば、食べることは生物の基本である。岐路に立たされた彼女は、生物としての基本に立ち返ることで現状の困難を克服しようとしているのである…と考えられなくもないが、やっぱりこじつけだな。ポテチだし。
どう考えても展開は地味だ。
なので寝てしまうのはある程度しょうがない。
そうやって自分を正当化していきたい。
舞台はとある大学の研究室。 猿を人間に進化させようという「ネアンデルタール計画」の研究を主にしているが、別にSFっぽい話ではない。 命への価値観の見本市。
細菌を必ず全滅させてしまう大学生から予期せぬ妊娠をしてしまった大学院生まで、それぞれ異なる「命との付き合い方」があり、その違いを楽しむ芝居。細菌、植物、ラット、ニホンザル、チンパンジー、ボノボ、人間の子供…いろんな命との付き合いを眺めることができる。
ニホンザルはダメだけどチンパンジーなら成功するかも…なんて研究者が言っているのは、さりげない分、こわい。
「命は大切である」というのは当たり前だけど、「命の大切さには差がある」という、みんなが思っていてもなかなか口に出せない真実を芝居にして語っているように思える。
描き方にもずいぶん工夫をしている そういえば、既存の国旗の「描き方」を工夫しただけで、美術史に残る作品を製作した画家もいる。
「バルカン動物園」に限らず、平田オリザの芝居は距離感の芝居。さりげない会話の中に時々「飛び込んでくる」セリフがある。うまいアウトボクサーの試合運びを見るような感じ。「さわる」「つかむ」ではなんともなくても「なでる」だと心地よいという感じ。
価値観の違いとその描き方を眺める芝居なので、話の展開には面白みはない。
特に「オチのある話」に慣れてしまっている自分には、あのラストの絵は衝撃的だった。
おそらくネタバレによる弊害はないと思われるので書いてしまうが、予期せぬ妊娠をしてしまった女性は、一人で最後にポテトチップスをただ黙々と食べる。食べ終わると研究室を出て行く。それで終わり。こんなシュールな終わり方はない。
深読みすれば、食べることは生物の基本である。岐路に立たされた彼女は、生物としての基本に立ち返ることで現状の困難を克服しようとしているのである…と考えられなくもないが、やっぱりこじつけだな。ポテチだし。
どう考えても展開は地味だ。
なので寝てしまうのはある程度しょうがない。
そうやって自分を正当化していきたい。
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