遠藤雷太のうろうろブログ

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ノート・矢代静一「弥々」(戯曲)04

2011-08-23 23:16:13 | 一人芝居
良寛異聞 (河出文庫)
クリエーター情報なし
河出書房新社



2011/8/23

ところで、「良寛異聞」という本には、同名の小説が掲載されている。
「弥々」はどちらかというと本編に対する外伝という感じに見える。
主に死にかけた良寛と、同じように年老いた清吉。そして、弥々。
読めば否応無しに「老い」に向き合わざるを得ない重たい話なんだけど、形式なのか文体なのか意外と軽快に読むことができる。途中の漢文や歌はダレてしまったけど。
どちらも三角関係を描いた話だけど、「良寛異聞」では良寛と清吉、「弥々」では弥々一人の人生を追っている。
ページの分量的には10対1だけど、それで十分という印象。
弥々一人の存在感が、良寛と清吉の二人に対して負けてない。繰り返すけど、1/10の分量で。外見は外伝だが、立派に独立した作品だと思う。
それにしても、なぜ「弥々」は戯曲の形式で書かれたんだろう。
それも、「不自然」な一人芝居という形式で。

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