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遠藤雷太のうろうろブログ

何かを観たら、とにかく400字または1000字以内で感想を書きつづるブログ。

モンゴルズシアターカンパニー『鼠ー2016ー』(観フェス2017)

2017-02-13 00:39:57 | 観劇三昧:手のひら演劇フェスティバル

観劇三昧:モンゴルズシアターカンパニー『鼠-2016-』

2017/2/13

地下鉄で飛び込み自殺があり、職員が死体を探す話。二人芝居。

舞台が狭い。二人でも圧迫感がある。

訳ありの二人が思わせぶりな話をしながら、死体を捜し続ける。

トレッドミル、地下鉄のレール、人生のレール、首輪と象徴的な言葉の意味をつなげることで話を広げている。

壁に猫や鼠、トラウマなどの影を投影して登場人物に干渉する手法がおしゃれ。

モザイクも不快感が煽られていい。

死体清掃はほんとに大変らしいので、同じ自殺するにしても地下鉄や列車への飛び込みは、ほんとに罪深い。

拠点が大阪の団体なので、大阪の地下鉄ということなんだと思うけど、こんなに長い時間地下鉄止めておいて大丈夫なんだろうか。

作中には言葉だけでしか登場しないけど、死体より運転見合わせに怒ったお客さんのほうが怖いと思う。

================メモ================

「芸術賞」に投票

上演時間 00:54:12

公演時期:2016/07/09

作者:増田雄

演出:笠井友仁

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カプセル兵団『ココロコロガシ』(観フェス2017)

2017-02-13 00:30:08 | 観劇三昧:手のひら演劇フェスティバル

観劇三昧:カプセル兵団『ココロコロガシ』(有料)地域:関東

2017/2/11

新米俳優が恋人の精神世界を乗っ取った悪の怪人と戦う話。

精神世界では、思いの強さがそのまま力になったり、想像したものが具現化する。それ自体はわりとよくある設定だと思う。

ただ、特撮的世界観ですら無理やり言葉と体で表現する手法は、この設定とすごく相性がいい。

職業として他者になりきることを求められる俳優が、精神世界で大きな力を持つというのもポイント。

狭い三面舞台で、客席の目線がほとんど演者と同じ高さ。

そこで激しい殺陣が繰り広げられるので、劇場での臨場感は動画とは比べ物にならないはず。超体育会系演劇。

個人的に完全に部品扱いのコロスは好きではないけど、本作のパフォーマーは個々がしっかりしていてかっこよかった。

週刊少年ジャンプ関連のコネタが多く、「超人の壁」で特に笑う。2016年にそれをやるかよ。

 

================メモ================

「エンタメ賞」に投票

上演時間 02:09:37

公演時期:2016/06/26

演出:吉久直志
原案:脚本 雨宮慶太

【キャスト】

アメリユウスケ:岡田勇輔
サヤカ:小山内詩音
シャアル:中山泰香
マギー:谷口洋行(ストレッチマンV)
ミネンコ/工藤沙緒梨

マー:村田結香
ヴィルド:矢島慎之介
ゴダイ:青木清四郎
ウマノスケ/ジュウゴロウ:絲木建汰
イソベ:政野屋遊太〈パフォーマーダンサー〉

カワダ:北出浩二(teamSPITFIRE)
エトウ:瀬谷和弘
ササキ/トロウ:宮本聖也
エーコ:冬岸るい

GUEST:関智一(劇団ヘロヘロQカムパニー)

PERFORMER:北村真帆
PERFORMER:神馬彩
PERFORMER:小林香奈子(もんもちプロジェクト)
PERFORMER:赤岩かほ 
PERFORMER:椋木由梨(劇団ひまわり)

(動画内テロップより)

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ステージタイガー『アップ・ダディ・ダウン』(観フェス2017)

2017-02-12 15:35:56 | 観劇三昧:手のひら演劇フェスティバル

観劇三昧:ステージタイガー『アップ・ダディ・ダウン』(無料)地域:関西

2017/2/11

寂れかけの商店街で、元ボクサーの父親と息子がダンスを通して心の距離を縮める話。

社会人と専門学校と高校生の合同公演。

狭めの三面舞台に年齢幅のあるたくさんの俳優、ダンサーが密集している。

それだけで結構豪華だし見ごたえがある。

稽古の日程や楽屋を想像すると、相当大変だと思う。

不安定な高校生の不規則な行動。

理屈で考えると全然共感できないけど、母親がいない、父親と距離感のある高校生だったら、こういう動きをしてもおかしくないように思える。

意識的に書こうとすると大変なことを丁寧に形にしている。

少し悪めの親友、失恋、父親をからかう同級生は、このタイプの定番なのかも。

ついでに家計を支える父親は大事だけど、いい加減な「おじさん」の存在もかなり重要だということもわかる。

================メモ================

「エンタメ賞」に投票

上演時間 01:47:17

公演時期:2016/01/23

作者・演出:虎本剛

 

うちのPC画面では、エンドロールのキャスト表の文字つぶれてしまい読み取れませんでした。

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演劇集団よろずや『炎のストッパー津田恒美物語 バイバイ』(観フェス2017)

2017-02-12 01:57:32 | 観劇三昧:手のひら演劇フェスティバル

観劇三昧:演劇集団よろずや『炎のストッパー津田恒美物語 バイバイ』(有料)地域:関西

2017/2/11

広島東洋カープの抑え投手・津田恒美の闘病生活を描いた話。

わずか32歳で死去。

人間としてはもちろん、才能あるプロ野球選手としても若すぎる。

特に変わった趣向はなしで、妻や医者との闘病生活や、同僚の選手たちとの交流を、細かいシーンをつないで構成している。

搦め手なしで泣かしにかかっているのは、真っ向勝負が信条の津田選手の投球スタイルに合わせているようにも思える。

彼の投球フォームがすぐに思い浮かぶほどの野球ファンではないけど、「確かにこんなフォーム野球中継で見たことある」と思える完成度。

正田の打撃フォームはすごく似ていた。

野球はマニアックなファンが多いので中途半端なことはできない。相当研究と練習をしているはず。

完全に体育会系のチームメイトとのやりとりに広島弁。

現在の監督・コーチ世代の現役時代、若かりし頃が活き活きと描かれているのも見所だった。

 

================メモ================

「感動賞」に投票

上演時間 02:02:20

公演時期:2015/07/15

作者・演出:寺田夢酔

 

CAST

津田恒美/寺田夢酔

津田晃代/竹田朋子
津田幸恵/斉藤幸恵

向島敦子/濱辺緩奈

清川栄治/大津尚之
山本浩二/西田政彦(遊気舎)
北別府学/早川丈二(MousePiece-ree)
緒方孝市/杞山星璃(劇団Patch)
山崎隆造/山本英輝(未来探偵社)
今井譲二/河口仁(シアターシンクタンク万化)
達川光男/関敬
森脇浩司/うえだひろし(リリパットアーミーⅡ)
正田耕三/山下春輝(ギヴ・ザ・ブロン)

安仁屋宗八/上田泰三(MousePiece-ree)
長内孝/沢竜(イズム)
上本孝一(審判)/川村和正(Artist Unit イカスケ)

新田(医師)/山本香織(イズム)
深谷(看護師)/鈴木愛里沙
吉舎(看護師)/村上佳子

(動画内テロップ、追いきれなかったところはネットで調べた)

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かのうとおっさん『うっかり婚活スターウォーズ』(観フェス2017)

2017-02-11 15:46:54 | 観劇三昧:手のひら演劇フェスティバル

観劇三昧:かのうとおっさん『うっかり婚活スターウォーズ』(有料)地域:関西

2017/2/11

スペオペ版テラスハウス。

一応、それぞれ宇宙船内の仕事はあるものの、基本的には5対5の合コン。

スターウォーズは関係ない。

始まって5分も見れば、リラックスして見ていい作品なんだとわかる。

ルンバとか、宇宙船の燃料が石炭とか、宇宙魚の襲来とか、いろいろサービスしてくれる。

ちょいちょい「スペオペなのに~」のギャップで笑ってしまう。くやしい。

現代演劇で語尾に「わ」をつける女は嫌いだけど、こういう話ならアリ。男なんか「だぜ」だし。

「おさらば!」の語感が好き。

リアリティはほぼ無視しているので何をやってもいいんだけど、だからこそ、2時間を持たせるのはかなり大変そう。

というか、こういう話で2時間6分もやれるのが信じられない。

作るほうも見るほうも体力がある。

※テラスハウスは見たことがない。

================メモ================

「笑える賞」に投票

上演時間:02:06:44

公演時期:2015/01/30

作者・演出:かのうとおっさん

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笑いの内閣『名誉男性鈴子』(観フェス2017)

2017-02-11 00:33:30 | 観劇三昧:手のひら演劇フェスティバル

観劇三昧:笑いの内閣『名誉男性鈴子』(有料)

2017/2/9

女性活躍の象徴として市長選に立候補した黄川田鈴子が差別丸出しの思想を垂れ流す話。

男性社会で女性が活躍するためには男性の価値観に合わせるしかないという軽いディストピアが舞台。で、たぶんそれは実在する。

割と悪しき価値観をはっきり出している。個人的にはいいバランスだと思うけど、苦情もあるのかな。

話が進むにつれ、不思議と鈴子の狂気じみた差別発言が面白くなってくる。

的確にツッコミを入れる息子など、客観的な視点を生み出す装置によって、安全に危険生物を鑑賞できるようになっている。

終いには、カーテンコールでちょっと猫背でリズムを取る鈴子が、かわいらしくてしょうがなくなってしまった。

最後のダンスは、あんまりうまくないけど、ものすごく楽しそうなのでスッキリする。

差別側の思考をトレースする作業は大事。

ああいうラストでも、わずかに世の中良いほうに前進しているんだと信じたい。

================メモ================

「エンタメ賞」に投票

上演時間 01:37:40

公演時期:2016/05/15

作者・演出:高間響

「笑いの内閣十年史」ほしい 。

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らまのだ『明後日まで内緒にしておく』(観フェス2017)

2017-02-10 00:31:01 | 観劇三昧:手のひら演劇フェスティバル

観劇三昧:らまのだ『明後日まで内緒にしておく(有料)

2017/2/8

地方の小さな全寮制予備校で生きづらそうにしている先生と生徒たちの話。

基本的に短いシーンの断片を、各登場人物の一人語りをはさんで構成している。

その会話も一人語りもテンポよく、するする耳に入ってくる。役者さんは、みんな若そうなのに漂ってくる手練感。

男子生徒の「先生の前」「好きな女の子の前」「同年代の男子同士の時」で、ぜんぜん態度違うところが雰囲気出ている。

なめらかな進行に反して、内容は8割生活の愚痴なので、口当たりは良いのに、ぼんやり見ていると悪酔いする。

気がつくと、登場する男性教員3人のうち2人と、女子生徒2人のうち2人が恋愛沙汰になっている。

ちょいちょいギャグっぽいやり取りもあって、客席で笑いも起きているんだけど、なんだか登場人物に共感しちゃって苦しくなってしまった。

情緒は笑いの敵。

================メモ================

「芸術賞」に投票

上演時間 01:45:12

公演時期:2016/12/02

作者:南出謙吾

演出:森田あや


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リジッター企画『もしも、シ~とある日の反射~ 月チーム』『もしも、シ~とある日の反射~ 陽チーム』(観フェス2017)

2017-02-09 00:18:43 | 観劇三昧:手のひら演劇フェスティバル

観劇三昧:リジッター企画『もしも、シ~とある日の反射~ 陽チーム』(有料)地域:関東

2017/2/7

月チームと陽チームを続けて見る。

フルサトという名前の少年(または少女、場所)を捨てた人、失った人、追い求める人の物語、なんだと思う。

はっきりした説明はないので、理解したい人は何度も見て考えればいいし、わからないままで楽しんでもいいタイプの作品。

彼女の爪とかピストルとか、職場のずさんなセキュリティとか、占い師の千里眼ぶりとか、細かい違和感を意識すると混乱する。

実際、二回見て観劇三昧のあらすじを見てもピンとこない。

物語というより、失ったふるさとをテーマにした詩だと思ったほうがすっきり見られる。

解釈しようとすると大変。

役者さんの一人語りや掛け合いのリズム。

特に最後のシーンの掛け合いがかっこよく、とても後味がいい。

ちょっとでも作る側の立場を想像するだけで、ほんとに頭が下がる。

================メモ================

『もしも、シ~とある日の反射~ 陽チーム』について

「観劇ビギナー賞」に投票

上演時間 01:23:53

公演時期:2016/03/16

作者:中島庸介

演出:中島庸介、森脇洋平


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くによし組『アキラ君は老け顔』(観フェス2017)

2017-02-08 00:07:49 | 観劇三昧:手のひら演劇フェスティバル

観劇三昧:くによし組『アキラ君は老け顔』

2017/2/6

初老のおじさんにしか見えない22歳のアキラが、親子関係や、大学生活、バイト環境で生きづらそうにしている話。

見ていれば段々22歳に見えてくるのかなと思っていたけど、やっぱり見えない。

ただ、どう見ても見えないことが大事なのであって、「慣れれば大丈夫」のような単純な話ではなく「どう見ても見えないままでも受け入れることができるかどうか」が大事なんだと思う。自身も他者も。

基本的にワンアイディアの小さな話だけど、そこから広がる哲学的なセリフの細やかさとは対照的に、ぎょっとするような雑な演出(裸エプロン)に展開(父親)。

セリフが上手いぶん、そういうところでバランスをとっているのかもしれない。

目を閉じて聞いていてもある程度成立してしまう話だけど、それを役者さんの見た目でさせないようにしているのも、すごいバランスの取り方だった。

================メモ================

「観劇ビギナー賞」に投票

上演時間 01:23:13

 

公演時期:2016/09/27

 

作者・演出:國吉咲貴


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おぼんろ『パダラマジュグラマ』(観フェス2017)

2017-02-07 20:32:48 | 観劇三昧:手のひら演劇フェスティバル

観劇三昧:おぼんろ『パダラマジュグラマ』(有料)地域:関東

2017/2/5

自然物の食品がほとんどなくなってしまった世界にある鶏の飼育場で、狐と鶏が種族を超えて仲良くなっていく話。

まず、ぱっと見がかっこいい。

衣装はそれぞれの動物を抽象化してうまく作っていてかわいいし、ビジュアル系バンドのような見た目(実際にマイクを使って唄ったりする)の役者さんのスタイルもいい。

小劇場系の安っぽさがない。

廃工場のような雰囲気の装置なのに豪華。

細い廊下のようなメインの演技スペースに、イントレで高低をつけた出入りの激しい複雑な舞台。

演者と観客の距離も近いので、現場にいると臨場感が違いそう。

上演時間が2時間20分あるので、PCの小さい画面で見ていると集中力がなかなか続かない。

飼育場で働く人がやたら悪者っぽく描かれているのは気になるけど、目線が鶏や狐の話なのでしかたないのかもしれない。

================メモ================

「芸術賞」に投票

上演時間 02:20:41

 

公演時期:2014/06/11

 

作者・演出:末原拓馬


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