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遠藤雷太のうろうろブログ

何かを観たら、とにかく400字または1000字以内で感想を書きつづるブログ。

Pityman『けいすけくん地獄』(観フェス2017)

2017-02-19 02:10:00 | 観劇三昧:手のひら演劇フェスティバル

観劇三昧:Pityman『けいすけくん地獄』(有料)地域:関東

2017/2/16

三股をかける美術品のバイヤー「けいすけくん」が、当たり前のように修羅場を迎える話。

人の修羅場はほんとに楽しい。

1時間ちょっとの作品で、なんと3回も大きな修羅場が楽しめる。手際がいい。

けいすけくんが、人間的に尊敬できない感じになっていることと、結構ギリギリまで「なんとかなりそう」と思っている危機感のない感じが、お客さんに過剰に感情移入させない工夫だと思われる。ホラー映画と同じ。

どんなにひどい目にあっても、「まあ、そうなるよね」という感じで、結果、立派なエンタメ作品になっている。

登場していない登場人物は、隅でお客さんの視線にさらされながら、身動きせずに座っている。

演技スペースとの間に額縁がぶら下がっていて、待機中の役者さんが肖像画のように見える仕組み。

ガラスの仮面で似たような演目があったけど、大変そう。

================メモ================

「エンタメ賞」に投票

上演時間 01:03:08

公演時期:2016/05/23

作者・演出:山下由

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スイス銀行『おっぱい博士』(観フェス2017)

2017-02-18 11:00:45 | 観劇三昧:手のひら演劇フェスティバル

観劇三昧:スイス銀行『おっぱい博士』(有料)地域:関西

2017/2/18

セクシー系の深夜のテレビ番組「おっぱい博士」で、主演AV女優が失踪したため、女性スタッフがむりやりMCを押し付けられる話。

パワハラとセクハラの現場。

もともと真面目な人を追い詰めて追い詰めてキレたところで揚げ足とって「おまえはただのプライド高いだけ」「あやまれ」とマウンティングするという、ブラック企業でよくありそうな構成。

誰だって偏見を持つのはしょうがないけど、表に出したら負けという教訓。

ジャンルはコメディだけど、真顔で見てしまう。

AV男優の明るさとADのずうずうしさに助けられる。AV男優って、みんなあんなナイスガイばっかりなんだろうか。

テーマは、望まぬ才能でも活かした方がいい、ということでいいんだと思う。

プレイガイドとかでタイトルを口に出してチケット買った人は、がんばったと思う。

================メモ================

「エンタメ賞」に投票

上演時間:01:39:01

公演時期:2015/07/15

作者:桝野幸宏

演出:大村アトム

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ハートブレイカーズ『コルトガバメンツ』(観フェス2017)

2017-02-18 09:47:46 | 観劇三昧:手のひら演劇フェスティバル

観劇三昧:ハートブレイカーズ『コルトガバメンツ』地域:関東

2017/2/15

同窓会帰りの3人が、会をサボった藤井のところに集まって昔話をする。

そして、かつてあった嫌な出来事の詳細を探ろうとする話。

男4人芝居。おじさんたちがイチャイチャしてて現場が楽しそう。

お客さんがよく沸いている。

自分が笑うタイミングより先々に笑いが起こるので、波に乗り切れず、集中が続かなくなってしまった。

昔、解決できなかった謎を大人になってから解く、昔の罪を告白しあうというのは、同窓会ものの典型ということでいいと思う。

多少残念なキャラでも昔のキャラを演じようとするのは、ほんとに同窓会あるあるとして存在するんだろうか。

演劇の設定上で、本物の銃というのはよく出てくるけど、どちらかわからないようにする見せ方は上手いと思う。

「コルト」ってパノラマ堂にも出てきたけど、口に出して言いたい銃の名前という感じがする。

================メモ================

「観劇ビギナー賞」に投票

上演時間 01:39:28

公演時期:2006/06/17

作者・演出:田村孝裕

配役:
能美信也/平野勲人(TEAM 発砲・B・ZIN)
吉田明夫/篠田剛(キャラメルボックス)
藍染正次/岡田達也(キャラメルボックス)
藤井肇/首藤健祐

東京マルイ No.25 コルト ガバメント HG 18歳以上エアーHOPハンドガン
クリエーター情報なし
東京マルイ

 

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ゲキバカ『0号 (Ver.2014)』(観フェス2017)

2017-02-17 00:34:44 | 観劇三昧:手のひら演劇フェスティバル

観劇三昧:ゲキバカ『0号 (Ver.2014)』(有料)地域:関東

2017/2/15

取り壊しが決まった、映画の旧撮影所の夜。

警備員が元俳優の男女に出会い、かつての思い出話を聞く話。

年老いた看板役者と若手スターの確執、忍び寄る戦争の影、二人の元俳優の正体、展開自体はほぼ型どおり。

ただ、ひょいひょい笑いを取ってくる掛け合いや、美しい殺陣、派手なダンスシーンなど、エンタメの必修科目を高いレベルでこなしていて退屈しない。

序盤で笑いが得意な劇団なんだと思っていたら、何気に役者さんの所作もきれい。特に殺陣。

囲まれても後ろから斬らせない雰囲気が出ているし、致命傷を与えたのかどうかも見ていてはっきりわかる。達者。

当時の映画文化へのリスペクトも感じる。

語尾「~やんす」を当たり前のように使いこなしている。

カーテンコールでひと踊りしてくれるのかなと思ったけど少なくとも動画内にはなかった。残念。

================メモ================

「エンタメ賞」に投票

上演時間 02:28:05

公演時期:2014/07/21

 

作者・演出:柿ノ木タケヲ

東京芸術劇場 シアターウエスト


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妄烈キネマレコード『非!リア王』(観フェス2017)

2017-02-16 00:45:51 | 観劇三昧:手のひら演劇フェスティバル

観劇三昧:妄烈キネマレコード『非!リア王』(有料)地域:東海

2017/2/14

仲良し男子大学生の五人が、彼女ができたできない、やったやらないと駄話する話。

「彼女ほしい→彼女できた→なんか違う→いろいろあって別れた」なんていう展開は、いい年の男ならだいたい経験していること。

大学生の場合、このへんの流れがすべて初体験になることが多いので、反応の初々しさを楽しむ。

初々しさとは言うものの、それは役者さんによる演技なんだけど、その演技と非演技の境界線がふわふわしてしまうくらい、自然なやりとり。

エチュードしながら脚本作ったんだろうか。

結果的に笑いが起きていたので笑える作品でいいと思うんだけど、仮に誰も笑ってなくても会話のリズム(内容ではない)に緊張感があって退屈しなかったと思う。

言葉の端々に男子の男子感が出ているけど、自分自身あんまり男子寮的なチームに所属した経験がないので、新鮮だった。

当然、女子バージョンもあるなら見たい。

================メモ================

「観劇ビギナー賞」に投票

上演時間 00:52:49

公演時期:2013/11/14

作者・演出:西尾武

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waqu:iraz『わたしたちのからだは星でできている』(観フェス2017)

2017-02-15 00:22:42 | 観劇三昧:手のひら演劇フェスティバル

観劇三昧:waqu:iraz『わたしたちのからだは星でできている』(有料)

2017/2/13

宇宙の始まりと、私たち人類の体はつながっているということを色んな手法で見せる表現。

しっかりした物語があるわけではないので、演劇というよりは、パフォーマンスとか、アート作品と思ったほうが適当。

打楽器とダンスのパートは、未開の部族の宴会感が強くて高揚する。

最後が盆踊りっぽくなっていたけど、あれはあれで好き。

ビッグバンから人類の繁栄までのスケールの大きな話を80分足らずでこなす。

スケールが大きくなればなるほど、表現が抽象的になるのは避けられない。

授業パート以外の言葉はほとんど詩のようになってくるし、役者さんの動きも、具体的な意図は減って、舞踏に近づいていく。

こういう表現は誰でも思いつくけど、肉体の表現レベルが普通くらいだと、途端に安っぽくなる。

宇宙全史なんて、演劇の神様が作ったって完璧なものは無理。

汚い言葉だけど、役者さんの肉体でどこまでハッタリを効かせられるかがこういう表現の勝負の分かれ目なんだと思う。

================メモ================

「芸術賞」に投票

上演時間 01:19:24

公演時期:2016/07/15

作者:高木充子(劇団桃唄309)

演出:小林真梨恵(waqu:iraz)

団体名は「ワクイラズ」と読む。(劇団HPより)

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劇団ZTON『ティル・ナ・ノーグ 〜太陽の系譜〜』(観フェス2017)

2017-02-14 20:21:50 | 観劇三昧:手のひら演劇フェスティバル

観劇三昧:劇団ZTON『ティル・ナ・ノーグ 〜太陽の系譜〜』(有料) 地域:関西

2017/2/14

ある島にて侵略者と先住民族が長い戦いの末、和解しようとする話。

ケルト神話を参照しているらしく、古代~中世のヨーロッパ風の世界観。

どこまで既存の物語を参照しているのかはわからないけど、王家、宗教、沈む島、敵対する部族と、神話らしい設定がそろっている。

思う存分、殺陣が堪能できる。

武器の種類が豊富でRPG好き心をくすぐられる。

石斧が強すぎる。せめてメイスを持たせてやれよと思うけど、あの民族には鉄文化がなかったのかな。

基本的に超体育会系の見せ方なんだけど、わざわざオリジナルの言語を作って民族の溝を表現するとか、思いついても普通はやらないゴリゴリの文系的な発想もある。

和解のキーワードは文字。

つまり、「歴史」なるものの誕生譚でもある。

スケールが大きすぎるので、2時間30分の上演時間にも納得。

================メモ================

「感動賞」に投票

上演時間 02:29:01

公演時期:2016/07/22

作者・演出:河瀬仁誌

大阪ABCホール

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劇想からまわりえっちゃん『僕らをみて』(観フェス2017)

2017-02-14 01:57:23 | 観劇三昧:手のひら演劇フェスティバル

観劇三昧:劇想からまわりえっちゃん『僕らをみて』(有料)地域:関西

2017/2/14

怪獣が暴れて荒廃してしまった街で、子供たちが「自己表現」を目指す話。

2013年上演。311の影響が強そう。

怪獣以前に小学生のいじめ描写が厳しい。

いじめられっ子の貧乏描写にも容赦がない。

ランドセルが信じられないくらいボロボロ。

ついでに先生の空回りぶりにも嫌な気持ちになる。あえてやってるんだと思うけど、なかなかしんどい。

大人が小学生男子を演じる時の、半ズボンとランドセルは定番なんだろうか。

見る側も演者が半ズボンとランドセルの場合は、小学生として見なければいけないルールがあるような気がする。見えないけど。

あと、登場人物はたくさんいるのに、ワンシーンで息子と父親、娘と母親を同じ役者さんが演じていたのが独特だった。

意図はよくわからないけど、メタ的な見せ方をすることで、見る側が我に返るので、緊張を緩める効果はあった。

================メモ================

「エンタメ賞」に投票

上演時間 01:20:03

公演時期:2016/2/13

作者・演出:青沼リョウスケ

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パノラマ堂『怪人坂の少女と、少女館の怪人』(観フェス2017)

2017-02-14 00:31:18 | 観劇三昧:手のひら演劇フェスティバル

観劇三昧:パノラマ堂『怪人坂の少女と、少女館の怪人』(有料)

2017/2/12

少女館の少女が、名探偵や少年探偵団に成り代わって怪人たちに立ち向かい、街の秘密を解く話。

その乙女5人と訳ありの美女2人が話をぐいぐい動かす。

乙女5人がほんとにかわいいし、美女2人はほんとに美しい。

男の登場人物たちが多少汚く見えてしまうのは、もうしかたがない。

乙女と敵対する怪人が「泥棒」「科学者」「芸術家」「奇術師」をモチーフにしていて、世界観にぴったりはまる。

終盤の理屈がよくわからなかったけど、エンタメの型どおりの押し引きがあって、なんとなく説得された。

正調エンタメ作品として完成度が高い。

見た目がかなりしっかりしているので、多少話が拙かったり、演技が下手だったりしてもいいと思うんだけど、そんなこともない。ずるい。

なんなら続編が見たい。またあいつらに会いたい。

================メモ================

「エンタメ賞」に投票

上演時間 02:02:05

公演時期:2007/09/14

作者:村田元・前西和成
演出:前西和成

配役:
少女館の少女・マユミ:染谷有香
少女館の少女・アイコ:Sun!!(ミジンコターボ)
少女館の少女・シズコ:永倉聖子
少女館の少女・チヨコ:黒田恵子
少女館の少女・フジコ:島田りさ(E-flat)

砂島カスミ:小牧芽実(激富)
黒薔薇夫人:原尚子

コバヤシ:井之上チャル

怪盗紳士チェザーレ:宇野伸茂(I/X)
十六夜堂ナルチカ:北村守(スクエア)
夜の青猫:桂都んぼ
葉斑恭介:長尾ジョージ(爆苦連名世!)
魔法博士ニコラ:隈本晃俊(未来探偵社)

声の出演
怪人の声:西田政彦(遊気舍)
デパートアナウンス:松岡由貴(ぷろだくしょんバオバ)

東京マルイ No.25 コルト ガバメント HG 18歳以上エアーHOPハンドガン
クリエーター情報なし
東京マルイ

※コルトってあんなのでいいのかなと思って検索したら、大体あってた。 

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TipTap『Play a Life』(観フェス2017)

2017-02-13 21:09:35 | 観劇三昧:手のひら演劇フェスティバル

観劇三昧:TipTap『Play a Life』(有料)地域:関東

2017/2/12

教育実習生が恩師夫婦との交流の思い出を語る話。

俳優三人とグランドピアノ生演奏のコンパクトなミュージカル。

会話パートより歌パートの時間のほうが長い。

よくこういうことを考えるなと思うし、企画の立ち上げから上演まで作り上げる行動力がすごい。

文字どおりリズムに乗って語られるセリフとグランドピアノのクリアな音に慣れず、すぐに話についていけなくなる。

歌だと感情は伝わるんだけど、なかなか意味が頭に入ってこない。たぶん、深い話をしていると思うんだけど。

慣れの問題なのか小さな動画の限界なのか。

上演時間は1時間16分。三人いるとは言え、ずっと唄っていられる体力がすごい。

重要なキーワードである映画『いまを生きる』と言えば「死せる詩人の会」が出てきたけど、由来がよくわからない。

そのへんは本作にも関連しているようないないような。

================メモ================

「芸術賞」に投票

上演時間 01:16:37

作者・演出:上田一豪

公演時期:2015/12/14

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