エミリの一筆啓上

#日記ブログ#猫ブログ
日々の思いを綴ります。

2024-05-27 22:05:00 | 日記
そよそよと吹く風ではない。訪ねたことの無い遠い遠いところでそろり始まる風、風を起こしたのは母のような気がする。言葉や姿ではなく、風になって私の髪や頬に触れてくれる。そう、吹く風は母なのだ。
会いたい、触れたい、声が聴きたい、笑顔を見たい、ご飯を食べたい、テレビを一緒に見たい。8月のあの日が永遠の別れだと知っていたなら、貴女をいつまでもいつまでも抱きしめもしただろうに。





還暦に思う

2022-11-26 23:45:00 | 日記
季節のせいか気分が晴れない。

還暦からが人生よ!みたいな記事が巷に溢れていて少し面倒、スマホを手放す勇気は無く困ったモノだ。

今年還暦を迎えたがこの寂しさ、孤立感は一体なんだろう、一歩前に踏み出したいのに、還暦とは背中を引っ張りはしても押してはくれないようだ。

母の介護のため兄と妹と代わる代わる帰省をしている、飛行機の距離だ。92歳になる長寿の母の存在は私の心の支えでもあるのだが、一週間程居て食事や通院などをしてくるが、出立の朝の切なさは心が折れそうになる。

人生は皮肉である。親は自立を願い子の巣立ちを見送ったはずなのに30年経てば子が実家へ足繁く通わなければならない。
地元に残るという選択肢もあったのだと今更ながら思う。子を自立させるは親の務めであるが、何も遠くでなくとも親の近くで暮らしても自立は自立、長い目で見れば双方が幸せなのである。








六十而耳順。

2022-11-05 03:29:00 | 日記
六十而耳順。
素直に耳を傾けることができるようになる。(論語)

春に還暦を迎えた。

耳を傾ければ心ざわつく世である。

記憶力に難ありの大臣が辞任したかと胸を撫で下ろしたのも束の間、ちゃっかり次の要職がご準備されている、総合的な判断でございますと、全てがこの調子なのだから下々の者に何ができよう、天を仰いで嘆息する以外にないのである。

齢六十にして、耳を塞ぎたいこの頃である。



桜雨

2022-04-04 09:37:00 | 日記
 二日続く桜花びら散らす花雨である。
四月の寒暖差、今朝などは震える寒さであるが買い置きの灯油は底をつきエアコン頼み、薄ら寒く心もとないのである。

 年々寒がりになる、古いタイル貼りの浴室の寒さが堪えがたくユニットバスの広告が目につく。更に年を重ねる訳で浴室リフォームは今のうちと思うが、今年は屋根と壁の塗装工事が待っている。

 私を筆頭に案外のんびりとした家族で自宅のメンテナンスが延び延びになってしまった。小さな戸建てであってもひと通りの手順は必要となる。見積もりを取り事業所を決めた。様々な理由があり取り掛かるまで二年を要している。五月にようやくの着手である。

 その間どんな色にしようか、街の家々を意識して見るように努めた。白壁に赤い屋根、緑の屋根ならベージュの壁、茶色の屋根に黄色の壁、、見れば見るほど決められなくなる。焦らずに行こうとピンとくる時を待つことにした。娘達はピンクや緑や黄色とパステル推しだが、今の私の気分では無い。

 街に馴染むが埋没しないこと、落ち着いた印象であること、二色使いであること、できれば和の感じを出したい、植物が映えること、帰宅した時にホッとできること、温かさを感じられること、我が家を愛せること、60代の夫婦が住むに違和感を感じさせずしっくりくること。

 25年もの歳月を共に過ごした我が家、ありがとうの気持ちを込め綺麗にいたしましょう。爽やかな五月にへんしーん😊






 

 



 



沈丁花香り立つ

2022-03-03 08:30:57 | 日記
二月後半の一週間を母の住む実家で過ごした。
膝の痛みが一向に改善せずカロナール錠500を日に三回服用するようにとあった。
92歳なれば膝や腰が痛くても「ご年齢相応です」とドクターは触れも診もしないとご不満だ。

庭の沈丁花の赤い小花を母と眺めた。「もっと手前に植えたらいい匂いするのに。」
母は「これからもっと大きくなってこっちまで来るからここでよかでしょ。」と返した。

弥生三月は私の誕生月、早春の日差しを浴び沈丁花香り立つ、還暦間近となる。