昨日、仕事から帰宅。ポストに届いたもの全部をさらって愛犬が待つ部屋に入った。
私宛の手紙が二通あった。筆跡から長女と妹からの手紙だと直ぐにわかった。
妹からは写真が、長女からはきれいな便箋一枚に近況がしたためてあった。
メールも良いが手書きの手紙は違った嬉しさがある。長女の手紙にはライラックの
切手が貼られていた。春から夏の札幌の街はライラックの花と香りに包まれるという。
春が見えない雪ばかりの三月、四月はどうしたものかと娘の心の内を案じた。
GW頃に会社の研修で東京に来たが、街の新緑がやたら目につくのよ、と言った。
暖かくなれば気持ちも外に向くだろうと思ったが、そこで初めて暮らす人にとっては
先の見えない鉛色の空と雪景色は、時に深いため息だったのかも知れない。
『昨日は本当に埼玉に帰りたいと思ったよ』ってメールをもらった時は切なかった。
『いつでも帰っておいでよ』と返す甘い母だが、娘の性格からしてこのタイミングで
辞めて帰ってくるなどの選択が無い事は分かっていた。
まったりとした文面から春の暖かさによって気持ちほぐれる長女の嬉しさが伝わる。
お手紙を書いて見ようかって思う気持ちが春なのだ。笑顔が増えたかも知れない。
出盛りのアメリカンチェリーが佐藤錦に変わる六月の下旬、長女の誕生日がやってくる。
梅雨の晴れ間の抜ける青空がどこまでも広がる五月のみそか、明日はもう水無月である。
私宛の手紙が二通あった。筆跡から長女と妹からの手紙だと直ぐにわかった。
妹からは写真が、長女からはきれいな便箋一枚に近況がしたためてあった。
メールも良いが手書きの手紙は違った嬉しさがある。長女の手紙にはライラックの
切手が貼られていた。春から夏の札幌の街はライラックの花と香りに包まれるという。
春が見えない雪ばかりの三月、四月はどうしたものかと娘の心の内を案じた。
GW頃に会社の研修で東京に来たが、街の新緑がやたら目につくのよ、と言った。
暖かくなれば気持ちも外に向くだろうと思ったが、そこで初めて暮らす人にとっては
先の見えない鉛色の空と雪景色は、時に深いため息だったのかも知れない。
『昨日は本当に埼玉に帰りたいと思ったよ』ってメールをもらった時は切なかった。
『いつでも帰っておいでよ』と返す甘い母だが、娘の性格からしてこのタイミングで
辞めて帰ってくるなどの選択が無い事は分かっていた。
まったりとした文面から春の暖かさによって気持ちほぐれる長女の嬉しさが伝わる。
お手紙を書いて見ようかって思う気持ちが春なのだ。笑顔が増えたかも知れない。
出盛りのアメリカンチェリーが佐藤錦に変わる六月の下旬、長女の誕生日がやってくる。
梅雨の晴れ間の抜ける青空がどこまでも広がる五月のみそか、明日はもう水無月である。