piano class emi.i.

いいピアノを弾きたい

レッスン納めと「シューマンの指」

2010年12月28日 | 音楽教室
今年のレッスンが終わりました。
新しい生徒さんたちが、ここ数ヶ月の間にめきめきと弾けるようになっていく様を確認しては ちいさな感動をいただいた。
指が動くようになったとか、何かの曲が弾けたから嬉しかったのではなくて、小さなこどもたちが自分の目で楽譜を読んでこの音符が何の音なのかを考え、使う指を選び、音の長さも数えながら弾く、ということに何か確信を得た思いでした。
これは難しそうでとても弾けない!と怖じ気ずく楽譜も右手だけ、左手だけ、両手になったら4小節だけ、というふうに根気よく積み重ねて、その結果最後まで弾けた時の喜びも大きい。こつこつがんばったね。

中級以上の人たちは 曲が大きくなるにつれ たくさんの複雑な音符をすべて弾く事に没頭する時間が多くなり 大事な音とそれを引き立てる音に分けていくセンスとそれを可能にする技術を考えてきました。

こどもたちが「小さな音を出すのがむずかしい。」と云ったりすると、うれしい。
曲の中で いやな場所から練習すること。
なんとか弾けるようになったら この曲を指揮者になった気分で振ってみること。
生徒さんのピアノのだめだしをしながら 私はたくさん勉強させてもらいました。
実り多き一年だったと思います。
ありがとうございました。

ピアニストとして何が弾きたいか?
「詩人の恋」のピアノ。
いつから神様が仕組んでいたのか シューマン生誕200年の今年その夢が実現しました。

こころのどこかで そっとでもいつの時も願っていると そのチャンスをつかむことができるのかと終わってみて不思議な感覚です。
その延長で先日誕生日プレゼントに友人からもらった奥泉 光著作の「シューマンの指」前半のシューマンのピアノ曲についての描写は100%共感した。
どの部分も共鳴した。
ショパン好きの人のこと、幻想曲のこと。曲にことばが重なって そうだ。それでいいんですよね。と相づちをうちながら読むときは しあわせでした。後半事件が起きてから 一気に読むスピードが落ちていますが、今年中には読み終えます。

短い冬休みのあと、8回ほどのレッスンで発表会です。
私もいい加減弾く曲を決めなくてはいけません。後半の演奏者の曲は かなりなもの。そこで負けじと競うか、どうか。
ちょっと大人になろうかなあ(笑)

このブログを読んでくださったみなさま おつきあい ありがとうございました。