intoxicated life

『戦うやだもん』がお送りする、画日記とエッセイの広場。最近はライブレビュー中心です。

羨望

2005-04-21 | ライフサイクル
20歳を過ぎた春、周りに生きるみんながどんどん変わっていくそのスピードに、焦りを覚えた。


ギターに今ある自分を投影し全身全霊で奏でる友人、「これでもか」といわんばかりに舐めるようなベースラインを導くこれまた友人、死してなおその面影をうちの母親にさえ思い起こさせるフォーク歌手。

3年のこの時期から卒論テーマを決め(つけられ)奮闘を始めるタフガイ、休みのごとに一人で世界中を歩き続ける愛すべき猫、ある分野・範疇における日本の最前線をすでに歩み始めた20歳の先生。みんな、どうしたらそんなにたくましくなれるの。



ある年上の女性には他とは違ったちょっとした心遣いがある。先日、喫茶店でふと話していたとき、こう言っていた。「例えば自分が相手にお話を聞いたとき、あるいは向こうから話しかけられたとき、自分の話だけしてこっちに聞き返してこないことって、仲イイ友達とかでもよくあるよね。別にそれにどうこう言うつもりはないんだけど、ちょっと気付いて欲しいっていうか、そーいうのに気付ける人ってタイセツよ」ホントにそう思うよ。うん。

ある教え子は、17歳という日々を(女子高で色気はないが)謳歌している。××委員長、といった学校行事などの責任者を歴任し、父親のことについて書いた作文で表彰され、けっして「勉強」ができる器用さはないがとてもまっすぐで健康的だ。夢についても思慮深くなりつつもしっかりと芯を保って生きている。


教科書ではわからないものを教わるのが人との関係だ。人間教育といっていいのかも。友達はもちろん親、子供、世界の果てで道を尋ねた人、誰からも善かれ悪しかれ何かを得ることはできる。そんなみなさんを見ていると、涙は出ないけどどうしようもなくなるときがあるのです。


バイトのある同僚に、挨拶を一言交わしただけで「カゼひいたでしょ」といわれた。三年来の付き合いになるが、こういう人と知り合えたことをおおげさに幸せに思うことに決めたので。