新・桜部屋

主に伝統芸能観劇記。
その他鑑賞日記

A,ワイエス展 オルソン・ハウスの物語

2010-12-15 00:21:34 | みもの
於;埼玉県立近代美術館 (2010年11月28日)

ドローイングと水彩による習作が中心の展覧会でした。ワイエスの目によって切り取られた情景が物語りを帯びてくる,
その課程がじっくり見て取れました。
黒を多用する独特の水彩画面を眺めていると,闇の中から形象を彫りだしてきているようにも見え,
鉛筆でのクロッキーを眺めていると白い紙にこぼしたインクが目の前の形をなぞり出してきているように見えるのです。
闇と空白という相対する存在からの出現。
不思議な感覚に興奮させられました。