新・桜部屋

主に伝統芸能観劇記。
その他鑑賞日記

13番目の物語(上・下) ダイアン・セッターフィールド著 2008年8月刊・NHK出版

2009-02-03 00:13:21 | よみもの
手にとって「物語を読んでいる」幸せを感じるサイズで、落ち着いた色目で装幀してある本でした。
謎に満ちたベストセラー作家の語る怪しく悲しい物語。語りの合間に現実に引き戻されるという構成はありがちなのですが、
過去の物語が現実と繋がり全てが一つの流れになっていく迫力には、あらためて本を読むことのステキさを感じさせられました。
読書の最中に目で入った活字情報が鮮やかな視覚情報に変換されることがあります。この本はまさにその優れた変換装置でした。
・・・だってだって双子の物語なんだもの・・・。

蝋梅;Chimonanthus praecox

2009-02-03 00:08:50 | 今様草木名彙
少し前に「どうかしてる」くらいにこの花の香りが好きでした。
冬枯れの中に紙細工のように透き通った黄色。同じ時期に咲く水仙を足下に従えて香る蝋梅。
らふばい、唐梅、南京梅、九英梅、奇友。
おセンチメンタリストでイタかった、少々若い頃を思い出して地団駄を踏みたくなる花でもあります。