旅のウンチク

旅行会社の人間が描く、旅するうえでの役に立つ知識や役に立たない知識など。

旅の荷造り1

2013年11月25日 | 旅のノウハウ
 荷物をどうするかは旅に出る際に大いに頭を悩ます問題であることが多いと思います。スーパーカブで旅するタイ北部のように移動手段の積載能力の都合上、相当荷物を小さくまとめ無ければならない場合はもちろんですが、現地係員や添乗員が着いて、観光バスが空港まで迎えに来ているような旅行の場合でも荷物が多いとホテルをチェックアウトする際の荷造りが憂鬱にもなりますし、忘れ物をする事も多くなります。

 過去にも旅のウンチクでは度々荷物の話題に触れてきましたが、久しぶりにもう一度書いてみようと思います。

 私はとても気が小さい人間なので、旅行前になると荷物の準備が気になって仕方がありません。ここ20年ほどは添乗員としての渡航ですから、忘れ物はヤバい場合も多いわけです。そんなことから、旅行出発前になると”空港でお客さんを集合させて搭乗手続きをしようとしたらパスポートを忘れたことに気がついた”とか、”オフロードファンライド初日に、モトクロスブーツを忘れたことに気がついた”といった夢を見てうなされる日々が続きます。

 こんな事では精神衛生上良くないので、ここ数年は出発の10日前位から”荷物リスト”を作成するようにしています。5x3サイズ、方眼の情報カードを立てに使って、持って行く物と数量を書き並べて行きます。小さい情報カードを使うのは、後で”あれも持って行こう”とか”あれは要らないか”と思った時にすぐに書き直せるように普段持ち歩いている手帳に挿んでおくことができるからです。

 人によっては手帳を持ち歩く習慣が無いでしょうから、その場合は携帯電話のメモ機能でリストを作るようなやり方の方が向いているかもしれません。

 ちょっと小学校や中学校の頃の修学旅行を思い起こさせられて、一応”旅のプロ”として仕事をしている身としては少し気恥ずかしいですが、心の安定とは変えられませんから。

 リストには”パスポート”や”eチケット”や”お金”など当たり前なものもどんどん書いていきます。いや、作成した初日はまず当たり前なものをリストアップする事から始める事が殆どです。

 Tシャツや靴下や下着など複数持って行く物については数量をつけてリスト化していきます。そして時々、その数量が適正かどうかも検討して出発日までの間に修正を加えていきます。

 もし本当に旅の荷物について真剣に検討しようとする場合、それぞれの荷物をなぜ持って行くのか、どうしてその数量が必要なのかを1点1点について言葉にして説明してみるのがお勧めです。

 たとえば私の場合、持って行くTシャツの数は基本的に2着です。来ていく物を含めて3着ですが、これは毎日洗濯する前提で、洗濯して、1晩で乾かなかった場合に備えての合計3着です。それでも乾かなかった場合は生乾きの物の中から一番乾いているものを着て体温で乾かすか、洗濯を1日休んで2日連続同じものを着て洗ったものが乾くのを待つという作戦です。

 持って行くかどうか迷った物は”持って行かない”が荷物を上手くまとめている人が皆声を揃える意見です。迷ったものは”あった方が便利”程度の物でしょうし、現地で”やっぱりあった方が良かった”と思ったら”現地で買えば良い”と割り切るのがポイントです。

 帰国して荷物を開けた時に”結局使わなかった”というものが出てこない方向へ少しずつ修正を加えて行けば荷造りも、現地での荷造りも楽になります。”持ってきたはずなんだけれどどこに入れたっけ?”と荷物をひっくり返す頻度も減らすことができます。


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