旅のウンチク

旅行会社の人間が描く、旅するうえでの役に立つ知識や役に立たない知識など。

第1回タイ&ラオス路線バスの旅-Day6 路線バスの旅じゃ無くなった!

2015年10月14日 | 旅の風景
9月25日

 VIPバスの迎えが7時との事だったので6時起床。洗面を済ませ、荷造りして外のテーブルへ。昨日の夕方、欧米人バックパッカーがたくさんチェックインしてきたからか外のテーブルが2つに増えていました。コーヒーを飲みながら日記をつけていると他の人達も荷造りを済ませて集合。めいめいにコーヒーを頼んだりしてバスを待ちます。

 ところが、ゲストハウスの女将さんから”今日のVIPバスは無くなった。ミニバンを手配したので、そちらでビエンチャンへ行くように”との事。ミニバンは所要時間6時時間、VIPバスだと8時間だから、得したね!というノリですが、この旅のコンセプトからは外れます。路線バスの旅っぽくなくなります。それに、VIPバスは昼食付きだったのに、ミニバンだとそれもありません。

 女将さんの手配ミスか、VIPバスが欠航するのか定かではありませんが、まあ、仕方がありません。本当はVIPバスが休憩するたびに乗り込んでくる物売りなどもこの旅の楽しみのうちだったのですが、流れに逆らうのはやめておきましょう。

 真新しハイエースがやってきて、着くなりドライバーは”5分待って”と言ってトイレへ駆け込んでいきました。我々はこの車に一番乗り。ドライバーは、”道路が曲がりくねっているので、前の方の席の方が揺れが少なくて快適だよ”と前の席を進めてくれました。6時間もの時間を狭い空間で過ごすのでドライバーに名前を尋ねて皆さんに紹介します。ドライバーはスーレン氏。皆さんも空気を読んで”スーレン、イェーイ”と盛り上げています。

 数件のゲストハウスを回るうちミニバン内は満員になりました。

 ルアンパバンの町を出て少し走ったところでトイレ休憩。私は飲料水を購入。道路標識を見ると、この距離を6時間では到底走れるはずがない距離表示が出ています。スーレン氏に”6時間じゃ行かないでしょ?”と話しかけると、新しい道ができて、そちらを行くから距離はずっと短いとのこと。結局本当に6時間で着いたのですが....。

 VIPバスほど休憩は取りません。バスはどんどん走ります。お客さんの1人は乗り合わせた韓国人の若者たちとハングル語(勉強したことがあるそうです)で会話を試みますが、思い出すことができず、逆に韓国人の若者の1人(日本語を学んだことがあるそうな)を通して日本語での会話となります。韓国を訪れた時の話などを楽しんでおられました。

 ビューポイントで1度休憩を取っただけでバンは走り続け、昼少し前に昨年、私がVIPバスでも寄った昼食のためのレストランへ。少し早すぎてまだ料理の準備ができておらず、麺類のみ。食事が終りかけたころ、スーレン氏が”バンを乗り換えてもらう事になった”との説明。スーレーン氏のバンは遠回りすることになったから早いバンへの乗り換えとの説明ですが、あまり要領をえません。

 まあ、流れに逆らうほどの事でもなく、バンを乗り換えます。

 元のバンに乗せていた自分の荷物やその周囲に積んであった荷物をチェックすると既にほかのお客さんが降ろしてくれていました。
 
 新しいバンは欧米人バックパッカーのグループをビエンチャンではなくて手前の町へ運びます。この人達が降りたら残りは我々だけ。ここで、元のバンに荷物の1つが置き去りになっていることが発覚。ドライバーに電話で連絡を取ってもらうと、お互いのバンはすぐ近くにいたようで待ち合わせて積み替えに成功しました。

 ふと思いついてドライバーに北バスターミナルではなくて、市内まで乗せてくれないかと尋ねると追加料金で乗せてくれるとのこと。料金は昨年トゥクトゥクでバスターミナルへ行ったより安かったのでそのまま乗せてもらう事にしました。

 昨年はノンカイから入国した足で国境に近い郊外の村へ泊ったため、ビエンチャンの事はよくわかりません。市内を走るバンから外を見ながら地図で現在位置を探します。

 ”ここが大体中心部だよ”と言われたところでバンを降りてドライバーに別れを告げ、現在位置を皆さんと話し合って、とりあえずメコン河沿いに出てみます。そのあたりをぶらぶら歩きながら今夜の宿を探します。

 ドミトリールームを1部屋我々だけで借り切って5人1部屋での宿泊。皆さんを部屋に案内した後は、明日、タイへ抜けるバスの事を調べるために独りでバスターミナルへ向かいました。時刻も要チェックですが、それより、もうKIPは残高が少なく、しかも明日出国なので金額を厳密にチェックしておく必要があります。

 私が調べてきた情報とはバスの料金は随分変わっていて手持のKIPでは足りません。バーツは1000バーツ札。これを両替したら余りすぎます。円は10,000円札。これだとすさまじく余ります。

 一度宿に帰って皆さんに両替のお願い。皆さんの協力で何とか1000バーツを崩してもらって、バスターミナルから戻るときに見かけた両替所へ駈け込んで200バーツ分を両替。これでラオスは出れそうです。

 メコン河沿いには大規模なナイトバザールが出ています。夕食がてらぶらぶら歩いてみたのですが、ここのナイトバザールは市民のための日用品のバザールといったところ。ルアンパバンのようにお土産物屋が立ち並ぶイメージとは違いました。

 残金の少ない私は屋台で軽く夕食と考えていたのですが、ラオス最後の夜はビールをたらふく飲みながら過ごすことになり、バス代を残して残金をすべて払っても私には払いきれず、お客様に立て替えていただく事になってしまったのでありました。


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