旅のウンチク

旅行会社の人間が描く、旅するうえでの役に立つ知識や役に立たない知識など。

旅の荷造り2

2013年11月27日 | 旅のノウハウ
 前回に続いて旅の荷造りについてのお話をもう少し続けましょう。
 
 たとえばあなたが次回の”スーパーカブで旅するタイ北部"への参加を考えていて、なおかつ私が提言する”20リットル位のデイパック1個”に荷物をまとめる事に挑戦する場合などは多分、前回の記事の内容程度の努力では少し足りないかもしれません。ここから更にスリムになるためにはリストアップして持って行くと決めた物の1つ1つを厳選する必要が出てきます。それから、場合によってはライフスタイルを少し変更する必要があるかもしれません。

 旅する際の荷物で一番かさ張るのは間違いなく衣類だと思います。これを少なく済ますのに一番手っ取り早いのは”洗濯する”という事と、”汚さない”という事につきます。
 
 私は過去、旅に出る際にジーンズを履いていて、ズボンの着替えを持っていなかったことがあります。往路の航空機の中で機内食を食べた際に太腿の所に少しこぼしてしまいました。おしぼりなどで拭いて見た目の汚れは取れたのですがその後ずっとジーンズに機内食の”におい”がついたまま旅を続けることになりました。

 それ以来、私は機内食を食べる際には食器と一緒についてくる紙ナプキンを必ず足の上に敷いて、場合によっては毛布を足にかけた上に紙ナプキンを使うという重武装で”汚さない”事に気を使っています。それから、ジーンズのように洗うとなかなか乾かない衣類は旅の衣類からは除外しています。

 洗濯は、コインランドリーやホテルのランドリーサービスを使う手もありますし、浴槽やシャワーで洗ってしまうという手もあります。私は洗濯する服を着たままシャワーを浴びて体を洗う石鹸と同じ石鹸で洗って、脱ぎながらシャワーを終わらせる方法を採用しています。シャワーを浴びる時間があれば必ず洗濯も終わるという”生産性”の高い自慢の方法です。

 最近はTシャツや靴下など、直接肌に着る衣類に”速乾”を謳った商品がアウトドア用品だけでなく日用品としても手に入るようになりました。こういった物はとても旅に向いています。私は旅に持って行く衣類のほとんどは”速乾”を謳った商品で固めています。

 個々の衣類の大きさも最終的に荷物の大きさに大いに影響します。たとえば長袖のTシャツと半袖のTシャツでは当然半袖の方が小さいですし、2着位比べてみると思いのほか差が出ます。

 行先によっては半袖では寒いという事になりますが、氷点下の国へ行くのでなければ”その上に着るもの”で調整できます。直接肌につけるものはできるだけ高い頻度で清潔にしたいものですが、その上の物はあまり洗濯しなくてよいものです。10日程度の旅なら一度も洗わず着っぱなしでもそれほど気にならないのではないでしょうか。特に寒い国ならなおさらですね。


上の写真は私が持っている靴下3種の比較です。一番左は綿の普通の靴下。真中は速乾のスポーツ用靴下、一番右は速乾、メッシュの靴下でほとんどジョギングシューズが足に当たる部分のみをカバーしているタイプ。一番左と一番右では荷物の量に大きな差が出る事が見ただけでもわかると思います。そして、生地が少ない分、右端の靴下が洗った際に乾くのもずっと早いです。当然、旅先へ持って行くのは一番右。少し寒い国の場合は真ん中の靴下を選びます。

 荷物を減らすというのとは少し違うのですが旅先ではポケットの多い衣類が重宝します。いつも身に着けているパスポートなどの貴重品、お金、手帳、カメラなどポケットが多ければ全て衣類に収納してしまう事ができます。私はズボンにはトレッキング用のカーゴパンツ、シャツは熱帯では夏用の作業服、寒い国では登山用のネルシャツを愛用しています。トレッキング用のカーゴパンツは少し撥水性がある物ですが出かける前には撥水スプレーをかけるようにしています。撥水のためというよりも汚れにくくするのが目的です。これらの衣類は荷物ではなく、旅行中常に着用している衣類なので、荷物の量には影響しませんが、ズボンを洗った場合はその間は短パンで我慢するとか、シャツを洗っている間はTシャツだけで過ごすなどの代案を立てておく事も必要です。

 何となく”これも持って行った方が良いかな”等と思いながら荷造りを進めていくとあっという間に荷物は膨れ上がります。なぜ必要なのかをよく考え、この品でよいのかどうかを更によく考えるようにすれば、グッと無駄なく身軽な荷造りが出来上がるはずです。


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