海辺の町から

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裁判官団藤重光

2023-04-16 10:28:02 | 日記

  通年日の出を見ていると太陽が移動していることが分かります


  ライラックの花が咲きました


ETV特集「誰のための司法か~団藤重光最高裁・事件ノート~」という番組を見た。
「大阪国際空港公害訴訟」最高裁判所大法廷判決をめぐるドキュメンタリーでした。
当時最高裁判事だった団藤重光裁判官は刑法学の第一人者で学者出身の裁判官です。

元運輸省航空局担当者とNHK 取材班との会話に
「団藤さんの記録の中にこの裁判の事を書いているノートが見つかった」と伝えると
「だからこう言うことが出てくることは良くないんですよ
最高裁が判決を出してしまえば其れが最終 争いようのない最終なんですよ」
元法務省訟務局担当者は
「守秘義務の関係から出ないですよ普通は これはシュレッツダーにかけて捨てるべきだった」と。

静かな夜を返して欲しいと近隣住民が大阪空港の夜間差し止めを求めた。
彼はその差し止め請求を認めた大阪高裁の判決を支持する立場で
最高裁第一小法廷では原告住民側勝訴の判決が見込まれていたが
当時の最高裁長官の意向で大法廷回付がなされ住民の意見を却下し
一転して差し止め請求も将来にわたる損害賠償請求も退けられたのです。

団藤元裁判官の遺したノートには当時の内幕が記され 独立を保つべきはずの司法にまで
国が介入 赤裸々に綴られた雑記帳「疑わしい時は被告人の利益に」と言う姿勢で
司法の果たすべき役割を問い続けた見応えのある番組だった。