海辺の町から

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無から有を生む

2023-02-27 09:47:39 | 日記

  平穏な日々の始まり


  先日届いた本


読みたかった本が手元に届いた。
加賀乙彦の「宣告」死刑制度の残る日本 被害者側の立場にたてば極刑はごく自然な気持ちだと思う。
著者は精神科医であり拘置所に通い死刑囚と向き合ってきた。
死刑宣告を受けた殺人犯のゼロ番囚 死刑確定者がその時まで過ごす拘置所で 2F独房と知った。
いつお迎えが来るか判らない恐怖の日々を死刑囚と向き合い続けた著者だからの本である。
上中下巻と有るが上巻の途中。
夜中に目が覚めて疲れているのに目が冴える。

2月25日
相変わらず魚市場まで付き合う。
漁り火を遠くに望み漆黒の海岸線を走る 行き交う大型保冷車に恐怖を覚える狭い県道。
「行かなくてもいい?」と聞いてみても返事が無い 話し相手に乗り込んでいる。

夫の遠戚が休みを利用して海辺の町にやって来た。空家に一つ灯りが付いて
癒やしと刺激を交換している。

息子と女の子孫がやって来た 翌日はスイミングを終えた男の孫と嫁がやって来た。
息子家族は何時も突然 アタフタしている 孫達は鰺釣りにハマったようだ。
女の子はオキアミを籠に入れ投げ釣りリールも手慣れたもので。
釣り上げた魚を私は外せない リールの扱いも知らない 周りの大人たちは感心して女の子を見ている。
晴れてはいても寒い 手が凍えそうなのに釣りを止めない 早々に退散する私。
女の子と入れ替わり男の子がアサリ堀から帰って鰺釣りをしている。

皆が戻るまで膳を整えお風呂も入れて 後はお刺身が加われば完成。
男の子が魚を捌きたいと 心配しながら見ていると夫か息子が捌くのを見ているのか
出刃包丁と格闘している。三枚おろしを教え手で皮を剥ぎ包丁に刺身を載せて
長皿に並べ 丁寧な仕事をしていた お皿を机に運んで満足感に満ちていた笑顔。

些細なことが孫にとっては大きな成長だろうし 一人前になる過程でもあると。
何にも無い海辺の町には何でもある街中では経験できない自ら考えながら
経験していく何かがある 無から有を生むという。