蛙が気になって
蝶々も気になって
お肉も気になって
定期船の当番になると緊張感から寝過ごすまいとタイマーをセットしている。
タイマーの前に目が覚めるとタイマーを止めもう一寝入りして
気付けば定期船の到着する5~6分前 パジャマの上から服を着込んで
走って走って 間に合った後は平静を装う
私の急いでいる姿が見えたかゆっくりとスピードを落としてくれて
寝坊しましたねって思っているだろうか。
そんな日があって今日は早めに家を出た。
凪の海中は小魚たちが群れ護岸には真牡蠣が何重にも付いていた。
先日の雨が雑草を勢いづかせ大きい物では人の背丈を越え
シマキを受けながら子孫を残すため根を張って耐えている。
海の向こうは広い世界と繋がっているのだ。
野望を抱いて海の向こうに行こうとしていたとき
あなたの考えは甘すぎると 姉の一言で諦めた。
全てが中途半端な人生を歩んできたものだと
老いて尚くすぶり続ける何かを消しきれずにいる。