ドバイ駐在員ノート

一人の中年会社員が、アラブ首長国連邦ドバイで駐在事務所を立ち上げて行く過程で体験し、考えたことの記録。(写真はイメージ)

ハラール

2007年11月13日 00時00分20秒 | 文化・宗教
今回の一時帰国の主目的は、都内のホテルで開かれる国際会議に出席することだ。UAEにおける取引先も出席することになっていて、そうなると心配しなければならないのは食事のことだ。

会場のホテルは、国際会議の数をこなしているに違いなく、ランチビュッフェでも、肉料理には豚、牛、鳥の表示がしてある。ムスリムは豚が駄目だし、ヒンズー教徒は牛を食べられないのを知っているからだろう。

だが、取引先のアラブ人に、ポークと書いてある料理を避けて食べてと言ったところ、他の肉も食べないと言う。すっかり忘れていたが、そういえば、ムスリムは、(詳しくは理解していないが)一定のやり方で殺した動物の肉(これをハラールという)しか食べないのだった。忘れていたのは、ドバイで売られている肉は、ムスリムが口にすることがない豚を除き、基本的にはハラールだから、一々ハラールかどうかを意識しないからだろう。

結局、取引先が食べられたのは、デザートの他には、サラダにエビピラフ、寿司くらいだった。

あらかじめムスリムが参加することはわかっていたのだから、もう少し配慮すればよかったのかもしれない。だが、そもそもハラールの料理を出してくれるホテルなんてあるのだろうか。東京がムスリムにとって住みにくい都市であることを、再認識した。

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