ドバイ駐在員ノート

一人の中年会社員が、アラブ首長国連邦ドバイで駐在事務所を立ち上げて行く過程で体験し、考えたことの記録。(写真はイメージ)

食料品価格の固定

2008年07月10日 23時53分43秒 | 暮らす
7月になってからのことだ。モール・オブ・ジ・エミレーツのカルフールの入り口に、写真のような立て看板が現れた。ここには2008年末までの基本食料品の価格が記されている。

洞爺湖サミットでは、温室効果ガスの削減ばかりに関心が集まり、印象は薄いが、食料品価格の世界的高騰も一つの議題だった。UAEでもご他聞に漏れず、昨年から今年にかけての食料品価格はうなぎのぼりを続けた。その対策として、UAEの政府が考え出したのが、食料品価格の固定だった。経済省が大手スーパーと覚書を結び、基本的な食料品の価格を2007年の水準に据え置くことを約束させた。もっとも、覚書が結ばれたのはかなり前で、なぜ今頃になってこういう看板が現れたのかは不明だ。

覚書を結んだスーパーは、ルル、ユニオン・コープ、そしてカルフール。価格の固定以外の覚書の内容は明らかにされていないが、市場原理を無視した価格設定が可能になるのは、政府からスーパーに対して補助金などなんらかの優遇措置があるとみるのが自然だ。だが、私を含め消費者は、まとまった食料品の買出しはこれらのスーパーに行こうという気になるから、固定価格の食料品以外の商品の売り上げも増えて全体で帳尻が合ってくる可能性もある。

対象となった食料品の内、私が日頃買うのは卵と牛乳くらい。日本では8月から卵が値上がりして10個330円になるというニュースを読んだ。カルフールではLサイズが30個で16ディルハムということは、10個あたり約160円、日本の約2分の1だ。牛乳も1リットル3.5ディルハムは約100円。これも日本よりかなり安い。

これだけで判断するのは早計だが、自炊を前提にする限り、ドバイでの食費は日本に比べて意外に安い気がしている。

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