既に随分と前の話しみたいな気がしますが、Kanother的には怪我により松葉杖を必要としてた頃があったんでした。で、久しぶりにそんな頃のことを思い出したので、今日はそのお話しを。
エスカレーター、皆さん乗りますよね?そん時、どっち側に立ちますか?左側?それとも右側?
世間的には関西は右側、関東は左側に立つのがマナーであり、急いでいるヒトを優先させる為に逆サイドを空けておくのが常識である、みたいな説が流布しております。おりますが、それは果たしてホントでしょうか?
エレベーターやエスカレーターは、バリアフリー実現には必須な機器だと言われております。階段って杖だとしんどいし、車椅子だとそもそもムリですからね。で、車椅子ではエスカレーターも乗りづらいので、エスカレーターのバリアフリー的意義は、専ら杖を要するか、要さないまでも足が不自由だったりするヒト向けの利便であると言うことになります。このうち杖を要するヒト。これがKanother的経験に基づく、今日のテーマです。
杖が必要なヒトのうち、両松葉でなく杖一本で歩いているヒト。右手に杖を持ってるヒトも左手に杖を持ってるヒトもいますが、これ別に気分で日に依って好きな方に杖を持ち代えているワケではなく、必然性があっていずれかに持っているワケです。
その必然性とは何かと言えば、当たり前ながら歩行補助のため。足が不自由なので、それを補助するために杖を持ってるんで、Kanother的経験から言うと、それは不自由な方の足の反対の手に杖を持ちます。
したがって、エスカレーターに乗る時には、空いている方の手、つまり足が不自由なサイドに手摺りがある側へ乗りたいのです。右足が不自由ならエスカレーターの右側へ、左足が不自由なら左側へ乗りたいのです。
Kanotherはたまたま怪我した足が左足で、且つ関東に居住していたので、所謂「エスカレーターのマナー」に反することなく済んだワケですが、もし怪我をしたのが右足だったら?エスカレーターに乗るたびに所謂「マナー違反」を犯さざるを得なかったということになります。エスカレーターに乗りづらいですねぇ、これでは。
実際、右足が悪くてエスカレーター右側に乗ってる時に、左側を歩いて上がる人に擦れ違いざま舌打ちされたり、振り返って睨まれたりしたってな話しも聞いたことがあります。ここまで来るとマナーがなってないのはどっちや?てなことですわ。
ここで「エスカレーターではどちらかの側を空けておくのがマナー」って、そもそもホント?てな命題に立ち返るわけですが、雑居ビル界隈の最寄り地下鉄駅のエスカレーターには、以下のような掲示がされておりますんですよ。
『
エスカレーター内の歩行は思わぬ事故のもとになるのでご注意ください』
ね?要するに、鉄道会社的にはエスカレーターを歩いて上がることを推奨してないどころか、むしろ無闇に歩かんように注意喚起しとるワケです。したがって、右に立つとか左に立つとかってなマナーは完全な間違いで、エスカレーターのバリアフリー的意義を鑑みても「エスカレーターは歩かない」がマナーと言えるワケですよ。
ちなみに
日本エレベータ協会も、エスカレーター内の
歩行禁止を呼びかけております。ユーザーサイド&メーカーサイドがともに、歩かないで欲しいと言うてるっちうことなんです。
これをお読みの皆さんも、エスカレーター内では歩かず、どうしてもお急ぎの際には何とぞ、階段をご利用下さいね。Kanotherからのお願いでした。