羊蹄学園大学社会学部講義集

北の大地に突如としてできた架空の大学。
かつてないテーマで綴る社会学とは?

喜茂具理佐の沖縄論第13回~創価学会の沖縄席捲(2)~

2005-09-26 09:39:07 | 沖縄論第3章
(2、沖縄の信仰)
ひきつづきこんにちは。

まずは恒例の諸連絡から。
今回が初めてという人は、最初のオリエンテーションを読んでから、この講義に臨んでください。

それから前の時間にも言いましたが、強力に聴講生を一人でも多く増やすべくここをクリックして、このブログの存在を高めてやってください。
伏してお願いします。

あぁ…それから、コメント欄で書き込みをいただいています。
これについてはブログの反応を見る上でも役立っており、感謝しています。
なお、書き込みの文面が長くなるようでしたらメールでも構いません。
dohkun@mail.goo.ne.jpまで、送ってください。

では、はじめます。
前回は新しい章に入るにあたっての私の感慨を述べてみました。
ということで今回はいよいよ創価学会について…としたいのですが、その前提として、非常に大雑把ではありますが、この時間では沖縄の信仰を取り上げていこうと思います。

ちなみにこれからこの時間で話していくことはあくまで概略で、相当不足していることがあると思います。
しかしそれでも本土とは違う、独特の文化を持つ沖縄の一端が宗教の面においても見受けられます。
先祖伝来の傾向が強い土地柄であるため、それを宗教にも取り込んでいるというところがまずそうです。
たとえば、トートーメという位牌を門中…門中というのは一族の単位のことですが…で代々継承し、祈りの対象として拝むのもそのひとつでしょう。
また旧暦をベースに神人…カミンチュと呼ばれていますが、その人たちが中心となって祭事が行われ、霊媒師のユタが人々の悩みを聞き、占いごとをしたりします。
このユタの力によって、先祖の供養が十分に行き届いているかを確認したりもします。また自分の悩みの解決を願うことを“ユタを買う”といいます。
他方、石垣島など八重山地方は、沖縄の中でも民俗学的に独自の文化が残っていて、伝統芸能や祭りが特に盛んな地域と言われています。
中でも“アカマタ”と呼ばれる来訪神信仰の祭りがあり、そこでは海の彼方にあるニライカナイ…理想の地とでも言いますか…そこから稲の豊作をもたらす神がやってくると信じられていました。
またこの儀式は地元の人間だけが参加することができ、そこでの出来事は村以外の人間に語ってはいけないとされていました。

外来からの宗教はというと、たとえば仏教は本土から、中世の頃に中継貿易の全盛とともに流入してきましたが、そのほとんどが禅宗であり、また琉球王国の王族など支配層の信仰にとどまりました。
民衆には民衆の土着の信仰があったから、というのがその原因のようです。

このような歴史の末、戦後の復興期に、当時はまだ本土の新興宗教団体に過ぎなかった創価学会の教えが流入してきました。
それは沖縄の人々にしてみれば異質なヤマト神であり、信仰としてなじまないはずであったわけですが…この先の話は次の講義にしましょう。

では、次回も乞うご期待。


最新の画像もっと見る