(陸別の事情)
こんにちは西日暮里です。
前回は「陸別の位置」ということで、陸別のお話をしました。
この陸別の位置は陸別自身に、そして銀河線全体に何をもたらしてきたのでしょうか。
今日はこの講義ならではの視点で迫ります。
陸別には高校がありません。
しかしながら中学生の多くは、公立高校の進学を目指します。
彼らの多くは隣町の足寄高校に通います。
しかし…足寄高校はあくまで進学校ではありません。
では学力の高い中学生はどうするのか。
帯広や北見の高校に通うのです。
従来は大半が北見の高校なら銀河線、
帯広の高校なら下宿生活でした。
前回紹介した陸別からの通学列車のダイヤを見れば明らかでしょう。
ところが…進学校に通うのはまだいいとして、進学校に通えるようにするにはどうしたらいいのでしょう。
そう…高校入試の問題が横たわります。
陸別はご存知のように十勝学区に属します。
ということで、帯広と一緒。
しかしながら遠い、アクセスが悪い。
北見は帯広よりは近い。
しかし網走学区。
定員枠が狭まります。
…要するに受験に際して陸別の中学生は陸別に居住しているというだけで不利になるのです。
しかも!中学校以外の私的教育機関がない。
情報も乏しい。
じゃあどうするか。
答えはひとつ。
北見の学習塾に通うしかない。
ところが…学習塾というのは学校が終わった後に通うもの。
ということは、学校が終わった後、夕方から夜にかけて通うのか。
帰りは深夜になりそうだけど…などと考えたあなた!
違うんですよ。
北見の駅前にある、大手学習塾「北見練成会」。
この塾にはこんなコースがあります。
「土曜クラス」
定番として塾というのは週何度か通い、各教科をお勉強するもの。
しかし陸別の子は北見まで通うわけだから無理。
ということで、土曜日の2時から8時まで一気に1週間分の塾のお勉強をするわけです。
「土曜クラス」とはそういうコース…まるで陸別の中学生のために存在するようなコースです。
なぜなら陸別の子は、進学校を目指す場合、通信添削などを除けばこれしか選択肢がないからです。
…他の銀河線を書いたブログや評論、レポートには必ず陸別のことが記載されています。
銀河線しか交通機関のなかった町です。
銀河線への思いは強く、存在価値が高かったし、川上駅のような秘境駅もある。
また、銀河線の沿線は、北海道東部の内陸で山に囲まれたところであるため、冬は陸別を中心に日本一の寒さとなりますが、夏は逆に北海道とは思えないくらいの酷暑(気温30度突破する日も多い)となり、一年の日照時間も日本有数の長さで好天となる日が多いとされています。
そんな独特の気候や風土の象徴でもありました。
何より廃止の声が高まったとき、反対運動が町長を筆頭に一番強かったのは陸別ですし、今なお動態保存すべく町あげて動いています。
そんな陸別です。
廃止となれば通院のお年寄り、通学の高校生が不便になるでしょう、という指摘はもちろんその通り。
否、乗り換えなしで帯広まで行きやすくなったという声もありますが、その一方で定期代は高くなっているとの指摘もあります。
それもその通り。
しかし!しかしです。
そんな苦境や辛酸は、高校生になる前から場合によっては味わうのです。
…ということをなぜ銀河線を偉そうに批評したり思いをいたしている人々はピックアップしないのでしょう。
もしくはできないのでしょうか。
考えても見てください。
中学時代から義務教育の時代から保護者は教育にひどい出費を余儀なくされるのです。
このような地域の現実を目にしないで、何が「銀河線がなくなって大変だ」ですか!
私がこうして銀河線の講義を始めたひとつの理由は、この問題へのこうした掘り下げの不足が右を向いても左を向いてもあったため、我慢ならなかったからです。
銀河線を愛好?ちゃんちゃらおかしいですわ。
…話が横道にそれましたが…
要するに!
あの牧歌的な沿線風景の影でこうした現実が横たわっていたこと、そして銀河線廃止バス転換の今、その現実はますます厳しいものになること、ここを私は言いたいわけです。
また、この話があったからこそ、「オリエンテーション」で私は皆さんに予習することをお願いしたのです。
今からでも遅くはありません。
今回紹介した「練成会」という塾については、こちらで今一度お勉強し、この講義の理解を深めてください。
さぁ!ここからです。
ここからこの講義はさらにさらに深まっていきます。
皆様どうかお付き合いのほどを。
そしてこの講義集を喧伝宣伝していただきますよう…
次回からは銀河線の歴史軌跡についてふれていきます。
それでは西日暮里でした。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
初めての人は→オリエンテーション
この講義の存在を高めてください→人気ブログランキング
こんにちは西日暮里です。
前回は「陸別の位置」ということで、陸別のお話をしました。
この陸別の位置は陸別自身に、そして銀河線全体に何をもたらしてきたのでしょうか。
今日はこの講義ならではの視点で迫ります。
陸別には高校がありません。
しかしながら中学生の多くは、公立高校の進学を目指します。
彼らの多くは隣町の足寄高校に通います。
しかし…足寄高校はあくまで進学校ではありません。
では学力の高い中学生はどうするのか。
帯広や北見の高校に通うのです。
従来は大半が北見の高校なら銀河線、
帯広の高校なら下宿生活でした。
前回紹介した陸別からの通学列車のダイヤを見れば明らかでしょう。
ところが…進学校に通うのはまだいいとして、進学校に通えるようにするにはどうしたらいいのでしょう。
そう…高校入試の問題が横たわります。
陸別はご存知のように十勝学区に属します。
ということで、帯広と一緒。
しかしながら遠い、アクセスが悪い。
北見は帯広よりは近い。
しかし網走学区。
定員枠が狭まります。
…要するに受験に際して陸別の中学生は陸別に居住しているというだけで不利になるのです。
しかも!中学校以外の私的教育機関がない。
情報も乏しい。
じゃあどうするか。
答えはひとつ。
北見の学習塾に通うしかない。
ところが…学習塾というのは学校が終わった後に通うもの。
ということは、学校が終わった後、夕方から夜にかけて通うのか。
帰りは深夜になりそうだけど…などと考えたあなた!
違うんですよ。
北見の駅前にある、大手学習塾「北見練成会」。
この塾にはこんなコースがあります。
「土曜クラス」
定番として塾というのは週何度か通い、各教科をお勉強するもの。
しかし陸別の子は北見まで通うわけだから無理。
ということで、土曜日の2時から8時まで一気に1週間分の塾のお勉強をするわけです。
「土曜クラス」とはそういうコース…まるで陸別の中学生のために存在するようなコースです。
なぜなら陸別の子は、進学校を目指す場合、通信添削などを除けばこれしか選択肢がないからです。
…他の銀河線を書いたブログや評論、レポートには必ず陸別のことが記載されています。
銀河線しか交通機関のなかった町です。
銀河線への思いは強く、存在価値が高かったし、川上駅のような秘境駅もある。
また、銀河線の沿線は、北海道東部の内陸で山に囲まれたところであるため、冬は陸別を中心に日本一の寒さとなりますが、夏は逆に北海道とは思えないくらいの酷暑(気温30度突破する日も多い)となり、一年の日照時間も日本有数の長さで好天となる日が多いとされています。
そんな独特の気候や風土の象徴でもありました。
何より廃止の声が高まったとき、反対運動が町長を筆頭に一番強かったのは陸別ですし、今なお動態保存すべく町あげて動いています。
そんな陸別です。
廃止となれば通院のお年寄り、通学の高校生が不便になるでしょう、という指摘はもちろんその通り。
否、乗り換えなしで帯広まで行きやすくなったという声もありますが、その一方で定期代は高くなっているとの指摘もあります。
それもその通り。
しかし!しかしです。
そんな苦境や辛酸は、高校生になる前から場合によっては味わうのです。
…ということをなぜ銀河線を偉そうに批評したり思いをいたしている人々はピックアップしないのでしょう。
もしくはできないのでしょうか。
考えても見てください。
中学時代から義務教育の時代から保護者は教育にひどい出費を余儀なくされるのです。
このような地域の現実を目にしないで、何が「銀河線がなくなって大変だ」ですか!
私がこうして銀河線の講義を始めたひとつの理由は、この問題へのこうした掘り下げの不足が右を向いても左を向いてもあったため、我慢ならなかったからです。
銀河線を愛好?ちゃんちゃらおかしいですわ。
…話が横道にそれましたが…
要するに!
あの牧歌的な沿線風景の影でこうした現実が横たわっていたこと、そして銀河線廃止バス転換の今、その現実はますます厳しいものになること、ここを私は言いたいわけです。
また、この話があったからこそ、「オリエンテーション」で私は皆さんに予習することをお願いしたのです。
今からでも遅くはありません。
今回紹介した「練成会」という塾については、こちらで今一度お勉強し、この講義の理解を深めてください。
さぁ!ここからです。
ここからこの講義はさらにさらに深まっていきます。
皆様どうかお付き合いのほどを。
そしてこの講義集を喧伝宣伝していただきますよう…
次回からは銀河線の歴史軌跡についてふれていきます。
それでは西日暮里でした。
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