羊蹄学園大学社会学部講義集

北の大地に突如としてできた架空の大学。
かつてないテーマで綴る社会学とは?

教育遊戯・第25回~模試~

2009-02-23 10:46:44 | 教育遊戯
こんにちは。

「さなる」が先陣きって、愛知と静岡の公立高校入試テレビ解答速報の告知を始めました。
例年より陣容が若いような気がします。
この後、秀英が静岡で、進学会が北海道で告知を始めるでしょう。

さて…
ひとまず前回で話の区切りがついたのですが、ここからは別視点から塾業界を考えたいと思います。
で、何がテーマかというと…私としては、どうしてもどうしても言いたいことがあって、ここから数回、模擬試験について展開していこうと思います。

とはいえ、どこから話していきますか…

さて…大阪の橋下徹知事が就任一年を迎え、ここまでの功績やら支持率が改めてクローズアップされ、財政も黒字化と報道されています。
ですが、これについては個人的には納得できないことが多いのですよ。
なぜか、についてはいちいち語るとキリがないので、ここでは教育との関連に絞って二点、語っていきます。

まずは、公立小中学校での携帯持ち込み禁止。
これは実は私は評価していいと思っています。どうしても携帯を持たせたい保護者がいるなら「安心だフォン」的なものにすりゃあいいんです。
但し、こんなことをわざわざ知事が言わなきゃならない、という現実が横たわっているのは事実で、私はこのことを評価と同時に嘆きをおぼえます。

で、もう一点。
全国学力テストの件です。
これについては、私がとうとうと述べる前に、大阪のある保護者の日記を見つけたので紹介したいと思います。

わが家は「共働き」ですので、平日日中の子どもの用事は夫婦がそれぞれ分担することになっており、今回は私の番。しかも、今回の家庭訪問はどうしても親から学校に深くお話しておきたい重要な問題がありました。それは明日行われる予定の「全国学力テスト」のことです。

この「学力テスト」が、子どもたちの成長に役立たないばかりか、家庭状況などの個人情報まで含めて「NTTデータ」などの民間企業に丸投げするものであることに厳しい批判が高まってきました。京都では「全国学力テストは個人情報保護法などに違反する」として、府内の小中学生9人が4月16日、地元教育委員会にテストを実施しないよう求め、京都地裁に仮処分の申し立てまで行っています。

私の娘は今年中学3年生、ちょうどこの対象学年にあたります。私は娘の2年生最後の懇談会にも出向いて当時の担任の先生に「全国学力テスト」に賛成できない旨と、他のご家庭への説明責任を果たすことを求め、校長にもお伝えいただくとともに職員会議などでもご議論いただきたいとお伝えしました。

その後も一切連絡も説明もなかったので、4月に入り、娘が3年生になってから妻が校長先生に電話を入れ、いまだに親には一切説明がないがどうするつもりなのか、親が今回の学力テストに協力しないとの立場から、受けさせなかった場合は、当然「欠席」にはならないと思うがどうなのか、という2点を問い合わせました。校長先生の答えは「学力テストを受けなければ欠席となる」「保護者にはきちんと説明します」とのことでした。

ところが新学期が始まって娘が学校から持ち帰った全国学力テストについての連絡文書はA4のプリント1枚で、「文部科学省が実施するので、協力することにした」というだけのもの…これでは親たちはほとんど何も知らされないままの実施です。娘とも話をし、本人の意向も確認した上で、わが家は受けさせないことにしました。

家庭訪問にお見えになった担任の先生は、私どもから校長先生にお伝えした主旨はよくわかって下さっていて、「受けさせない」という私たちの判断についてはご理解いただいていました。わが家では今回はじめて病気以外で学校を休ませます。「義務教育」という場合の「義務」は、子どもに「学校に行く義務」があるのではありません。親に「子どもを学校に行かせる義務」があるのです。

よくゴールデンウイークなどの旅行で、間に平日が挟まった時に学校を休ませるというご家庭もありますが、わが家ではこれまでそういうことは一切してきませんでした。それは、この「義務教育」ということの重みを何よりも大切に考えてきたからにほかなりません。しかし、今回あえてその「義務」を放棄してでも抗議しなければならない事態がつくりだされてしまったのです。

しかしそういう事態をつくりだしたのはもっぱら文部科学省であり、実施に向かうプロセスと保護者への説明責任という点では、市教育委員会や学校長にも問題ありと言わざるをえません。そういった親としての考えをお伝えし、「欠席扱い」について、私たちは決して了承できないということもはっきり申し上げておきました。(2007年4月23日分より。一部省略)


どうでしょうか。
次回、この日記の正体を明かすところからスタートです。

教育遊戯・番外4~第24回について~

2009-02-21 00:46:05 | 教育遊戯
こんにちは。

急遽の番外編です。

表題からおわかりのように前回の第24回について、です。
えー…講義後、ご覧の通りコメント頂戴しています。

まずは「通りすがり」様、ありがとうございます。
そして、ご指摘の通りです。

こちらが間違っていました!
本当にごめんなさい!

教育をテーマにしておいて…しかし皆様には何とかお許しいただけたら幸いです。
言い訳は…しません。

しかし…東進と縁を切ったのは何故なのでしょう。
あれだけ仲良くやっていたのに…
秀英の高校部(正式には大学受験部)が各地で苦戦しているのは、今までお伝えしてきました。
そこで、従来の大学受験を当て込んだものだけでなく、一部では定期試験や推薦入試を当て込んだ各高校別の授業なるものを展開し、巻き返しを図っています。

そりゃそうでしょうね。
少子化のあおりで大学全入とまで言われている今、大学入試の内容が私立を中心に生き残りをかけて多様化しています。
そこに対応するのに、従来の大上段からの予備校スタイルのみで良いわけがない。

「さなる」も同様でしょう。
よりきめ細かいサービスの提供を考えれば、東進衛星予備校では限界を感じる時がある。
なのにFC加盟だから加盟料を払わなければならない。
また、さなるの構築したネットワークならば、東進の力なんぞ借りなくてもやっていける…そう考えれば今回の縁切りは至極当然なのでしょうな。

但し、「さなる」は過去に自前で高校部を始め、失敗したので東進の手を借りたという経緯があります。はてさて今回は…

ところで!
「縁切り」ということは、第24回の「さなる」と練成会の云々話の説得力が薄まったんじゃないか、と思われるかもしれません。

そこで、こんな話を。
ここからは第24回の続きとしてご覧ください。

…………

5、人と人のつながり
「さなる」と練成会の縁が実はこんなところにも転がっています。
練成会ではエース講師の一人として目される、函館練成会の某理科講師がいます。なぜそんなに評価されているかというと、実は彼は元「さなる」の講師なんですな。
つまり、「さなる」の名物講師の影響を受けた、悪く言えばパクリの授業が評価されていることになる。
現にこの講師は「さなる」の稲毛講師がやる「乾杯」の替え歌を現場で多用、しまいには練成会の社内の集まりで披露、奥山会長が絶賛(ちなみに奥山会長も草創期には教壇に立ち、巨人の星の替え歌を歌っていた模様)…とまぁ、事情を知っている人間からすればコントとしか思えないようなことがあったようです。
一方で「さなる」と練成会の人的なつながりは公的にもあって、例えば「さなる」の東京総本社落成(とはいってもバブル期の遺産を買い取っただけなんだけど)には、当時の小樽練成会塾長の高石勇光氏が足を運んでいます。

6、結局、大は小を呑む必然性
このように「さなる」の二番煎じが評価されていることでもわかるように、会社規模以前に全般的な講師の才覚ですでに両塾で差がついてしまっています(あくまで全部が全部じゃないですよ、立派な講師さんかいることも知ってますよ)。
見方を変えれば…「さなる」OBが立ち上げた夢現塾や開拓塾などがありますが、「練成会」OBで立ち上げた塾にこれと匹敵するものはあるでしょうか。志学会くらいしか思い当たらず、あとはどこかで細々やるとか、函館では細々やっても失敗して一部の人間が土下座して練成会に戻してもらうとか…ねぇ?
挙げ句には、ですよ。
前述の高石氏、小樽の前は函館練成会の初代塾長だったわけで、まぁ社内の最高幹部だったわけですけど、その縁もあり2007年4月の函館市議会議員選挙に出馬したのですが、あえなく次点。
次点とはいえ落選ですよ、落選。しかもただでさえ強い北海道の民主党の中でも最も強い函館の民主党と社民党の推薦候補で、更に函館市長選挙にも出たことのある大物市議の後継なのにも関わらず、ですよ。
これはもう出遅れとか、票割り失敗とかの次元を超えているんじゃないか…ある程度知名度があったわけだし(原因としては練成会のイメージや、もしくは塾そのものが市民権を意外と得られていないなど他にも考えられることは多々ありますが)。
…ということで、何が言いたいかと言うと、人材などの表面、財務という裏面の両面ですでに「大手塾」というくくりに社会的にはいるはずなのに、両塾は差が出てしまっているということです。
とすれば、仮に百歩譲って「さなる」でないにしても「練成会」は早晩、呑み込まれる運命なのではと思うのです。

…………
ということで、間違い部分の代わりになれば、幸いです。

最後にコメント書き込みしてくれた「ガンダム」さん。練成会の方でしょうか、お褒めの言葉ありがとうございます。
今回の内容もなかなか驚くべき内容だったと思いますがどうでしょう。
今後は難しい局面が続くと思います。見極めが難しいとき、私でよければ相談相手に使ってください。

いずれにしてもこの度のことを胸に次回は、「教育遊戯・第25回~模試~」の予定です。
それでは、次回。

教育遊戯・第24回~予想~

2009-02-19 10:46:29 | 教育遊戯
こんにちは。

前回は「さなる」と北海道の過去の縁を語りました。
これがどう未来につながるのか、あくまで私の予想ですが、前回の「さなる」の入社試験と絡めてしたいと思います。

とその前に、さなるの社長のインタビュー記事をご覧ください。

─ 塾業界でもM&Aが常態化しつつありますが、これからも積極的に進められますか。
地域に根ざした塾との協調路線でM&Aを進めていくことが得策です。何の足掛かりもなく九州に進出していたなら、投資額はヒューマンネットワークの株式取得額25億円では到底不可能だったでしょう。現状まで築き上げるのも、10年は要したはずです。


…この部分は、第20回でも掲載しました。
ここでポイントになるのは、新規地域の進出はもうイチからやる気はないということ、あくまで既存塾を自分たちの方に何らかの形で寄せた上で、進出を果たすやり方を考えているということです。

そうなると、です。
仮に「さなる」が北海道進出するとした場合、地元の中堅塾を買うなりなんなりするのでは、と私は思うのです。
では、その中堅塾とはどこか。
あくまで私の勝手な仮説ですが…「練成会」と思うのです。

と聞くと、「練成会」と「さなる」…んな、馬鹿な。と一笑に付されると思うかもしれません。
私も長年地域経済が疲弊した北海道と、尚且つここにきてあれだけの好況だったのに、ここにきて頼みのトヨタの業績悪化で地域経済の停滞が始まった中京圏の両塾が?と可能性の低さを感じます。

しかし可能性がゼロではない、とも私は思うのです。
根拠を挙げていきましょう。

1、練成会の財務状況
元々噂されていることですが、練成会の財務状況は悪いようです。
主力取引先銀行の北海道銀行が、すでに練成会を信用していないのがよい証拠です。
今は故人となりましたが、札幌セミナーの社長の奥山義則氏は部下に生前こんなことを言っていました。
「年商数十億の株式会社なのに道銀はいまだに個人保証人がないと融資してくれない」
…何ともはやです。
とすれば、練成会は何らかの形で再建しなければならない、ところが自力では…となると、他力に頼らないといけない、となるわけです。
言うなれば、曲がり角に差し掛かっているわけです。

2、練成会の状況変化
ところで、練成会にとって、ここ数年の大事件は何か、となるとそれはもう、札幌セミナーの社長の奥山義則氏が2006年7月20日に49歳の若さで急死したことでしょう。
市内の塾関係者を驚かせた、この訃報。当然、通夜、葬儀には沢山の人が参列したようです。
残念ながら私は足を運んでいないのですが…参列した人にその様子を聞いたところ、気になる答えが返ってきました。
「今村さんが随分会場で動いていたな」
今村さんというのは旭川練成会の塾長、いわば旭川本部長で、練成会の広告・CMに必ず出てくる位の次代のホープです。
ご存知のように練成会は兄の奥山英明氏、札幌セミナーは弟の奥山義則氏が経営し、グループを形成していたものの、兄弟仲が悪いのか、両塾は大きく異なった教育システムを組んでおり、人材交流も希薄でした。
ところが、この葬儀で、練成会側の今村氏が動いていたことから…かどうかはわかりませんが、セミナーは練成会と共同路線を歩み始めるようになっています。
これはこれでいいと思います。
このことによってセミナーはより塾に絞った業態になったのですから。
ですが、一体となることで、もし大きい塾が買い取るときに買い取りやすくなった…と考えるのは私だけでしょうか。

3、接着剤は、ある
しかし接点がなければ、M&Aもありません。
ところが、「さなる」も「練成会」も「東進衛星予備校」にFC加盟しているし、「パズル道場」も開校しているなど、教育システムで共通している部分が元々あるのです。
思えば、「さなる」と仲のいい塾、もしくは提携や傘下となった塾は何らかの教育システムで、共通項があるわけで、この点では練成会も同じなのです。

4、地方大手塾の市場として
以前も言ったように、私が取り上げる塾は、大都市圏の受験競争、とりわけ低年齢のお受験対策に血眼になる塾でなく、あくまで公立高校入試が受験競争のメーンとなる地方の塾に主眼を置いています。
「さなる」もそうです。
とすれば、未進出の地域で最も大きな市場はどこでしょう。
そうです、北海道、とりわけ札幌なんです。
しかも、一から立ち上げるのは大変だというのなら、手ごろな塾が転がっている…
銀行が嫌がってる塾かもしれないけど、一方でかなりの生徒数を抱えている…いい買い物だと思うのです。

…と4点、根拠を挙げました。
何回も言いますがこれは私の勝手な予想です。
なので、責任は持てません。

しかし、この予想の根底には、確かに倫理的に無茶苦茶な塾かもしれないけど、塾業界の先頭を走っている塾に、教育後進の北海道に乗り込んでもらいたい、そして革命的に塾業界・教育業界を変えてほしいという、私なりの「さなる」への「願い」があるのです。
それが劇薬だとしても…。

少し手間どりましたが、「さなる」の北海道進出願望を語りました。
と同時に「教育遊戯」が第一部を終えた感じになります。
だからといって、そのまま続けますが。

次回からは、話題を変えて、「模擬試験」をテーマに語っていきます。
それでは、また次回。

教育遊戯・第23回~北上~

2009-02-15 10:46:13 | 教育遊戯
こんにちは。

さぁ、今まで齷齪してきましたが、いよいよ公立高校入試が佳境です。
今年はどんなドラマが待っているのでしょう、そして当日のテレビ解答速報番組はどんな感じになるのでしょう。
いやぁ…戦々恐々です。

さて、前回は「さなる」のアキレス腱について主に語りました。

では「さなる」の動きが北海道に波及しないのか、これが今回のテーマです。

「さなる」はご存知のように北海道と縁がほとんど、ない。これは私とここに集う皆さんとの共通認識だと思います。
但しあくまで「ほとんど」。
以前話したように、「さなる」が誇る教育コンテンツ「See-be」を使用を導入している塾がちらほらとあって、札幌では神谷塾が導入しています。
だからといって、これだけで「さなる」と北海道の縁を語る気はありません。

実は…ご存知でしょうか。
1999年春、「さなる」が愛知に乗り込みそこから大旋風を起こしていた頃、「さなる」の社長である佐藤イサク氏他二名ご一行様が札幌にやってきたことを。
そして市内のホテルを会場に北海道の2000年3月卒業予定の大学生を集め、単独の会社説明会が開催されたことを。
更に…これが後にも先にもない、さなるの札幌での単独の会社説明会だったことを。

しかも、です。
この説明会に参加した当時の学生にインタビュー記録があるんですね、ここに。
ということで、どうぞ。

Q、まず何人程度がまず参加したのか。また、さなる側の出席者は。
A、学生が60人くらいか。さなるからは理事長と人事採用担当の女性、講師の男性の三名だ。

Q、流れはどんな感じか
A、人事の話、理事長の話の後に講師による模擬授業、でそのまま一次試験と二次試験…

Q、突っ込みどころが多そうだが…今の流れに沿って気のついたことを順々に。
A、人事の話は…まずその前に人事が若い女性であることに驚いた。まだ20代と思う。実力があれば若手でも重要ポストが用意されているというが、その通りと思った。内容で印象に残ったのは将来の北海道進出を意識しているという点くらいか。理事長の話は長かったし、声が大きい、くらいで、別に(笑)

Q、で、模擬授業…。
A、大柄で強面のおっさん講師が大声で、模擬授業というよりは生徒への激励なんかを身の上話を交えてしていた。

Q、佐鳴にはありがちなことだが…他にどんなことが。
A、宗教に近いと思う。最後は長渕剛の「乾杯」の替え歌まで歌ってエールを送っていたが、引き込まれてしまった。北海道であんなに力のある授業をする塾講師はいるのだろうか、という位で現に出席者の何名かは泣いていたくらいだ。

Q、その後、いきなり試験か。
A、人事が言うには、なかなか札幌にこちらから行くことも、そちらから来てもらうのも困難だから、一気に一次試験と二次試験を一緒にやるとのことだった。

Q、内容は。
A、一次試験は筆記、とはいってもテレビの「平成教育委員会」の問題レベルが20問。時間が足りないことをクリアすれば苦ではない。二次試験は…大声大会(笑)

Q、大声大会?
A、会場の出席者を左右に分け、右から一名、左から一名同時に名前を呼ばれて皆の前に出る。で、同時に自己アピールをする。

Q、同時に?
A、そう。しかも「さなる」の三人は一番後ろの席に陣取っている。だから声が大きい方がいいに決まっている、という試験。

Q、どんな様子だったのか。
A、東京農業大学の応援団らしき人はいきなり大根踊りを披露していた。また、さっきも言ったように、模擬授業に感動して涙ぐみながら自己アピールする人もいた。

Q、その光景を最後尾で理事長らがチェックしているのか。
A、それが…理事長はふんぞり返って不機嫌そうにタバコをくわえながら、ぼーっと見てるだけだった。

Q、そんなにひどい態度か。
A、ひどかった。後ろ振り返って目に飛び込んできた。正直、それで私はやる気を無くし、適当に切り上げて帰った。勿論、パスできなかったが、後悔はない。


ちょっと解説します。

まず人事がやたら若い女性という点。
これは珍しい話ではありません。
さなるでは若くても第一線で活躍なんてのは多いです。
但し、人事担当になるのは異例で、「理事長と…」なぁんて言われている人ではありました。
今は退職していますが。
まぁ思えば若い女性の出世頭は、男性幹部らの御手付きだったりする…などという話は昔からあったのですが…真偽は別にして。
で、何でそんな話が巻き起こるかというと…それは以前書いたようなことがあるわけで…詳しくはここをご覧ください。

次に模擬授業の講師はさなるのホープである稲毛氏であることは間違いないでしょう。
さなるの重点地域では必ず活躍されている講師ですね。

二次試験の大声大会や、理事長の態度はこれもよく聞く話です。
どうしてもテンションの高さで勝負するというか…体育会系のノリなんですな。
だから、わたしは「さなる」を「太陽」とたとえることが多いのですよ。

…とにかく!
「さなる」が過去、北海道にアクションを起こしていたのは紛れもない事実であり、縁がないこともない、ということがお分かりいただけましたでしょうか。

しかし、とは言っても実際に形になっていないのも、また事実。

ということで、次回は「私の勝手な予想」で、「さなる」の北海道上陸の可能性を考えて見たいと思います。
あくまで「勝手な予想」なので。

それでは、次回。



教育遊戯・第22回~伏線~

2009-02-11 10:45:49 | 教育遊戯
こんにちは。

あのー…気づきましたかね。

実は前回のやつが、順番(正式には更新日時)が狂って前々回の20回と前回の21回の配列が逆になっており、前回の存在が希薄になってしまいました。
すでに修復したので、ご確認ください。そしてごめんなさい。

ということで前回(21回)の続きです。あくまで。

4、アキレス腱はないのか
さなるがこれだけの大連合を形成したところで、まだまだ全国には強大な学習塾が各地に君臨します。
首都圏や関西圏の私立入試を標的とする塾でなく、あくまで地方の公立高校入試を最大の標的とする塾に絞っても、です。
現にさなるの地盤である中部で秀英予備校などにやられているのは今まで何度もお知らせしてきました。(例えば、ここ
また同様に夢現塾や開拓塾といった、さなるを辞めた方々が新しい塾を興している事実も、お知らせしてきました。(例えば、ここ
しかしながらこの「さなる」OBの塾、実のところ静岡・愛知両県中心に前述の塾以外に多数存在しているんですな。
ということは、「さなる」は今後ますます全国大手と、かつては自分のお仲間が作った塾と両面で戦わないといけなくなる。
これは非常に大変なことです。が、対応しなければならない。ということで、新年度からの授業料値下げ断行なんてことを打ち出しています。
世は不景気です。ここに低価格化の波がくると体力のない塾にはきつく、淘汰が予想されます。
ですが、確実に「さなる」が今後も地盤の中部でトップでいる保証はありません、先ほどから言っているように敵はうじゃうじゃいる訳ですから。
また、低価格がかえって社員に皺寄せが来て不満がうっ積する可能性もあるわけです。

5、狭く深くから広く浅く?
ここまで色々見てきたように、私が思うに本当の大手塾は生き残りを賭けてM&Aにより、戦線拡大し膨張していくことが求められていると考えます。
同様のことは例えば秀英の社長なんかも言っております。

こうした経営環境のもと、当業界におきましては、全国的レベルでの寡占化が急速に進行しており、近い将来、ごく少数の「勝ち組」と大多数の 「負け組」という二極化が予想されるところとなっております。また、後継者問題とも絡んでM&Aも活発に行われております。

とした場合、従来の地域や県に深く入り込んで合格者占有率トップを誇るのではなく、今後の大手塾の価値はもっと幅広い教育サービスの提供と幅広い「地方」単位や「全国」レベルで勝負し占有を誇れることに価値を感じる時代になりつつある、と感じるのです。
「さなる」の全国の有力塾を巻き込んだ友好・提携・子会社化などは従来のスケールを超えた話の大きさを感じさせます。
そこにはいいかどうかは別にして狭く深くから広く浅くにシフトしている感がするのです。
現場がどうであっても。

6、北海道には波及せず?
いずれにしてもこれだけの旋風を起こす「さなる」、北海道には波及しないのでしょうか。
次回はこの点を考えたいと思います。

7、その前に私から二点。
教育遊戯の序盤で「さなる」の話をちらほらしたのは、まさに前回と今回に至る伏線だったわけです。
少しやり方にくどさもあるかもしれないけど、そういうことなんです。
それからそもそもなぜ、北海道と中部の大手塾を取り上げてきたか。秀英は両地域に展開しているからわかるが、他の塾は違うのでは、と思いながらここまで多くのここに集う皆さんの多くは思っているのだと思います。
しかし前述したようにやれ北海道でどうだと、大手塾の場合言っていられない局面となっており、秀英じゃなくても今まで以上に海を渡って北海道に今後は乗り込んでくることが予想されます。
私が北海道と中部という何の接点もなさそうな両地域の塾を、北海道から取り上げたのはそういう「狙い」があり、そして知らしめるという「目的」があったのです。
…と、このことを言いたいがために、今までちまちまとどんだけやってきたか…いやぁ、マワリクドイですな、私って。
イヤになります、我ながら。
いずれにしてもこういったことを皆さんにも憶えていただき、今後のお付き合いをしていただければ幸いです。
ということで、また次回。

教育遊戯・第21回~雑感~

2009-02-10 10:11:18 | 教育遊戯
こんにちは。

いよいよ公立高校入試の出願シーズンです。
北海道ではご存知のように石狩学区改編、裁量問題導入によりマスコミの方々が注目しているのですが…その際に個人的に思うのは、どうもコメントや現場風景に何だか、「TANJI」が取り上げられることが多く、従来の大手塾が出てこないような気がします。
練成会とかどうしたんでしょうか…まぁ取り上げ先を決めるのはマスコミなんですが。

あぁそう言えば、練成会のCMが流れ出しましたね…昨年同様、北海道日本ハムファイターズの田中賢介選手が出ていますが…昨年より流れ出した時期が早いような気がします。

そして!公立高校の倍率が出ましたね。
えぇと、これについてはまぁ、何だかんだいって落ち着いたなぁというのが印象なのですが…

で、全く関係ないのですが今日の内容です。

ここまで2回にわたって、さなると三島進学ゼミナールの提携話の記事を紹介しました。
今日はそれを踏まえての私の雑感です。
あくまで雑感です。

1、そもそものプライド
塾講師、そして学習塾というのは「先生」「先生」と言われてきたこともあってか、どの顔、どの塾見ても本当にプライドが高い!
この業界の実は最大の欠点で、プライドが高いから柔軟性がない。例えば「塾じゃやっていけないから、次の日から八百屋をやろう!」ということにはならないんですね、「意地でも塾をやろう!」という極端に言えばなってしまうことが多く見受けられます。
そんなもんだから、高齢の塾講師の先は…まぁこの話はいいとして…。
とにかく!だから、今業界で起きているM&Aというのは非常に「される側」のプライドの問題が横たわるのです。
つまり「どうプライドを傷つけないようにするか」…ここがポイントになります。
その証拠に、秀英は福島の「東日本学院」を子会社にする際も、塾の看板は変えませんでした。
間違っても「秀英予備校」にしなかったわけです。
「さなる」と三島進学の場合も同様と言えるでしょう。

2、しかし未来はどうなるか。
とはいっても、グループ化をしたわけだから、均一化をしなければならない。
すでに東日本学院の校舎は次々と秀英予備校と同型の校舎に建て替えをどんどん進めています。
違うのは「秀英予備校」が「東日本学院」となったぐらいです。
同様に記事中にもあるように「さなる」は子会社の「九大進学ゼミナール」との人事交流を推進しています。
これは、もうプライドを極力壊さないように「やんわり」とやっていくことで、「いつの間にか」別の塾にしてしまおうという魂胆が見え隠れしているように思えてなりません。

3、すでに「さなる」は地方連合を形成
記事中にもあるように、さなるは神奈川の中萬学院や三重県の「えいすうグループ」などとの友好的関係も築いています。さながら雄藩連合とでも言えるでしょうか。
私は以前、成学社との教務提携の話をしました。
これは実は序の口の話で、実のところここまで話は大きくなっているのです。
ということはどうでしょう。その時私は「大手の塾業界では前代未聞の…塾生数10万人も夢ではない、超マンモス塾グループが形成されることになるのです。」と言いましたが、本当に実質「さなる」を中心に考えればできつつある、ということが言えるわけです。
これはかなりスケールの大きな話であり、そしてまた他の塾にしてみれば、もう新たな展開が押し寄せているのではないか、と私は考えます。

…しかし「さなる」のアキレス腱はないのか、そして北海道にはどう波及するのか。
これについては、また次回。