今年、大手チョコレート会社ゴディバが「義理チョコをやめよう」と提案したところ、色々なテレビ番組やネットでこの話題が取り上げられました。
義理チョコで儲けているゴディバが「義理チョコをやめよう」と言うな
とか、
「義理じゃなく、普段のお礼の気持ちを表しているのだから、お礼チョコと言えばいい」
とか・・・。
会社で普段のお礼の気持ちを現したいのなら、仕事を頑張ればいいじゃん。
仕事で返せないなら、お歳暮やお中元でお礼をするのが日本人なんじゃないの?
と、ドドメちゃんはテレビやパソコンに一人ツッコミを入れておりました。
でね、タイトルの話になるのですが、むかーし昔、その昔。
今から10年程前の話です。
社長秘書をしていたドドメちゃんは、2月の初旬に社長から、
「今年は社内での義理チョコを禁止してほしい。君から全女性社員に通達をだしなさい。」
と、言われました。
当時社長は60歳近くで、大学生のお子さんを二人抱えておりました。
彼からしたら、チョコレートなんてメタボの素になるようなものを山のようにもらっても食べきれないし、立場上変なお返しもできないので出費もかかる。
(当時社長がチョコレートのお返しに使った費用は毎年2万円位・ドドメが毎年お返しの品を買いにいっていました。)
だから止めて欲しい。という話でした。
でね、ドドメちゃんも社長や各役員にチョコを渡すと、すごい出費だったし(実際1万以上かかる)、お返しをもらっても、食べられない物だったり、使えないものだったり・・って、事が毎年のことだったので、社長のおっしゃるとおり、社内での義理チョコ禁止というメールを女性社員に送信しました。
そしたらね、メールの効果は絶大だったようで、その年は誰一人義理チョコを会社で配りませんでした。
本当にね、普通の日で、誰もチョコの話をしないし、誰もチョコを欲しがらない。
とっても良い1日だったのですが、夜の10時を回った頃に上司(総務部の部長)から携帯に電話がありました。
「義理チョコ禁止のメールをしたのは君か。A役員がチョコを貰えなかったと怒っている。どうしてくれるんだ。」
と言う内容でした。
「社長命令でメールを出したんだから、苦情があるなら、A役員に社長に電話しろって伝えてください。」
と、返事をしたら、先程まで高飛車に言ってきた上司がトーンダウンしました。
「社長が・・社長が・・・。社長はどうしてそんな事をいったんだろうね。今からでもチョコを渡すことは出来ないかな。お金は僕が出してもいいから、チョコを買ってきてくれないかな?」
その日、会社帰りに英会話の学校へ行き、夕飯も食べてない状態でこの電話を聞いて・・・あまりのくだらない内容に切れてしまいました。
「だったら、部長が明日の朝、コンビニでチョコを買って怒っている役員の机の上にチョコを置けばいいんじゃないですか?」
「社長がダメだって言っているのに、僕がそんな事できないだろ・・・。」
「社長秘書の私が、直接社長から『義理チョコ禁止』と言われているのに、社長に渡さず役員に渡したら、もっと状況が悪くなると思いませんか?」
こんな会話が十数分続き、結局チョコは渡さないということで話は終わりました。
そしたらね、次の日からチョコをもらえなかった役員の嫌がらせが始まり、その嫌がらせは半年以上続きました。
また、「義理チョコ」は禁止だけれど、「心のこもったチョコは送って良い」と、朝礼で総務部長が発表することになったり・・・・。
くだらない会社にお勤めしていたのね。と思われる方もいるかもしれませんが、どの会社も似たようなものだと思います。
特にそれなりに地位のある男性や年配の方は、チョコは食べないけれど、沢山チョコをもらった姿を奥様や部下に見せたいという欲求が強いようです。
男って面倒な生き物ですよね。
もし、来年から職場での義理チョコを廃止しようと思っている方がいらっしゃったら、
「義理チョコは禁止、心のこもったチョコだけを渡しましょう。
チョコを渡した相手から勘違いされてもセクハラとか騒がない。
原因は自分にあると肝に銘じて実行してください」
という感じのメールを社内で出すことをお勧めします。
義理チョコ禁止と社内で決めると、私のように発起人になった人間がチョコをもらえなかった男の恨みをすべて買うことになります。
また、女性の中にも裏切者はいるので、「ドドメさんがダメと言ったから、渡したいのに渡せなかった・・」と、言った人もいましたので、発起人になる時には、それなりの覚悟が必要です。
この話が、参考になるかはわかりませんが、日本での義理チョコは思った以上に根深く簡単に廃止できないものなのです。
廃止するときは、くれぐれもお気を付けください。
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