7K1CRZさんのご好意でインピーダンスメータを貸し出して頂いた。
そこで有効活用をしようと、コーリニアアンテナの動作解析に使用してみることに!
まずは、予備実験として自作の430MHz Hヘンテナのインピーダンスを測定してみた。
初めは、アンテナ外側にUバランを取り付けて計測してみた。
[Hヘンテナと手製Uバラン]
Hヘンテナの外側エレメントへUバランを取り付けると、ローインピーダンス。(目盛り10Ωなので実際は40Ω)
[インピーダンスメータ、入力が左側、計測対象は右側だ。]
次は、Uバランを一番内側に動かしてみる。果たして結果は?
やはりハイインピーダンス。(目盛り200Ωなので実際は800Ω)
[解析結果通り、ハイインピーダンスを示す。]
通常使用時の給電位置へUバランを移動させると・・
ぴったり50Ωだ。(Uバランを介しているので、4倍の200Ωだ)
『コーリニアアンテナを測定』
さて、次はいよいよ。コーリニアアンテナを測定開始だ。
[曇り空にセミリジッド・コーリニアを設置。]
測定対象は、セミリジッド・コーリニアアンテナだ。430MHzで測定が正しく出来るように1/2λ(232mm)の10倍、Ⅰ.2320mmのケーブルを用意した。
次に、完成していたセミリジッド・コーリニアのスタブとマッチング部をはずす。これに、測定用のⅠ.2320mmのケーブルを接続した。
結果は、433.00MHzでぴたりと、50Ωだった。(自分の作った430MHzコーリニアの設計データの再現性が確認できた。自画自賛だ。スタブ・マッチング部はない)
この状態でバンド幅を確認してみた。
430.06MHz 10Ω
433.0MHz 50Ω
436.00MHz 300Ω弱
関東UHFでの失敗が数字で確認できた。スタブなしでは、CWの送信が出来なかった訳だ。
「スタブ取り付け」
スタブを取り付けると何が変化するのか?調整済みスタブを取り付けて計測!!!
予想はローインピーダンス!しかし
433.0MHz 140Ω
インピーダンスが見事に変化している。
それだけではない!
430.06MHz 130Ω
433.0MHz 140Ω
436.00MHz 150Ω
と、430MHzバンド全域でインピーダンス変化が殆どない。(これが、スタブの効果だ)
「マッチング部は何してる?」
コーリニアのマッチング部の動作は、当初、
1. Qマッチ的動作
2. オフセット給電
の二つを考えていたが・・この実験結果から1. Qマッチ的動作以外には考えられなくなってきた。
そこで。マッチング部に、215Ω(手持ちがこれしかなかったから)を取り付けてインピーダンス変換の様子を確認してみた。
[コーリニアのマッチング部を外して動作を確認。先端には抵抗を取り付けた。]
さて、インピーダンスメータを拡大すると!
80Ω(215Ωが80Ωなので1/2.68だ)に変換されている。
『まとめ』
コーリニアの特性インピーダンスは50Ω(これは、MMANA等でワイアーで作る解析結果に一致)
上記の場合、50Ωの帯域は非常に狭い
これにスタブを取り付けることで、インピーダンスが安定し、帯域拡大が図れる。
このときのインピーダンスは150Ω近辺
今週は、ここまで、まだまだ、解明できないので・・次週もチェックだ!!