ありがとうって伝えたくって

「同軸コリニアアンテナ研究会」でgoogle検索するとHPをご覧いただけます。研究成果がまとめてあります。

インピーダンスメーターを使ってみた(追記あり)

2015年04月04日 12時16分08秒 | 無線機材 アンテナ関連

7K1CRZさんのご好意でインピーダンスメータを貸し出して頂いた。

そこで有効活用をしようと、コーリニアアンテナの動作解析に使用してみることに!

まずは、予備実験として自作の430MHz Hヘンテナのインピーダンスを測定してみた。

初めは、アンテナ外側にUバランを取り付けて計測してみた。

[Hヘンテナと手製Uバラン]

Hヘンテナの外側エレメントへUバランを取り付けると、ローインピーダンス。(目盛り10Ωなので実際は40Ω

[インピーダンスメータ、入力が左側、計測対象は右側だ。]

次は、Uバランを一番内側に動かしてみる。果たして結果は?

やはりハイインピーダンス。(目盛り200Ωなので実際は800Ω

[解析結果通り、ハイインピーダンスを示す。]

通常使用時の給電位置へUバランを移動させると・・

ぴったり50Ωだ。(Uバランを介しているので、4倍の200Ωだ)

『コーリニアアンテナを測定』

さて、次はいよいよ。コーリニアアンテナを測定開始だ。

[曇り空にセミリジッド・コーリニアを設置。]

測定対象は、セミリジッド・コーリニアアンテナだ。430MHzで測定が正しく出来るように1/2λ(232mm)の10倍、Ⅰ.2320mmのケーブルを用意した。

次に、完成していたセミリジッド・コーリニアのスタブとマッチング部をはずす。これに、測定用のⅠ.2320mmのケーブルを接続した。

結果は、433.00MHzでぴたりと、50Ωだった。(自分の作った430MHzコーリニアの設計データの再現性が確認できた。自画自賛だ。スタブ・マッチング部はない)

この状態でバンド幅を確認してみた。

430.06MHz  10Ω

433.0MHz    50Ω

436.00MHz  300Ω弱

関東UHFでの失敗が数字で確認できた。スタブなしでは、CWの送信が出来なかった訳だ。

「スタブ取り付け」

スタブを取り付けると何が変化するのか?調整済みスタブを取り付けて計測!!!

予想はローインピーダンス!しかし

433.0MHz    140Ω

インピーダンスが見事に変化している。

それだけではない!

 430.06MHz  130Ω

 433.0MHz    140Ω

 436.00MHz  150Ω

と、430MHzバンド全域でインピーダンス変化が殆どない。(これが、スタブの効果だ)

「マッチング部は何してる?」

コーリニアのマッチング部の動作は、当初、

1. Qマッチ的動作

2. オフセット給電

の二つを考えていたが・・この実験結果から1. Qマッチ的動作以外には考えられなくなってきた。

そこで。マッチング部に、215Ω(手持ちがこれしかなかったから)を取り付けてインピーダンス変換の様子を確認してみた。

[コーリニアのマッチング部を外して動作を確認。先端には抵抗を取り付けた。]

さて、インピーダンスメータを拡大すると!

80Ω(215Ωが80Ωなので1/2.68だ)に変換されている。

『まとめ』

コーリニアの特性インピーダンスは50Ω(これは、MMANA等でワイアーで作る解析結果に一致)

上記の場合、50Ωの帯域は非常に狭い

これにスタブを取り付けることで、インピーダンスが安定し、帯域拡大が図れる。

このときのインピーダンスは150Ω近辺

今週は、ここまで、まだまだ、解明できないので・・次週もチェックだ!!