木全賢のデザイン相談室

デザインコンサルタント木全賢(きまたけん)のブログ

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リズム感

2008年12月23日 | 造形の構成原理(コツツボ)
<ユニクロの店内>


◆リズム感
284:【デザインのコツ・デザインのツボ 100連発!】第84発 デザインワーク


  こんにちは!
 「工業デザイン相談室」木全(キマタ)です。一般の方に向けて工業デザインのエッセンスについて書いたり、デザイナーとの付合い方などについて書いています。御相談がありましたら、コメントをくださいね。コメントによるご質問には基本的に無料でお答えいたします。

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リズム感

 古今東西、それぞれの文化を特徴付ける紋様があります。

 日本で有名なところでは、唐草模様があります。それら紋様の基本構成は、平行移動のシンメトリーを応用した基本図案の前後左右へのパターン化です。

 このパターン化が紋様の快感を生んでいます。それを造形による「リズム感」と言います。

 リズムとは本来音楽の言葉ですが、人は精緻にパターン化された紋様を見たときに、美しい音楽を聞いたのと同じような快感を得るのだと、「形の美とは何か」(三井秀樹著)の中に書かれています。

 一般的に基本形状が五つ~七つ以上並んだときに、人は「リズム」を感じるようです。

 リズム感は、平行移動のシンメトリーだけではなく、自己相似形のシンメトリーでも感じることができます。相似の寸法を製品のあちらこちらにちりばめる自己相似形のシンメトリーの美しさは、それによって得られるリズム感によるのだとも言えます。

 シンメトリーでは色は重要視されていませんが、リズム感では、色も大切な要素です。

 鮮やかなカラーバリエーションの商品群で店内を飾るユニクロの展示は、リズムの快感を巧みに利用しています。無印良品の店舗は、モノトーンでシンメトリー(平行移動)の要素が強いようです。


 この記事が、年内最後の記事です。

 本年もご愛顧いただき感謝いたします。来年も引き続きよろしくお願い申しあげます。

 皆様、よいお年をお迎えください。

 2008年12月23日 木全賢 拝


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3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
いつも楽しみにしています。 (MARI)
2008-12-25 20:20:12
最近、このサイトを知りました。大変勉強になり、いつも更新を楽しみにしています。過去の記事を見ているとよく「iPod」を取り上げていますが、対抗するSONY WALKMANはiPod同様に黄金比などを用いた設計なのでしょうか?SONY WALKMANのデザインがカッコ悪く見えてしまうのはなぜでしょうか・・・。プロの方の意見をお聞きしたいです。
返信する
MARI様 コメント感謝です。 (木全)
2008-12-25 21:14:16
MARI様 コメント感謝です。
更新を楽しみにしていただいているというコメントは、いちばん嬉しいです。
ご期待に沿えるようがんばりますので、ご愛顧のほどよろしくお願いします。
SONY WALKMANとiPodの比較ですか。。。
なかなか難しいですね。
ちょっとお時間ください。
必ずご返信します。
本年はご愛顧いただき感謝です。
来年もよろしくお願いいたします。
木全賢 拝
返信する
WALKMANとiPod (木全)
2008-12-30 20:20:12
MARI様
お返事しますといいながら、あっという間に年末ですね。
年越し前にすっきりさせておきたいですよね。

SONY WALKMANとiPodの比較と言うことですが、まず最初に黄金比のお話。

APPLEもiPod classic以外、黄金比にこだわった製品はなくなってしまいましたね。
SONYも意識していないようです。

ウォークマンのフラッグシップモデルNW-A910は、カードサイズだと謳っていますが、黄金比ではないです。
一般的な名刺やクレジットカードは黄金長方形なのですが。。。。

さて、次は

「SONY WALKMANのデザインがカッコ悪く見えてしまうのはなぜでしょう?」

についてです。

「かっこいい」と言うのは、かなり微妙なニュアンスを含んでいる言葉だと思っています。
製品の外観デザインを評価するとき「きれい」「美しい」「かっこいい」「かわいい」が代表的な言葉になると思います。
それぞれニュアンスは違いますが、「きれい」「美しい」「かわいい」は見た瞬間にある程度評価できます。(「美しい」はそう言い切れない部分もあるのですが。)

しかし、「かっこいい」はそうではないようです。
最近、そんなことをいろいろ考えているのですが、ぶっちゃけて現時点での結論を言うと「かっこいい」と言うのは「生き方がかっこいい」ようです。

で、SONY WALKMANとiPodを比べると、製品云々ではなく、会社の姿勢としてSONYよりもAPPLEのほうが「かっこいい」とユーザーが感じているという部分が大きいように思います。

ただし、製品外観の素材や表面仕上へのこだわり、そして価格対性能のパフォーマンスで見てもiPodのほうが気合が入っていることも大きなポイントだと思います。(外観やパフォーマンスへのこだわりも企業の姿勢を反映しているんですけどね。)

答えになっているようなないような解答になってしまいましたが、こんな感じで大丈夫でしょうか?なにかありましたら、またコメントくださいませ。

本年もご愛顧いただきありがとうございます。
来年もよろしくお願い致します。

木全賢 拝
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