木全賢のデザイン相談室

デザインコンサルタント木全賢(きまたけん)のブログ

中小企業のデザインのお悩み、なんでもご相談ください!!

製品の「きれいさ」とは?(その3)

2012年07月24日 | 造形の構成原理(コツツボ)
<中小企業のシンプルな製品「フォトラ」>◆製品の「きれいさ」とは?(その3)85:【デザイン相談室】第85発 6月から製品の「きれいさ」について書いています。これまでの議論で、「きれい」は、外面的な清潔さ・鮮やかさの意味が強く、商品外観に係わる仕事である工業デザインにとって、「きれい」が、商品に求められている外観形状の基準だと話してきました。そして、その評価軸は「基本形と装飾の二項対立」であり、「秩序・単純・整然・軽快・規則性・明るい・普遍性」に近いほうが「きれい」になると考えられます。つまり、中小企業の製品デザインは . . . 本文を読む

製品の「きれいさ」とは?(その2)

2012年07月17日 | 造形の構成原理(コツツボ)
<ル・コルビュジェ設計のサヴォア邸>◆製品の「きれいさ」とは?(その2)84:【デザイン相談室】第84発 画家の安野光雅の著書「絵のある人生」の中に、画家岸田劉生の以下の発言が引用されています。『美しいときれいは違う』『「きれい」は「汚い」の反対語に過ぎないが、美術で言うところの「美しい」は美醜の両面性を持ち、人の心を打つものだ』パブロ・ピカソの「ゲルニカ」は、きれいな絵画ではありませんが、見る人の心を揺さぶるものがあります。美はそれを見る人の感性の中にあり、「きれいきれいな絵は心に響くけれど、すぐに飽きる」と安野は書いています。工業デザイナーのパパネックは「地球のためのデザイン」の中で、以下のように書いています。『一見して、精神的価値のあるインダストリアル・デザイン製品であるといえるようなものはない。』 . . . 本文を読む

“ちいさな企業”未来会議第2回総会の取りまとめ案を読んで

2012年07月03日 | デザインコンサルタント木全の実績
<“ちいさな企業”未来会議ロゴ>◆“ちいさな企業”未来会議第2回総会の取りまとめ案を読んで【デザインコンサルタント木全の実績】 今年3月から中小企業庁主催の「”ちいさな企業”未来会議」サポーターに就任しました。「ブログ等を通じ、本会議の活動状況について広く周知すること」がサポーターの主な役割の一つですので、今回は「“ちいさな企業”未来会議第2回総会の取りまとめ案」の感想を書きます。A4で50ページを超える報告書ですが、読んでガッカリです。以前、拙ブログでサポータ意見書の自由意見欄を「教育においてもビジネスにおいても、日本の行政はデザイナーの育成や権利保護に全く関心を払ってきていませんでしたので、仕方のないことだとあきらめていますが、一言書かせていただきます。」という出だしで書きはじめましたが、この取りまとめ案は、上記意見を強力に裏付けてくれるものでした。 . . . 本文を読む