<ウィトルウィウス的人体図>
◆自己相似形 (シンメトリーその4)
270:【デザインのコツ・デザインのツボ 100連発!】第70発 デザインワーク
こんにちは!
「工業デザイン相談室」の木全(キマタ)です。一般の方に向けて工業デザインのエッセンスについて書いたり、デザイナーとの付合い方などについて書いています。御相談がありましたら、コメントをくださいね。コメントによるご質問には基本的に無料でお答えいたします。
新書「デザインにひそむ<美しさ>の法則」(第2版)好評発売中
「売れる商品デザインの法則」(第2版)好評発売中
記事の目次
デザイン相談室の目次 デザインの考え方と運用について
デザインのコツ・ツボの目次 商品企画とデザインワークについて
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■シンメトリーの種類
このところ黄金分割や黄金長方形や白銀長方形の話をしてきました。
こんな感じです。
黄金比
黄金分割
黄金長方形の作図
黄金長方形にしておけば大丈夫
営業で使える黄金比
三分割法
フィボナッチ数
標準数
白銀比
白銀長方形の作図
正方形と整数分割
これらの分割や縦横比は、一つの形のプロポーションを決めるものです。プロポーションは製品外観の全体的な形、もしくは部品一つ一つのデザインには適応できますが、多くの部品で構成される製品をデザインする場合には、それらの部品や構成要素をどのようにレイアウトするかという問題には対応できません。
そのような場合に、シンメトリー(対称性)が役に立ちます。
一般的にシンメトリーというと「左右対称」のことだと認識されていますが、H・ヴァイルはその著書「シンメトリー」の中で広義のシンメトリーを以下の4つだとしています。今月は、それらについて説明していこうと思います。
●シンメトリーの種類
左右対称(鏡映)
回転対称
平行移動
自己相似形
シンメトリーな構成やレイアウトは、安定感・正面性・精度感・権威性などを演出することができます。シンメトリーは、製品デザインやロゴマークのデザインにとって、なくてはならないデザインの法則です。
■自己相似形
黄金長方形の説明したとき、「自己相似形」の話をしました。形の一部を切り取って拡大しても元の形と一致するような形を「自己相似形」と言います。
そして、自己相似形は同じ形のままでの無限の成長を暗示していると言われ、そこに人は美しさを感じるようです。
商品で厳密な自己相似形を再現するのはなかなか難しいのですが、ある形の相似形をいくつも組み合わせたり、相似の寸法を商品のあちらこちらにちりばめることで、自己相似形の持つ美しさに近いものを表現することができます。
実は、標準数や960モジュールは、自己相似形を前提にした寸法体系になっています。
例えば、商品に標準数のR5数列<1.0 1.6 2.5 4.0 6.3 10.0 …>だけを使えば、その商品に現れる寸法はどの二つをとっても、すべて黄金比とほぼ等しい公比1.6をベースにした関係になり、黄金比の自己相似形になります。
960モジュールのM120数列<120 240 360 480 600 720 840 960 …>だけを使えば、整数倍の自己相似形を各部に見つけることができる造形になります。
左右対称や回転対称のように主張しない柔らかいシンメトリーが、自己相似形です。
上の図の「レオナルド・ダ・ヴィンチのウィトルウィウス的人体図」は、人体に黄金比に近い比率が各所に現れていることを検証した図です。
ルネッサンスの頃から、黄金比が自己相似的に何度も繰り返し現れることにより、バランスよく美しく感じるのだと言われています。
大阪でのセミナーも満足度100%(とても満足60%、満足40%)というアンケート結果をいただきました。大阪で受ければ、日本のどこでも大丈夫かしら(笑)。
知財学会のパネリストも、どうなることかと思っていたのですが、弁理士さんなどが集まるお堅い学会でも結構受けました(笑)。
セミナーで受けてもしょうがないんですけどね。これからは、デザイン漫談でもやってみようかなぁ(嘘です。苦)。
それにしても、今回で「デザインのコツ・ツボ」がやっと70本目です。100本続けるぞと宣言してから1000日。約二週間に一本の更新頻度です。この計算でいくと、100本目は420日後、まだ1年半はかかりますねえ。なかなか遠いなあ。
でも、必ず続けますので、今後ともよろしくお願い致します!
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◆自己相似形 (シンメトリーその4)
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こんにちは!
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このところ黄金分割や黄金長方形や白銀長方形の話をしてきました。
こんな感じです。
黄金比
黄金分割
黄金長方形の作図
黄金長方形にしておけば大丈夫
営業で使える黄金比
三分割法
フィボナッチ数
標準数
白銀比
白銀長方形の作図
正方形と整数分割
これらの分割や縦横比は、一つの形のプロポーションを決めるものです。プロポーションは製品外観の全体的な形、もしくは部品一つ一つのデザインには適応できますが、多くの部品で構成される製品をデザインする場合には、それらの部品や構成要素をどのようにレイアウトするかという問題には対応できません。
そのような場合に、シンメトリー(対称性)が役に立ちます。
一般的にシンメトリーというと「左右対称」のことだと認識されていますが、H・ヴァイルはその著書「シンメトリー」の中で広義のシンメトリーを以下の4つだとしています。今月は、それらについて説明していこうと思います。
●シンメトリーの種類
左右対称(鏡映)
回転対称
平行移動
自己相似形
シンメトリーな構成やレイアウトは、安定感・正面性・精度感・権威性などを演出することができます。シンメトリーは、製品デザインやロゴマークのデザインにとって、なくてはならないデザインの法則です。
■自己相似形
黄金長方形の説明したとき、「自己相似形」の話をしました。形の一部を切り取って拡大しても元の形と一致するような形を「自己相似形」と言います。
そして、自己相似形は同じ形のままでの無限の成長を暗示していると言われ、そこに人は美しさを感じるようです。
商品で厳密な自己相似形を再現するのはなかなか難しいのですが、ある形の相似形をいくつも組み合わせたり、相似の寸法を商品のあちらこちらにちりばめることで、自己相似形の持つ美しさに近いものを表現することができます。
実は、標準数や960モジュールは、自己相似形を前提にした寸法体系になっています。
例えば、商品に標準数のR5数列<1.0 1.6 2.5 4.0 6.3 10.0 …>だけを使えば、その商品に現れる寸法はどの二つをとっても、すべて黄金比とほぼ等しい公比1.6をベースにした関係になり、黄金比の自己相似形になります。
960モジュールのM120数列<120 240 360 480 600 720 840 960 …>だけを使えば、整数倍の自己相似形を各部に見つけることができる造形になります。
左右対称や回転対称のように主張しない柔らかいシンメトリーが、自己相似形です。
上の図の「レオナルド・ダ・ヴィンチのウィトルウィウス的人体図」は、人体に黄金比に近い比率が各所に現れていることを検証した図です。
ルネッサンスの頃から、黄金比が自己相似的に何度も繰り返し現れることにより、バランスよく美しく感じるのだと言われています。
大阪でのセミナーも満足度100%(とても満足60%、満足40%)というアンケート結果をいただきました。大阪で受ければ、日本のどこでも大丈夫かしら(笑)。
知財学会のパネリストも、どうなることかと思っていたのですが、弁理士さんなどが集まるお堅い学会でも結構受けました(笑)。
セミナーで受けてもしょうがないんですけどね。これからは、デザイン漫談でもやってみようかなぁ(嘘です。苦)。
それにしても、今回で「デザインのコツ・ツボ」がやっと70本目です。100本続けるぞと宣言してから1000日。約二週間に一本の更新頻度です。この計算でいくと、100本目は420日後、まだ1年半はかかりますねえ。なかなか遠いなあ。
でも、必ず続けますので、今後ともよろしくお願い致します!
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